スペクトラム (バンド)
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スペクトラム (SPECTRUM) |
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出身地 | 日本 |
活動期間 | 1979~1981 |
ジャンル | J-POP J-ROCK |
レーベル | ビクター音楽産業 |
メンバー | 新田一郎 Tp. Vo. 兼崎順一 Tp. 吉田俊之 Tb. 渡辺直樹 B. Vo. 西慎嗣 G. Vo. 奥慶一 Key. 岡本敦男 Dr. 今野拓郎 Per. (1980~1981) |
旧メンバー | 菅原由紀 Per. (1979~1980) |
スペクトラム(SPECTRUM)は、かつて存在した日本のロックバンド。
目次 |
[編集] 概要
あいざき進也のバックバンド「ロックンロール・サーカス」から、キャンディーズのバックバンド「MMP(ミュージック・メイツ・プレイヤーズ)」、「ホーン・スペクトラム」を経て、1979年に結成。同年8月25日にデビュー、同時に24時間テレビに出演、視聴者に強烈な印象を残した。
トランペット奏者の新田一郎が中心になって結成されたバンドであり、全編にブラスの音が鳴り響く力強いサウンドや、新田のファルセットボーカル、西慎嗣のロック系ボーカル、渡辺直樹のAOR系ボーカルの3つのリードボーカルが大きな特徴となっている。
1stアルバム「SPECTRUM」や2ndシングル「IN THE SPACE」のヒットで、若者の間に浸透していった。その一方で、派手なコスチュームや演奏しながら踊るパフォーマンスはインパクトが強く、それに惑わされて彼等の音楽性を正しく評価できなかった人も少なくない。よく「EW&Fもどき」などという批判が起きたが、実際はシカゴやブレッカー・ブラザーズの影響の方が大きいとみられる。
4thシングル「SUNRISE」はスタン・ハンセンのテーマとして有名であり(実際に会場で使用されたのは、ケニー・ロジャース「君に夢中」との合体版)、いまだに着メロ等の配信がある唯一の楽曲である。
ホーンセクションとリズムセクションの確執から1981年9月22日の武道館ライブを最後に解散。活動期間はわずか2年ほどだが、その後の音楽業界、特にホーンセクションの編曲に大きな影響を与えたと思われる。
解散後、新田はソロ活動(兼崎がサポート)と作家活動と「ホーン・スペクトラム」としてのスタジオワークス、渡辺・岡本はAB'Sを結成(2003年再結成)するなど、活躍の場を広げた。吉田はビクターエンタテインメント青山スタジオのレコーディングエンジニアに転身した。
1991年にオリジナルアルバム全6タイトルがCD化、メンバー自身(特に吉田)が作ったリミックス盤も発売された。
過去何度か再結成の噂が流れたが、その大半は新田が解散後に経営し始めた芸能プロダクションサイドからの一方的な情報であり、事実上再結成は困難とされている。
解散記念日である9月22日には毎年全国各地からファンが武道館参りを行う。 それに合わせて、毎年同日、プロのミュージシャンによるスペクトラムの楽曲の再演も行われている。
2006年9月22日には8人のメンバー中、吉田、西、岡本、今野の4人が終結し、演奏に加わった。
[編集] メンバー
- スペクター1号 新田一郎(トランペット/ボーカル)
- スペクター2号 兼崎順一(トランペット)
- スペクター3号 吉田俊之(トロンボーン)
- スペクター4号 渡辺直樹(ベース/ボーカル)
- スペクター5号 西慎嗣(ギター/ボーカル)
- スペクター6号 奥慶一(キーボード)
- スペクター7号 岡本郭男(ドラムス)
- スペクター8号 今野拓郎(パーカッション)
今野が参加するまでパーカッションは、MMPのメンバーでもあった菅原由紀がサポートしていた。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] シングル
トマト・イッパツ(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) | 1979年8月25日発売 | |
B面:ロリータ(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) | ||
イン・ザ・スペース(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) | 1979年11月1日発売 | |
B面:アクトショー(Live Version)(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) | ||
F・L・Y(作詞:Mabo 作曲・編曲:スペクトラム) | 1980年3月5日発売 | |
B面:ミーチャン Going to the Hoikuen(作曲・編曲:スペクトラム) | ||
SUNRISE(作詞:山川啓介 作曲・編曲:スペクトラム) | 1980年6月5日発売 | |
B面:SONG(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) | ||
夜明け(アルバ)(作詞:近田春夫、スペクトラム 作曲・編曲:スペクトラム) セイコー「ALBA」CMソング |
1980年11月21日発売 | |
B面:やすらぎ(Love For You)(作曲・編曲:スペクトラム) | ||
Night Night Knight(作詞:巻上公一 作曲:渡辺直樹 編曲:スペクトラム) | 1981年6月21日発売 | |
B面:Paradise(作詞:スペクトラム 作曲:奥慶一 編曲:スペクトラム) | ||
In The Space(Super Remix Version)(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) | 1991年1月21日発売 | |
cw:Act-Show(Super Remix Version)(作詞:宮下康仁 作曲・編曲:スペクトラム) |
[編集] アルバム
- スペクトラム SPECTRUM(1979年8月25日発売)
- スペクトラム2 OPTICAL SUNRISE(1980年3月5日発売)
- スペクトラム3 TIME BREAK(1980年11月21日発売)
- スペクトラム4 SECOND NAVIGATION(1981年6月21日発売)
- スペクトラム5 SPECTRUM BRASSBAND CLUB(1981年9月5日発売)
- スペクトラム6 SPECTRUM FINAL Budoukan Live Sept. 22,1981(1981年11月15日発売)
- スペクトラム SUPER REMIX 1991(1991年2月21日発売)
[編集] ベストアルバム
- スペクトラム BEST '81(1981年発売、未CD化)
- スペクトラム伝説 THE LEGEND OF SPECTRUM(LP版)(1983年発売)
- スペクトラム伝説 THE LEGEND OF SPECTRUM(CD版)(1985年発売)
[編集] DVD
SPECTRUM LIVE AT BUDOUKAN Sep. 22, 1981「NEVER CAN SAY GOOD-BYE」 | 2003年3月26日発 | |
1.Never Can Say Good-Bye 2.His Native Place(故郷) 3.サンバ・イン・F 4.メモリー 5.His Native Place(故郷) 6.Longing(思慕) 7.サンバ・イン・F 8.MOTION 9.FIRST WAVE 10.おてもやん 11.QUESTION '81 & '82 12.ROCK'N'ROLL CIRCUS(挿入曲:ピンクパンサーのテーマ) 13.ACT SHOW 14.NIGHT NIGHT KNIGHT 15.IN THE SPACE 16.TOMATO IPPATSU 17.SUNRISE 18.青春とはなんなんだ! | ||
SPECTRUM LIVE TIME BREAK LIVE AT SHIBUYA KOUKAIDOU-SPECTRUM 2004- | 2004年1月21日発売 | |
1.MOTION 2.IN THE SPACE 3.侍's 4.ACT SHOW 5.SUNRISE 6.夜明け(アルバ) 7.LYRISCHE SUIT "RESPITE OF A SOLDIER" 抒情組曲"戦士の休息"より REMINISCENCE(回想) 8.LOVE(愛) 9.AN ILLUSION(幻夢) 10.AWAKENING(目覚め) 11.INTERVIEW-1 12.IN THE SPACE(PV) 13.INTERVIEW-2 14.ACTSHOW(PV) 15.INTERVIEW-3 16.トマトイッパツ(PV) |
[編集] 外部リンク
- スペクトラム&新田一郎ファンのHP(ファンサイト)