定禅寺通り
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定禅寺通り(じょうぜんじどおり)は、仙台市青葉区にある仙台市中心部の代表的な道路の1つである。定禅寺通りは、都心部を東西に貫き、西公園通りとのT字路から駅前通りとの変則四叉路までに及ぶ。
「定禅寺通り」の名称は、江戸時代にも現在と同じ辺りを通っていた「定禅寺通」からとった愛称名であり、当時沿道にあった寺院「定禅寺」に由来する。
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[編集] 構成する路線
一直線の道路であるが、国道と市道とに分かれる。仙台市は政令指定都市なので、全区間を仙台市が管理している。
西から順に
- 「仙台市道定禅寺通線」 市民会館前交叉点から東二番丁定禅寺交叉点までの区間
- 「国道45号」 東二番丁定禅寺交叉点から錦町公園前交叉点までの区間
- 片側3車線。並木は3列(中央分離帯ケヤキ1列・両側歩道各々イチョウ1列)
- 「仙台市道定禅寺通宮町線」 錦町公園から駅前通り連結部までの区間
- 片側2車線。並木は3列(中央分離帯ケヤキ1列・両側歩道各々イチョウ1列)
(1989年3月28日より)
[編集] 交差・接続している道路
道路名が不明のものを除く
- 西公園通り/市民会館前(起点)
- 木町通り
- 晩翠通り/春日町
- 国分町通り(奥州街道)・二日町/{交差点名称無し}
- 東一番丁通り(一番町)/{交差点名称なし}
- 東二番丁通り(国道4号)・勾当台通り(国道48号)/東二番丁定禅寺(看板などの表記はなし)
- 東三番丁通り
- 東五番丁通り(愛宕上杉通り)/{交差点名称なし}
- 東六番丁通り(駅前通り)/{交差点名称なし}(終点)
[編集] 特徴
[編集] ケヤキ並木
東二番丁通りより西側部分(仙台市道定禅寺通線の区間)、すなわち勾当台公園から仙台市民会館にかけては、ケヤキの街路樹が、通りの両脇の歩道にそれぞれ1列ずつ、中央分離帯に2列の計4列に並んでおり、枝葉が通りの上部の全てを覆っている。道路標識や信号機が葉に隠れないようケヤキは下枝が刈られており、葉の生い茂る高さは周辺ビルの3-4階辺り(中規模ビル)または4-5階辺り(小規模ビル)となっている。このため、冬季以外は「天井の高い緑のアーケード」のような状態となり、少々の雨では歩いていても濡れることはない。また、冬季のSENDAI光のページェントの際には「光のトンネル」のような状態となる。その景観の美しさから、日本の道100選に選ばれている。
沿道両脇のビルはハーフミラーのガラスを使用している例が多く、ケヤキ並木の緑や、光のページェントの際の電飾が映え、実際の道の広さ以上に視覚的な広がりが出ている。また、沿道のビルでは一部をセットバックしたり、ポケットパークを設置したりしており、定禅寺ストリートジャズ・フェスティバルの際に街角ステージとしても利用されている。
東一番丁通りより西側には、中央分離帯の2列のケヤキ並木の間に遊歩道が整備されている。遊歩道の舗装は、東一番丁通りから国分町通りまでのブロックはウッドデッキ様、それより西のブロックは土である。この遊歩道沿いにはベンチが設置されている他、定禅寺ストリートジャズフェスの際に使われる小さな舞台が複数設置されている。この遊歩道には、他に3体の彫刻(水浴の女・オデュセウス・夏の思い出)が設置され、西端には噴水が設置されている。両脇の歩道には特別なものは設置されていないが、ケヤキを囲む柵がパイプベンチとなっている。
[編集] イベントの中心地
通り沿いには駐車場を営む業者もいるので、交通規制は即座に補償問題と直結するが、「杜の都・仙台」の象徴でもある定禅寺通りは、仙台の都市イベントの際には交通規制が敷かれ、舞台装置として用いられている。
5月の仙台青葉まつり、8月の仙台七夕祭り、10月のみちのくYOSAKOIまつり、12月のSENDAI光のページェントにおいては、路上パフォーマンスやパレードの舞台となり、9月の定禅寺ストリートジャズフェスでは、この通りを中心に小さな街角野外ライブが市内中心部の至るところで多数開かれる。SENDAI光のページェントでは、ケヤキ並木に電飾が施される。
また、春の仙台国際ハーフマラソンのランナー、秋の大学女子駅伝(杜の都駅伝)のアンカーが最後に走る区間としても利用されている。
[編集] 沿道の様子
東二番丁通りより東
- 仙台の都市イベントが行われる定禅寺通りの中心区間である。仙台の中心部商店街である一番町との交差点から歓楽街の国分町通りとの交差点までを中心に、沿道・周囲には飲食店が多い。それより西には宮城県民会館やオフィスビルが並ぶ。晩翠通りよりも西は、以前は店舗があまり無かったが、せんだいメディアテークが出来たことで芸術系のハイセンスな商品を売る店舗やデザイン系の事務所が集まりだし、周囲にはカフェや飲食店も出店し始めた。
- 仙台市民会館
- せんだいメディアテーク
- 宮城県民会館
- 一番町アーケード
東二番丁通りとの交差点周辺
東二番丁通りより東
- 小さい河岸段丘となっており、東二番丁から東三番丁にかけて上りとなる段丘崖の坂の部分(西側は「仙台中町段丘」、東側は「仙台上町段丘」と呼ばれ、東側が高い)、東三番丁から東六番丁までは段丘面の平地となっている。沿道は、ホテルやオフィスビルの間に旧来からの地元商店が並ぶ形となっている。こちらの区間は、両側歩道の街路樹がイチョウ並木であるため、通りの上部は樹木の枝葉で完全には覆われてはいない。
- 仙台第二合同庁舎(東北総合通信局など)
- 錦町公園
[編集] 関連項目
- ケヤキ
- 青葉通り(仙台駅前から続く、3列のケヤキの並木道)
- 仙台七夕
- 定禅寺ストリートジャズフェスティバル in SENDAI
- SENDAI光のページェント
- 仙台国際ハーフマラソン
- 勾当台公園
- 養賢堂
[編集] 外部リンク
- 定禅寺通利活用方策検討委員会(ライブカメラの映像あり)
- 仙台市役所「仙台の四季」(各号ともその時の定禅寺通りの風景写真を表紙にしている)
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