丹後田辺藩
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田辺藩（たなべはん）は江戸時代、丹後国にあった藩の1つ。別名、舞鶴藩（まいづるはん）と呼称される事も多い。藩庁は田辺城（京都府舞鶴市）。
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[編集] 略史
天正7年（1579年）、細川幽斉は明智光秀とともに反信長連合の一角だった丹後国・丹波国を制圧し、恩賞とし丹後一国を与えられ宮津城に入った。その後、天正10年(1582年)6月2日に親戚関係にあった明智光秀が本能寺の変を起こし、幽斉自身も加担するよう誘われるが、反光秀の立場を貫き、羽柴秀吉から丹後の本領を安堵されている。しかし幽斉は親戚関係にあった光秀の裏切りの責任をとる形で嫡男の忠興に家督を譲って隠居した。その際、隠居城として田辺城（舞鶴城）を築き、丹後宮津から移った。
慶長5年（1600年）、関ヶ原の戦い後、細川氏は豊前国中津藩へ転封され、信濃国飯田より、京極高知が田辺城に入城した。高知は嫡男の高広を宮津藩に、高三を田辺に、養子高通を峰山藩に入れ、丹後に3藩を並立させたことにより、田辺藩は成立した。3代高盛は寛文3年（1663年）に弟の高門に2千石を分知した。高盛は寛文8年（1668年）には、但馬国豊岡藩に転封となった。
代わって同年に、京都所司代を勤めた牧野親成が摂津国より、3万5000石で入城。以後牧野家によって明治維新を迎え、舞鶴県に至った。
[編集] 田辺牧野家について
藩祖は牧野讃岐守康成（やすしげ）。康成は初名を正勝、通称を半右衛門という。その父は牛久保牧野氏寄騎の牧野山城守定成（八大夫）とされる。三河国在住時代は宝飯郡平井（現・愛知県宝飯郡小坂井町平井）に知行地があった。永禄8年（1564年）徳川氏に所属し翌年8月平井（92貫文の地）を安堵されている。
なお、定成（この実名にも諸説有り）以前の牧野山城守の系譜は確定したものが知られていない。牛久保城主一門にしてはなぜ寄騎の扱いであったか不明な点も多い。
安土桃山時代以前の牧野氏のルーツは、不明な点や矛盾が多く、複数の異なった系譜が伝わり、また徳川氏帰属後は反徳川の急先鋒だった三河牛窪城主・牧野保成との関係を意図的に遠ざけたとも考えられ、これも系譜関係の不明確さの一因となっている。田辺藩主牧野氏と長岡藩主牧野氏との系譜関係を完全・確実に伝える史料は知られていない。
天正18年（1590年）に康成は武蔵国足立郡石戸に5千石を与えられ、康成の3男の牧野信成は慶長4年（1599年）父の遺跡を継ぎ、慶長11年（1606年）より大番頭、小姓組番頭、書院番頭などを歴任。寛永10年（1633年）の加増で大名に列し、武蔵国石戸藩1万1千石として立藩。正保元年（1644年）の加増で関宿城主となり下総国関宿藩入封となる。信成の子牧野親成が段々に加増され、寛文8年（1660年）に封地を移されて丹後田辺藩3万5千万石の藩主になった。
以後、幕末まで歴代が同藩で封を重ね、明治維新後に旧藩主家は子爵となり華族に列した。
[編集] 歴代藩主
[編集] 京極（きょうごく）家
外様 3万5千石→3万3千石 （1600年～1668年）
[編集] 牧野（まきの）家
譜代 3万5千石 （1668年～1871年）
