ミーティア (機動戦士ガンダムSEED)
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ミーティア | |
全高 | 99.46m |
全幅 | 60.12m(MSとの結合時) |
重量 | 552.42t(ミーティア本体のみ) |
武装 | ・120cm高エネルギー収束火線砲×2 ・93.7cm高エネルギー収束火線砲×2 ・MA-X200 ビームソード×2 ・60cmエリナケウス対艦ミサイル発射管×77 |
ミーティア(METEOR)は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の兵器。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 機体解説
本機はザフト軍が開発した核駆動モビルスーツ(MS)専用の巨大補助兵装である。フリーダム、ジャスティスに加え、劇中では実現する事はなかったが、プロヴィデンス(ただしドラグーンシステム装備状態ではバックパックが干渉する)、リジェネレイトや量産試作型ザク、デスティニー、レジェンド等の核動力を搭載したMSならば装備可能である。本兵装を装備した機体は、多数のミサイルポッドや大口径ビーム砲によりMSでありながらナスカ級を越える火力を手に入れ、且つ対艦用ビームサーベルを駆使する事で対艦、パイロットの技量によれば対MS戦闘にも対応することが可能な、単機で戦況を一変させる戦略兵器と化す。また、手持ちの武装やシールドを収納するスペースも設けられており、ミーティアをパージした際でも、それらを使用した通常の戦闘に速やかに移行することができる。
動力部は、核駆動MSとの分離合体シークエンスを行うために必要な出力しかなく、先述の高出力の源は接続している核駆動MSのジェネレーター(エターナル接続時は当艦の動力部)である。これが本兵装が核駆動MS専用という理由であり、それ以外の燃料電池搭載型のMSでは稼働させることすら不可能である。しかし後に核エンジンを内蔵した改良型が開発されている(後述)。
メイン推進器はジンハイマニューバの追加推進機能のデータが元となって製造されている。この形状はサイバーフォーミュラのブースト・ポッドに酷似しているが、これはそれぞれ『機動戦士ガンダムSEED』、『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』の監督と脚本を務めた福田・両澤氏による、両作品を知るファンに対しての遊び心であろう。
「ミーティア」は「Mobilesuit Embedded Tactical EnfORcer」の頭文字を取った名前で、意味は「流星」「隕石」。企画段階では当初フリーダムとジャスティス用に2つ出てくるので、1つを「METEOR」もう1つを「INVOKE」にしようという案もあったらしい(「METEOR」・「INVOKE」は共に同作の主題歌を担当するT.M.Revolutionの曲名からとったもの)。
また、「通常サイズの機体を内包した巨大な兵器」というコンセプトは、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する「デンドロビウム」(ガンダム試作3号機「ステイメン」にオプション「オーキス」を接続した形態)のオマージュと思われる。これに限らず「SEED」「~Destiny」は作劇上で宇宙世紀世代の作品を多数引用している。
[編集] 武装
- 120cm高エネルギー収束火線砲
- ミーティアのアーム部分に装備された、大口径のビーム砲。ミーティアの主武装の1つと言える。対艦、対モビルスーツのどちらにも高い攻撃力を発揮する。ちなみに同じものかどうかは不明であるがナスカ級にも同口径の高エネルギー収束火線砲が一門ある。
- 93.7cm高エネルギー収束火線砲
- ミーティアの両側部に装備されているビーム砲。副砲的な存在ではあるが、これだけでも一撃で戦艦を撃破できる火力を有している。
- MA-X200 ビームソード
- ミーティアのアーム部分から出力される、大出力の対艦ビームサーベル。その刀身は数10m~100m以上にもなり、大型戦艦を一撃で叩き斬るほどの威力を持つ。ちなみに、プラモデル『HG・ミーティア』に添付された設定によると、コロニー・メンデルの宙域でフリーダムがテストを行った際、未調整のままで使用した為にビーム刀身が1キロ近くまで伸びて廃棄コロニーを真っ二つにしている。この時、一瞬だがフリーダムがフェイズシフトダウンしたと言われている。
- 60cmエリナケウス対艦ミサイル発射管
- ミーティア全体に合計で77門(側面にはそれぞれ22連装と12連装が2基ずつ、後部には3連装が3基ずつ)装備されている、対艦ミサイル。フリーダムやジャスティスのマルチロックオンシステムと合わせ、広範囲の敵やミサイルを一度に撃墜することが出来る。劇中でもモビルスーツ隊や核ミサイル相手に大活躍を見せた。
[編集] 劇中での活躍
[編集] 機動戦士ガンダムSEED
フリーダム・ジャスティスとドッキングし、プラントに飛来する無数の核ミサイルを迎撃した他、一斉射撃で多数のモビルスーツを戦闘不能にし、対艦用ビームサーベルでアガメムノン級の船体をも真っ二つにした。その後、プロヴィデンスの猛攻撃によりフリーダムのミーティアは撃墜されたが、ジャスティスのミーティアは終戦まで生き残った。
尚、フリーダムのものはナンバー01、ジャスティスのものはナンバー02
[編集] 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
新たに製造されたらしくエターナルの両舷に前作のものとは型番の違うミーティアが装備されている。ただし、武装は前作のと同じ物らしい。
月軌道にあるレクイエムの一次中継ステーション(通称、ステーション・ワン)攻防戦においてストライクフリーダム・インフィニットジャスティスにドッキングして使用され、押し寄せるザフトのMS群及び軍艦をわずか2機で突破するという絶大な攻撃力と機動力を見せつけた。しかし、デスティニーとレジェンドとの戦闘ではキラもアスランもミーティアをMSから切り離して戦っている。これは前大戦でキラがプロヴィデンスに苦戦したことから、手強いパイロットを乗せた高機動MSを相手にする場合は火力の高いミーティアよりもMS本来の機動力で対抗したほうが有効であるとされている。
その後、最終話でキラがレジェンド撃破後にメサイアに向かう際に再び使用されている。
尚、ストライクフリーダムのものはナンバー07、インフィニットジャスティスのものはナンバー08
[編集] 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY
ジェネシスα攻防戦においてジャンク屋組合所有のものが登場。これは、ユニウス条約の軍縮協定による解体のために持ち込まれたものであり、ミーティア自体に核エンジンが搭載されているため、核動力ではない通常のモビルスーツでも使用可能である。
05のナンバーがついた機体を叢雲劾のアストレイ・ブルーフレームが、06のナンバーがついた機体をイライジャ・キールのザクが使用した。
[編集] バリエーション
[編集] ヴェルヌ35A/MPFM 多目的飛行モジュール
ヴェルヌ35A/MPFM 多目的飛行モジュールは『ガンダムSEED MSV』において設定された巨大補助兵装。俗にミーティア改とも呼ばれる。なお、MPFMとはMulti Purpose Flight Module=多目的飛行モジュールの頭文字である。
エターナルに搭載され、フリーダム・ジャスティスに運用される事で多大な戦果を挙げたミーティアを、従来型のパワーパックを持つモビルスーツでも運用できるように開発された機体である。
ジョイント部の規格が他の機材と統一されているので、モビルスーツ以外の機器にも結合が可能となり、ミーティアのように機体性能向上のためだけでなく、機体前部に輸送用の耐熱カプセルを連結して大気圏再突入などを行うことも可能となっている。また、アーム部をミーティアと同様のウェポンアームに換装することで、ミーティア同様、強力な武器を装備した大型戦闘機として使用することもできる。
ユニウス条約調印式の際、ジャンク屋ギルドにて解体待ちだった本機はジャン・キャリーの駆る白いM1アストレイによって運用され、調印式を襲撃しようとしたザフトの強硬派のMS部隊を撃滅している。
大戦後もジャンはM1Aアストレイで本機を運用しており、解体はされていない。