ネームヴァリュー
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性別 | 牝 |
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毛色 | 鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1998年3月3日 |
死没 | - |
父 | Honour and Glory |
母 | マジソンカウンティ |
生産 | 飛野牧場 |
生国 | 日本(北海道静内町) |
馬主 | 深見富朗 →富岡眞治 →(有)飛野牧場 |
調教師 | 山内研二(栗東) →川島正行(船橋) |
競走成績 | 29戦10勝(中央17戦4勝 地方12戦6勝) |
獲得賞金 | 3億1299万4000円 |
ネームヴァリューは日本の競走馬、繁殖牝馬。主な勝ち鞍は帝王賞等。中央では条件馬に過ぎなかったが、地方の船橋競馬に移籍後に大ブレーク。
2002年NARグランプリ最優秀牝馬、2003年NARグランプリ年度代表馬および、サラ系最優秀古馬・最優秀牝馬。
目次 |
[編集] 戦績
[編集] 中央競馬時代
父オナーアンドグローリー、母マジソンカウンティの持ち込み馬として2000年に栗東の山内厩舎に入厩。仕上がりのはやい事で有名な山内厩舎だけあり、デビューも早く8月の札幌でデビュー。厩舎・血統面からもPOG人気も高く、その期待通りに新馬戦、コスモス賞と1番人気で連勝した。 その後、休養を挟んで迎えた3歳牝馬チャンピオン決定戦の阪神3歳牝馬ステークスでは、同じく札幌で連勝し休み明けのテイエムオーシャンに次ぐ2番人気に推されたもののいいところなく10着に敗れた。
明け3歳(旧4歳)はクラシックを目指し2月から始動するものの、エルフィンステークス5着、アネモネステークス4着と掲示板に乗るのが精一杯であった。旧3歳時の貯金もあり出走した桜花賞は12番人気11着、優駿牝馬は最低人気10着と人気・実力とも、新馬2連勝したころの姿とは思えなかった。また優駿牝馬を最後に、全てのレースで騎手を務めた松永幹夫が主戦から離れている。 その後、約半年休養し条件戦等を戦うが勝てない日々が続いた。2002年7月に藤田伸二騎乗で函館の条件戦3着し復調の兆しを見せ、翌8月の札幌の条件戦で約2年ぶりの勝利を挙げた。また9月にも札幌の条件戦で勝利を挙げ、翌10月に中央登録を突如抹消し、地方船橋競馬の川島厩舎に移籍した。中央では4勝全てが札幌競馬場で8月か9月にあげたものであった。
[編集] 船橋競馬移籍後
船橋移籍後の初戦は、南関東G3京成盃グランドマイラーズに出走。出走メンバーは船橋記念(南関東G3)を含む17連勝中のベルモントアクター、平和賞(南関東G3)と中央のユニコーンステークスを勝った3歳馬ヒミツヘイキ、南関東重賞の常連コアレスフィールドといった南関東エース級が揃ったレースとなったが、斤量差はあったものの4馬身差で圧勝。いきなり南関東のエースに躍り出た。 次走のファーストレディー賞(南関東G3)では当時の南関東牝馬TOP2頭であったラヴァリーフリッグとジーナフォンテンが揃って出走し勝ち馬が南関東牝馬最強を決めるレースとなったが、ラヴァリーフリッグ以下を2馬身差で完封し船橋移籍後に地方重賞2連勝。 その後、好調のままで迎えた統一GⅠ東京大賞典はさすがに中央1流馬の相手はきつかったか、4着に敗れたものの地方馬最先着を果たした。この地方3戦の内容が評価され、文句なしにNARグランプリ最優秀牝馬を受賞した。
2003年初戦は牝馬限定の地方交流重賞TCK女王盃。前年のクイーン賞を勝った武豊騎乗のビーポジティブ以下を完封し、ファストフレンドというダート界の女傑が引退した後の牝馬ダート戦線に敵はいないように思われた。しかし、地方牝馬最強決定戦エンプレス杯では勝負付けがすんだはずのジーナフォンテンとビーポジティブに先着を許し3着に終わる。次走のダイオライト記念では、カネツフルーヴ、リージェントブラフという当時のダート戦線TOPクラスの牡馬相手に敗れはしたものの3着。しかし続く牝馬限定のマリーンカップでは南関東のライバルであるラヴァリーフリッグとジーナフォンテンが好位・中団から鋭くのびていくのに対し、まったく伸びず4着に敗れエンプレス杯の雪辱はならず牝馬最強の座も危うく感じられた。 復権をかけて臨んだ大井記念(南関東G2)は好位から鋭く伸びるいつもの競馬が復活し5馬身差で快勝。この年の牝馬限定戦で2度先着を許していたジーナフォンテン(4着)にも雪辱を果たした。
そして、そのままの勢いで臨んだ帝王賞。2002年のJRA賞最優秀ダートホースでフェブラリーステークスとアンタレスステークスを見事な競馬で勝ったゴールドアリュール、東京大賞典とフェブラリーステークス共にゴールドアリュールの2着に入ったビワシンセイキ、地方交流の常連リージェントブラフと中央ダート界のTOPが参戦。迎え撃つ地方勢も南関東の牡馬大将格のベルモントアクター、名古屋の雄マルカセンリョウ(この馬も中央からの移籍組)、交流重賞の常連ミツアキサイレンス、2000年の2着馬ドラールアラビアンという、アドマイヤドンやカネツフルーヴは出走していなかったものの前年の東京大賞典に勝るとも劣らない素晴らしいメンバーが揃った。 レースではこれまでの好位差しではなく、地方移籍後初となる逃げる作戦にでた。これが見事に的中し、ビワシンセイキ以下の追い込みを封じ込め4馬身差で見事に逃げ切り勝ちし、統一GⅠ初制覇。
その後、東京記念(南関東G2)1着を挟んで大井競馬場で行われたJBCクラシックに出走。連覇を狙うアドマイヤドンと武豊騎乗のユートピアに次ぐ3番人気に推され、中段から伸びたものの前を行くアドマイヤドン以下をとらえるに至らず4着に終わる。(なお、大井記念、東京記念、JBCクラシックの3戦のみ主戦の佐藤隆ではなく石崎隆之が騎乗した)
地方に転厩後、初の中央挑戦となったジャパンカップダート。2年ぶりの中央、ミルコ・デムーロとコンビを組み、優駿牝馬以来2年半ぶりの東京競馬場でのレースは好位追走もあまり伸びず10着に終わった。引退レースとなった東京大賞典は見せ場なく9着に終わる。2004年1月に登録抹消。
NARグランプリ選考はコアレスハンター(マイルチャンピオンシップ南部杯2着、JBCクラシック3着、東京大賞典2着)との一騎打ちとなったが、統一GⅠ勝ちの実績とコアレスハンターが交流重賞で勝利していないこともあり、年度代表馬およびサラ系最優秀古馬・最優秀牝馬を受賞し、引退に華を添えた。
[編集] 引退後
2005年、2006年とも父ブライアンズタイムの牡馬を出産。
[編集] 血統表
ネームヴァリューの血統 (インテント系/アウトブリード) | |||
父
Honour and Glory 1993 鹿毛 |
Relaunch 1976 芦毛 |
In Reality | Intentionally |
My Dear Girl | |||
Foggy Note | The Axe | ||
Silver Song | |||
Fair to All 1986 鹿毛 |
Al Nasr | Lyphard | |
Caretta | |||
Gonfalon | Francis S. | ||
Grand Splendor | |||
母
*マジソンカウンティ Madison County 1991 鹿毛 |
Seattle Slew 1974 黒鹿毛 |
Bold Reasoning | Boldnesian |
Reason to Earn | |||
My Charmer | Poker | ||
Fair Charmer | |||
Steal a Kiss 1983 鹿毛 |
Graustark | Ribot | |
Flower Bowl | |||
Queen's Paradise | Summer Tan | ||
Regal Seal F-No.19-b |
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