ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
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ナイト・オブ・ザ・リビングデッド | |
監督 | ジョージ・A・ロメロ |
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製作 | ラッセル・ストライナー |
撮影 | ジョージ・A・ロメロ |
公開 | 1968年 |
上映時間 | 96分 |
言語 | 英語 |
興行収入 | $114,000 |
前作 | - |
次作 | ゾンビ |
IMDb | |
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ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(ないと・おぶ・ざ・りびんぐでっど、原題Night Of The Living Dead)は、1968年、イメージ・10・プロが製作したホラー映画。
目次 |
[編集] ストーリー
母の墓参りの途中、バーバラと兄のジョニーはゾンビに襲われた。妹を守るため兄は死ぬ。恐怖と悲しみの中バーバラは近くの民家に立てこもる。民家には黒人青年のベンのほか、若いカップル、中年夫婦と大怪我を負ったその娘が集まってくるが、外部との連絡が取れない中、周囲は生ける屍の群れに取り囲まれていた。バーバラたちはテレビを通して、甦った死者たちが人間を襲って食い殺していることを知り、なんとか脱出しようと試みるが……。
[編集] ゾンビ映画の記念碑的作品
ジョン・A・ラッソの原作を、CM出身のジョージ・A・ロメロが監督した歴史的作品である。ドキュメンタリータッチの手法で、9ヶ月を掛けてモノクロ16mmフィルムで撮影された。全編に横溢するカニバリズムや反モラル的ラストなど、当時のタブーに挑戦した内容である。根底に流れる独自のヒューマニズムが当時の世相を反映しており、賛否両論あったがロングランを続けた。結果として、現在ではニューヨーク近代美術館にも所蔵されるカルト・クラシックとなっている。
この映画は、その後数多く作られるゾンビ映画の礎であり、「バタリアン」(1985年)はこれをパロディ化した続編(原題「Return of the Living Dead」)で、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記」(1990年)はトム・サヴィーニによるまじめなリメイクだった。また、この映画と「ゾンビ」(1979年)、「死霊のえじき」(1985年)を合わせて「ロメロのゾンビ映画三部作」という。しかし、本作品では怪物のことをLiving Dead(生ける屍)としており、ゾンビという言葉が登場するのは第2作の「ゾンビ」からである。2006年に3D映画としてリメイクされ公開する(日本公開未定)。
[編集] スタッフ
- 製作 - ラッセル・ストライカー、カール・ハードマン
- 監督・原案・撮影 - ジョージ・A・ロメロ
- 脚本 - ジョン・A・ラッソ
- 特撮 - レジス・サーヴィンスキー、トニー・パンタネラ
- 出演 - デュアン・ジョーンズ、ジュディス・オーディア、ラッセル・ストライカー、カール・ハードマン
[編集] 著作権問題
今作は Night of the Flesh Eaters から Night Of The Living Dead へとタイトルを変更したうえで配給された経緯があり、その際に配給会社が著作権に関する表示を適切にクレジットしなかったことから、アメリカではパブリックドメイン状態にあるとみなされている。このため、販売用のビデオやDVDをコピーしたものをインターネット上でそのまま制限なく配信している場合がある。
[編集] 最終版( 30th Anniversary Edition )
本作の30周年を記念して、新たに15分の追加撮影分を加えて再編集したもの。ただし本作はロメロ自身はまったく手をつけてはおらず、脚本のジョン・A・ラッソが手掛けている。冒頭に登場するビル・ハインツマン演じるゾンビが棺桶から蘇るシーンなどが追加されている他、音楽も新録されている。しかし追加分のどれもが蛇足であり、ファンからは悪評ばかりが多い改悪版として名高い。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: アメリカ合衆国の映画作品 | ゾンビ映画 | 1968年の映画