ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE- | |
---|---|
ジャンル | 少年漫画 |
漫画 | |
作者 | CLAMP |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 週刊少年マガジン |
連載期間 | 2003年 - 連載中 |
巻数 | 17冊 |
テレビアニメ : ツバサ・クロニクル 第1シリーズ | |
監督 | 真下耕一 |
アニメーション制作 | ビィートレイン |
製作 | NHK |
放送局 | NHK教育テレビ |
放送期間 | 2005年4月9日 - 2005年10月15日 |
話数 | 全26話 |
テレビアニメ : ツバサ・クロニクル 第2シリーズ | |
監督 | 真下耕一・モリヲカヒロシ |
アニメーション制作 | ビィートレイン |
製作 | NHK |
放送局 | NHK教育テレビ |
放送期間 | 2006年4月29日 - 2006年11月4日 |
話数 | 全26話 |
映画: 劇場版ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君 | |
監督 | 川崎逸朗 |
制作 | 「劇場版ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君」 製作委員会 |
封切日 | 2005年8月20日 |
上映時間 | 40分 |
ウィキポータル |
日本の漫画作品 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』(- レザボア クロニクル)は、CLAMPにより『週刊少年マガジン』で連載されている漫画作品である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
いわゆるスター・システムを採用しており、ファイや黒鋼をはじめとするオリジナルキャラクターも登場するものの、大多数のキャラクターが他のCLAMP作品のキャラクターであり、さながらオールスター総出演のような漫画になっている。また、主人公の小狼は『カードキャプターさくら』のサブキャラクターであったことから、スピンオフ作品の要素も含まれている。
再登場するキャラクターとしては、小狼と、ヒロインの桜(この作品ではサクラと表される)を筆頭に、桃矢(玖楼国王)、雪兎(玖楼国神官)、藤隆(考古学者)、知世(日本国の姫)等は全員『カードキャプターさくら』の主要登場人物である。小狼たちが住んでいる玖楼国(くろうこく)も、同作の主題であるクロウ・カードに由来する。また、セレス国でファイが共に暮らしていたチィも、『ちょびっツ』のヒロイン「ちぃ」の容姿そのままである。
異世界でも、他のCLAMP作品に関係するキャラクターや事象が多数登場する。例えば阪神共和国編では、小狼たちに『魔法騎士レイアース』に登場する「魔神」(本作上では「巧断(くだん)」)が宿っている。また、高麗国編の「暗行御史(アメンオサ)」(アニメ版ではナユタヤ国編の「密偵衆」)は『CLAMP学園探偵団』の主人公3人が務めている。ジェイド国編のエメロード姫も『魔法騎士レイアース』の異世界「セフィーロ」の元首である。桜都・桜花(エドニス)国編では、『魔法騎士レイアース』のカルディナがバーテンダーとして、『ちょびっツ』の「ノートパソコン」琴子とすももが登場する他、同作でちぃを作った機械技師の千歳も、桜都国の管理に携わる天才機械技師として登場する。この他にもマイナーなキャラクターも多数登場している。
異世界は、サクラの羽根が落ちた時期が前後するものの、バラエティーに富んだパラレルワールドとなっており、桃矢と雪兎が阪神共和国ではお好み焼き店の店員であるように、世界間を移動できない登場人物の役割が世界によって異なるのが特徴的である。なお、ピッフル国において知世社長の夢の中に日本国の知世姫が現れたように、平行世界の似たような人物は何らかの形でリンクしている可能性がある。『xxxHOLiC』では、この世界の関連を「多重世界」と表現し、侑子の世界にいる『カードキャプターさくら』の2人と本作の2人も「魂はオナジ」と言っているが、何を意味するのか詳細は不明。本記事では、そのように魂を同じくする者同士の関係を「異世界の同一人物」と表した。
『週刊ヤングマガジン』で連載中の『xxxHOLiC』とストーリーがリンクしているため、侑子やラーグが時折出てくる(勿論『ツバサ・クロニクル』にも出てくる)。
設定などが手塚治虫の漫画のスターシステムに似ている(内容は火の鳥に似ている)。
reservoir(英)は液体を貯蔵、保管する場所・物、chronicle(英)は年代記など起きた事柄を記録したもの、という意味である。
[編集] アニメ化
本作を原作とした、ビィートレインの製作によるテレビアニメ『ツバサ・クロニクル』は、2005年4月9日から2005年10月15日までNHK教育テレビで第1シリーズが放送され、2006年4月29日から2006年11月4日まで第2シリーズが放送された。また、2005年8月20日には、Production I.Gの製作、松竹の配給による『劇場版ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君』が公開された。
[編集] あらすじ
玖楼国に住む考古学者の卵である小狼と、玖楼国の姫である桜は幼馴染。2人は身分の違いを超えて互いに惹かれ合うが、どちらもその想いを打ち明けられないでいた。ある日、桜の秘められた力を手に入れようとする飛王・リードの陰謀によって、桜は記憶を失い、その記憶は無数の羽根と化して異世界へと飛び散ってしまった。桜の命を救う手立ては、その記憶の羽根を全て集めて、桜の体に戻すことだけ。小狼は、かけがえのない人の記憶を取り戻し、命を救うため、異世界を渡り歩く旅をすることを決意する。
玖楼国の神官である雪兎の手引きにより日本へと送られ、唯一何度も異世界を移動させる魔力を持つという次元の魔女(侑子)と合見えた小狼。そこで彼は、もといた国に戻りたいという、日本国の忍者である黒鋼と、もといた国にだけは戻りたくないという、セレス国の魔術師であるファイ・D・フローライトと出合う。一行は、四人で旅をするという契約で、小狼は桜との関係性、ファイは刺青、黒鋼は破魔刀を対価として支払う。魔女から異世界を渡り歩く手段としてモコナ=モドキことソエルを授かる。各々の願いを叶えるために、彼らは異世界を渡る過酷な旅へと旅立ったのであった―。
[編集] 登場人物・世界紹介
詳しくは「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の登場人物」を参照のこと。
[編集] 単行本(コミックス)
[編集] 日本国内での発売
単行本(コミックス)は2006年11月現在17巻までが、通常版(第16巻までは410円、第17巻は420円、いずれも税込み)、扉絵、カバー、紙の材質などが通常版とは異なる豪華版(第16巻までは1200円、第17巻は1250円、いずれも税込み)の2種類が、いずれも講談社より発売されている。
- 単行本の発売年月日
ISBNは、通常版/豪華版の順。
- 第1巻:2003年8月12日 (ISBN 4063632776/ISBN 4063645223)
- 第2巻:2003年10月17日 (ISBN 4063633063/ISBN 4063645304)
- 第3巻:2003年12月17日 (ISBN 4063633225/ISBN 4063645363)
- 第4巻:2004年2月17日 (ISBN 4063633381/ISBN 4063645509)
- 第5巻:2004年4月16日 (ISBN 4063633632/ISBN 4063645614)
- 第6巻:2004年6月17日 (ISBN 4063633934/ISBN 4063645762)
- 第7巻:2004年8月17日 (ISBN 4063634167/ISBN 4063645908)
- 第8巻:2004年11月17日 (ISBN 4063634523/ISBN 4063646068)
- 第9巻:2005年2月17日 (ISBN 406363485X/ISBN 4063646262)
- 第10巻:2005年5月17日 (ISBN 4063635309/ISBN 406364636X)
- 第11巻:2005年8月17日 (ISBN 4063635635/ISBN 4063646408)
- 第12巻:2005年10月17日 (ISBN 4063635864/ISBN 4063646491)
- 第13巻:2006年2月16日 (ISBN 4063636208/ISBN 4063646564)
- 第14巻:2006年4月17日 (ISBN 4063636550/ISBN 4063646599)
- 第15巻:2006年7月14日 (ISBN 4063636917/ISBN 4063646629)
- 第16巻:2006年9月15日 (ISBN 4063637166/ISBN 406364667X)
- 第17巻:2006年11月18日 (ISBN 4063635635/ISBN 406364636X)
またガイドブックとして、2005年4月15日に講談社より『ツバサ CARACTere GuiDE』(ISBN 4063720012)が700円(税込み)で発売されており、その第2弾として2006年10月17日に同じく講談社より『ツバサ CARACTere GuiDE 2』(ISBN 4063722163)が発売された。
[編集] 海外での発売
本作は、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・韓国語などの諸外国語に翻訳され、世界各国で発売されている。
海外での出版社
- アメリカ合衆国:デル・レイ(Del Rey Manga)
- カナダ:デル・レイ(Del Rey Manga)
- メキシコ:エディトーリアル・ビド(Editorial Vid)
- 韓国:鶴山文化社(HAKSAN Publishing)
- 台湾・香港:東立(豪華版も発売している。)
- シンガポール:チャン・イー(Chuang Yi、創芸)英語版・中国語版
- タイ:ビバルキー・パブリッシング(Vibulkij Publishing)
- マレーシア:アレナ・コミック(Arena Komik)
- イギリス:ランダム・ハウス(Random House)
- フランス:ピカ・エディション(PiKa Édition)
- スペイン:ノルマ・エディトーリアル(Norma Editorial)
- ドイツ:エグモント(Egmont Manga & Anime)
- ブラジル:JBC出版社(Editora JBC)
[編集] テレビアニメ
原作に追いついたため(コミックス14巻からはグロテスクなシーン抜きには放送不可能も考えられる。これに関しては「NHKの表現規制に関する問題」の項を参照)アニメは第2シリーズで終了したが、続編が作れる終わり方となっている。NHKは以前に、人気の高かったCLAMP原作のアニメーション『カードキャプターさくら』(マッドハウス製作)を放送したということもあって期待されていたが、制作会社のビィートレインが小規模であるが故に同作と比較したときに見劣りしてしまい、監督ら制作スタッフが原作を上手く理解できなかったこともあって(特にオリジナルストーリーが大半を占め、監督も変更された第2シリーズではそれが顕著だった)、評判はいまいちであった。尚、アイキャッチに使われている楽器は十七絃。
また、同作はCS放送アニマックスによって、日本の他にシンガポール・インドネシア・香港・台湾・アルゼンチン・ブラジル等でも放送されている。またこれとは別に、イスラエルでも放送されている。
- 本放送:NHK教育テレビ
- 再放送:NHK教育テレビ
[編集] キャスト
[編集] メインキャラクター
- 小狼:入野自由
- サクラ:牧野由依
- 黒鋼:稲田徹
- ファイ:浪川大輔
- モコナ:菊地美香
- 侑子:大原さやか
- 四月一日:福山潤
- 桃矢:三木眞一郎
- 雪兎:宮田幸季
- サクラの父:水島裕
- 藤隆:川島得愛
- 飛王:中多和宏
- 星火:小林沙苗
- 知世:坂本真綾
- 蘇摩:甲斐田裕子
- チィ:名塚佳織
[編集] 第1シリーズのゲストキャラクター
|
|
[編集] 第2シリーズのゲストキャラクター
|
|
[編集] サブタイトル一覧
|
|
[編集] スタッフ
- 原作:CLAMP
- 監督
- 真下耕一
- モリヲカヒロシ(第1シリーズは監督補)
- 脚本:川崎ヒロユキ
- 音楽:梶浦由記
- キャラクターデザイン:芝美奈子
- 美術監督:渡辺紳
- 撮影監督:鎌田克明
- 音響監督:なかのとおる
- 制作統括
- 沢田昇、松本寿子(第1シリーズ)
- 冨永慎一、市谷壮(第2シリーズ)
- アニメーション制作:ビィートレイン
- 共同制作:NHKエンタープライズ
- 制作・著作:NHK
[編集] 主題歌
- オープニング
- エンディング
[編集] 関連商品
CD
- オリジナルサウンドトラック「Future Soundscape I」<2005年7月6日/VICL-61661(通常盤)VIZL-137(限定盤)>
- オリジナルサウンドトラック「Future Soundscape II」<2005年9月22日/VICL-61662(通常盤)VIZL-145(限定盤)>
- オリジナルサウンドトラック「Future Soundscape III」<2006年7月5日/VICL-61966(通常盤)VIZL-189(限定盤)>
- オリジナルサウンドトラック「Future Soundscape IV」<2006年9月21日/VICL-62084(通常盤)VIZL-203(限定盤)>
- ドラマ&キャラソンアルバム「王宮のマチネ Chapter.1 ~水上都市コラル~」<2005年12月16日/VICL-61794>
- ドラマ&キャラソンアルバム「王宮のマチネ Chapter.2 ~ありえないゴール~」<2006年2月1日/VICL-61851>
- ドラマ&キャラソンアルバム「王宮のマチネ Chapter.3 ~言えないセリフ~」<2006年3月24日/VICL-61897>
- ベスト・ボーカル・コレクション<2006年12月20日/VICL-62166>
全てビクターエンタテインメントより発売。 曲目などの詳細は右のページを参照。Victor Animation Network【m-serve】 DISCOGRAPHY ツバサ・クロニクル
DVD
- 「ツバサ・クロニクル I」(2005年8月26日)
- 「ツバサ・クロニクル II」(2005年9月23日)
- 「ツバサ・クロニクル III」(2005年10月28日)
- 「ツバサ・クロニクル IV」(2005年11月25日)
- 「ツバサ・クロニクル V」(2005年12月23日)
- 「ツバサ・クロニクル VI」(2006年1月27日)
- 「ツバサ・クロニクル VII」(2006年2月24日)
- 「ツバサ・クロニクル 第2シリーズ I」(2006年8月25日)
- 「ツバサ・クロニクル 第2シリーズ II」(2006年9月22日)
- 「ツバサ・クロニクル 第2シリーズ III」(2006年10月27日)
- 「ツバサ・クロニクル 第2シリーズ IV」(2006年11月24日)
- 「ツバサ・クロニクル 第2シリーズ V」(2006年12月22日)
全てバンダイビジュアルより発売。
書籍
- 「TV ANIMATION ツバサ・クロニクル OFFICIAL FANBOOK」(ISBN 406372011X、2005年5月17日)
- 「TV ANIMATION ツバサ・クロニクル BEST SELECTION」(ISBN 4063721388、2006年4月17日)
- 「TV ANIMATION ツバサ・クロニクル 2nd SEASON OFFICIAL FANBOOK」(2006年6月16日)
全て講談社より発売。
ゲーム
全てアリカより発売。
関連商品については右のページも参照。NHKグループネット アニメインフォメーション
[編集] NHKの表現規制に関する問題
CLAMPは醜と美をはっきり描き分けるという美学を作品内で貫き通しているため、残酷で過激なシーンを描くことも多く、綺麗事にあふれた漫画を嫌う。ただ、NHKは公共放送という立場上、公正かつ教育的で健全な作品を求めるため、表現規制が厳しく、本作を含むアニメ作品も例外ではない。本作のアニメ化に際しては、原作で描かれる激しい戦闘に伴う傷などの表現がカットされており、「緊迫感が無い」などの批判が飛び交っている。このような規制は、賭博や飲酒(日本が飲酒に関する宣伝や広告などを禁止していることも関係している)などの非教育的なシーンや戦闘シーン、子供に恐怖感を与える怪物の描写などに加えて、視覚障害者への配慮から小狼の片目が見えないという表現のカットにも及んでいる。そのため、制作者側が暴力という醜い描写などを避けたことについて、CLAMPの大川緋芭が『ぱふ』2005年9月号で触れるなど、原作者自身も不満に思っていることが伺い知ることができる。
他に、原作版「高麗国」が「ナユタヤ国」に、「暗行御史」が「密偵衆」に変更されているのは、韓国の史実に「高麗」や「暗行御史」が存在し、昨今の対韓情勢を考慮すると、原作の名称をそのまま使用するのは公共放送として望ましくないとされたためとも言われている。
[編集] 映画
『劇場版 xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢』と同時上映された。
[編集] キャスト
[編集] スタッフ
- 監督:川崎逸朗
- 脚本:後藤みどり、藤咲淳一
- キャラクターデザイン:菊池洋子
- 作画監督:菊池洋子、浅野恭司
- 舞台設計:宮沢康紀
- プロップデザイン:白石亜由美
- 色彩設計:広瀬いづみ
- 美術監督:篠原理子
- 美術設定:平沢晃弘
- 撮影監督:佐久間未希
- 音楽:梶浦由記
- 音響監督:若林和弘
- アニメーション制作:Production I.G
- 製作:松竹、講談社、Production I.G、日販、ムービック、電通、NHKエンタープライズ、パイロテクニスト
- 配給:松竹
[編集] 主題歌
[編集] 関連商品
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 漫画公式サイト
- テレビアニメ公式サイト
- テレビアニメ公式サイト「Mirror」
- 劇場アニメ公式サイト
- CLAMP公式サイト
- Tsubasa To...-ツバサ・RESERVoir CHRoNiCLE ファンサイト-
NHK教育 土曜18時30分枠 | ||
---|---|---|
前番組 | ツバサ・クロニクル 第1シリーズ |
次番組 |
カードキャプターさくら(再放送) | 第1シリーズ再放送 | |
NHK教育 土曜18時25分枠 | ||
ツバサ・クロニクル 第1シリーズ再放送 |
ツバサ・クロニクル 第2シリーズ |
ツバサ・クロニクル 第2シリーズ再放送 |