ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の登場人物
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ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の登場人物は、CLAMPの漫画作品『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』、およびその原作としたアニメーション『ツバサ・クロニクル』に登場する人物の一覧である。
人物名及び国名は『ツバサ CARACTere GuiDE』シリーズに、そこに記述の無いものは本編中の記述に従って表記した。また、アニメ版の人物名の表記が原作版と異なり、アニメ版の人物名が名前のみでない場合、及び国名のアニメ版表記は、NHKホームページ(記述がなければ番組のエンドロール及びDVD解説書)に従って斜線の右側に表記した。紹介文中の国名表記は、アニメ版のオリジナル部分に関する表記でない限り原作版の表記に従った。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] メインキャラクター
- 小狼(シャオラン)(声優:入野自由)
- 主人公。異世界に飛び散った桜の記憶のかけらを探している。払った対価は、「桜との関係性」(本来は小狼からも桜に関する記憶を対価として受け取ってもよかったのだが、桜から対価として「小狼の思い出」を受け取ったことで結果的に小狼との関係性が失われたため、それで十分だと侑子がXXXHOLiCで語っている)。
- 真面目な努力家で、一度決めた事は決して諦めない強い精神力を持つ。幼い頃の記憶が無く、気がついた時には一人だった。考古学者の養父・藤隆に出会ってからは彼に連れられて各地を旅する。玖楼国に滞在し始めたのは、この国の遺跡の調査が目的。藤隆を亡くしてからは、遺跡の発掘で生計を立てながら、一人で暮らしていた。その時、桜から一緒に城に住もうと誘われるが、王族でもないのに城に住むのは変だと断った。幼馴染の桜のことを一番大切に思っている。原因は不明だが、右目の視力を失っている。藤隆の影響か、古いものや伝説に目が無い。右目が見えない事で被る距離感のハンデを軽減するために、星史郎に学んだ蹴り技主体の格闘術を使っていた。現在は黒鋼に剣術も習っている。桜都国で「緋炎(ヒエン)」という刀を手に入れた(緋炎は『X』に出ていたキャラクターが元)。酒に酔うと誰が誰で、何が何なのか全く分からなくなるため少々自粛している。誕生日は4月1日(これは本当の誕生日が分からない小狼に、桜が一緒に誕生日祝いができるようにと決めたものである)。
- 飛王・リードの下にも同じような容姿をした『小狼』という少年がおり(書き分けに関しては『小狼』の項を参照)、彼が異世界の同一人物なのかをはじめとして、彼らとの関係は長らく不明だった。しかし単行本16巻で、飛王がクロウ・リードの血筋である『小狼』を模して創った写身であると判明した。東京で右目の封印が解けた後は元の性格を失い、羽根を取り戻す為ならいかなる手段も厭わない冷徹さの持ち主へと豹変を遂げた。また、羽根を集めるのに必要であるといってファイの左目を抉って取り込んだ。その後、ファイの魔術を行使して、飛王の手も借りながら一人で異世界を渡り、羽根を捜している。すでにいくつかの次元を渡って羽根を集めた。
- 『カードキャプターさくら』にさくらの同級生であり、クロウ・リードの子孫の一人である李小狼(リ・シャオラン)として登場。
- 桜(さくら)/サクラ(声優:牧野由依)
- ヒロイン。飛王・リードの陰謀がきっかけで、記憶が異世界に飛び散ってしまった玖楼国の姫にして、王位第一継承者。払った対価は「小狼との思い出」(本作上では桜が払ったとは明示されておらず、XXXHOLiCで一行が去った後に侑子が明かしている)。
- 天真爛漫な性格と屈託のない笑顔、誰にでも好かれる優しい心の持ち主。昏睡状態は脱したものの未だ記憶が完全ではないため、突然眠ってしまう事がある。また、対価を支払った影響で、小狼との関係に関することを思い出そうとしたり、他の人から聞いたりすると、それらは彼女の中で自動的に抹消されてしまう(なおモコナの、桜の羽根を感知できる/人の気持ちが分かる等の秘密技の数々や、小狼が桜との関係性を侑子に直接差し出す描写がないこと等から、モコナが桜の小狼に関する記憶を感知し、抹消しているとも推測できる)。運動神経が少し鈍いが、神がかりとも思われるほどの強運を持っている。また強い霊感があり、幽霊を見たり、声なきものの声を聞ける。酒に酔うと行動が大胆になったり周りを気にせず暴走したりするが、二日酔いは少しもしない。誕生日は小狼と同じ4月1日。
- 尚、東京に於いて、右目の封印が解けて彼女への想いを失い、一人異世界へと発った小狼のことを想って無謀な怪物退治に自ら志願、カードキャプターさくらのさくらを遥かに超えた壮絶なヴァイオレンスを潜り抜け、血みどろになって戦い抜いた。そのことから、彼女はCLAMPが提唱するアンチ=ダメ=ヒロイン(ヒロインは必ずしも何も自分では出来ない故に愛らしさを振りまくことしかしないキャラクターではないという解釈)の典型的具体例とも言える。
- 桜の名前は本作中では三通りに書き分けてあり、正式な表記(使われることは至極稀)は「桜」、小狼が記憶の中で桜に呼び掛ける時の表記は「さくら」、それ以外の表記は一部を除いて「サクラ」となっている。なお、アニメ版での正式な表記は「サクラ」となっている。本記事では、アニメ版にのみ関連する項目以外は全て「桜」に統一する。
- 『カードキャプターさくら』に主人公、木之本桜(きのもとさくら)として登場。桜が対価を払ったことは同作での「封印が解かれると訪れる災い」が起きた状態とも言える。
- 黒鋼(くろがね)(声優:稲田徹)
- 戦国時代を思わせる国、日本(ニホン)国で最強と謳われる忍者。幼名は、「鋼丸(はがねまる)」。旅の目的は「自分のいた世界に戻ること」。払った対価は、「銀竜(ギンリュウ)」という破魔刀。
- ぶっきらぼうで感情を表すのが苦手だが、小狼が落ち込んでる時に彼なりに励ますような優しさや、薬の少ない東京で桜が怪我する可能性を考えてあえて自分の治療をしないなど、物事の先を読み密かに相手を気遣う面もある。また、ファイの仮面のような笑顔の奥底を察して正面から語りかける等、一行の中では大人な面も見せる。しばしばファイやモコナにいじられ、そんな彼らにツッコミを入れる。あまりに無益な殺生をするので、主君の知世姫に「人を殺めるたびに強さが減る呪い」(「呪(シュ)」)をかけられ、「修行」という名目で異世界の侑子の所に飛ばされた。小狼同様、桜都国で「蒼氷(ソウヒ)」という片刃の長剣を手に入れた。(蒼氷も緋炎と同じく『X』に出ていたキャラクターが元)。左目を失い瀕死の状態だったファイに、自らを『餌(え)』とするための自分の血と神威の血を混ぜ与えた。小狼の剣術の師匠。かなりの酒好き。過去に、飛王・リードに母を殺され、父も魔物に殺された。この時、我を失っていた所を知世姫に救われ、それ以来白鷺城に忍者として仕えている。この出会いのためか、知世姫を唯一の主君として認めている。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- ファイ・D・フローライト(声優:浪川大輔)
- 雪深き国、セレス国の魔術師(ウィザード)。旅の目的は「王が目覚めた時、王に追いつかれないように色々な世界を渡り歩くこと」。払った対価は、魔力を抑えるための「刺青」。
- 常に力の抜けている様な笑みを浮かべ、大抵の事をそつなくこなすが、その裏の弱い部分を見せる事はほとんどない。彼が封印したセレス国の王、アシュラ王から逃れるために、侑子の所に来る。対価として払った刺青無しでは魔法を使わないことにしていた。桜都国等で瀕した自らの命の危機においてもその信念を貫き通し、戦闘では専ら自分の身の軽さを武器にサポートとして活躍していた。しかしレコルト国では、その信念を仲間のためにまげてまで、自らが学んだ魔法とは別系統だという、口笛による「音を使う魔法」を使った。この魔法があるためなのか、口笛を用いるシーンでは「ひゅー」と口笛を模した声でごまかしていた。
- 両の蒼い目が魔力の源。また東京でも、小狼の右目の封印が解かれるのを防ごうとして魔法を行使した。そしてその魔力の強さのため、封印の解けた小狼に左目を眼球ごと抉られ、半分の魔力を奪われる。眼球を抉られたことにより瀕死の状態に陥るが、黒鋼の願いと昴流の願いの結果、吸血鬼の血を流し込まれて吸血鬼となり、一命を取り留めた。このときに、黒鋼の血を一緒に飲ませたのは、吸血鬼として黒鋼の血以外受け付けないようにする為。強い魔力を持つためにもともと長命で、既に黒鋼の何倍も生きていることが侑子によって語られている。吸血鬼になった後は、様々な綽名で呼んだ黒鋼を本名で呼んだことで、彼の自分を救った行動に対する答えを示した。封印した王との関係や刺青無しで魔法を使わなかった理由等、今のところ一行の中で一番謎が多い。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- モコナ=ソエル=モドキ(声優:菊地美香)
- 白いモコナ=モドキ。一行が侑子から授かった謎の生命体。一人称は「モコナ」。
- 幼い子供のような明るさやかわいさ、優しさ、いたずら好きな性格を持ち合わせる、一行のムードメーカー。だが、東京で起きたファイや小狼の一件にはかなりのショックを受け、沢山の涙を流していた。異世界を渡り、本来は通じない言葉を理解できるようにする等の様々な特殊能力と108の秘密技を持つ。108の秘密技はこれまでに、「声マネ」「超変身」「人の気持ちがわかる」「超吸引(中)」などが登場し、一行を助けたり、黒鋼をからかったりするのに使われている。侑子とクロウ・リードの手によって、『魔法騎士レイアース』に登場した創造主・モコナ(と思われる神と呼ばれるモノ)を模して創られた。なので、ラーグ同様「モドキ」付き。耳に付いている耳飾りは『魔法具』。ラーグとは仲良し。因みに数え方の単位は「モコナ」。
- ソエルという名はルーン文字の「Sowelu(太陽の光、威厳等の意味)」に由来し、耳飾りの宝石にもこのルーン文字が刻み込まれている。
- 普段はモコナと呼ばれ、ソエルという呼称は本作の現状では全く使われていない。また、アニメ版では「モコナ」と表記され、「ソエル」は使われない。
- 『魔法騎士レイアース』に創造主・モコナとして登場。また、他のいくつかの作品やイベントでCLAMPのマスコット的なキャラクターとして登場している。
[編集] 日本(にほん)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 日本を参照。
[編集] 謎の国
- 飛王・リード(フェイワン・リード)/飛王(声優:中多和宏)
- この物語の黒幕と思われる人物で、多数の配下を持つ。何処とも知れぬ場所から桜の力を手に入れるべく、小狼たちを監視し、干渉を行う。前述のクロウ・リードの血縁であり、彼をよく知る侑子とは敵対している。不適な笑みを浮かべた謎の多い人物。一族の中でクロウ・リード、『小狼』に次ぐ強い魔力を持っているらしい。桜の力を使って過去に叶えられなかった願いを叶えようとしており、その願いを遂げるためならば、どのような犠牲も厭わないと明言している。しかし侑子は、願いを叶えることは不可能でクロウ・リードもそれを証明している、と語っている。小狼を創った者であり、黒鋼の母を殺した張本人。
- なお、アニメでの正式な表記は「飛王」となっているものの、呼び方は原作版と同じく「飛王・リード」である。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 星火(シンフォ)(声優:小林沙苗)
- 飛王と同じ場所にいる女性。飛王・リードに対する口調こそ丁寧で、一見彼の配下に見えるが、恭順しているという風でもない。『小狼』を侑子の元に送った。また、その際に『夢は終わらせなくては』と意味深な発言をした。それがもとで後に飛王・リードに殺されたが、彼女も小狼同様何者かを模して創られた者であったことが、その時の飛王・リードの発言から判明した。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 『小狼』(シャオラン)
- 主人公の小狼と同じ容姿を持つ、飛王・リード側の「もう一人の小狼」。クロウ・リードの血筋。左目に眼帯をつけていたが、小狼の封印が切れたことで心の半分が戻り、左目も復活した。以前は飛王に囚われて長い間謎のチェンバーの中で眠っていた。その状態で小狼の意識を一時的に乗っ取り、操った事があった(例えばレコルト国では、圧倒的な戦闘力で敵を倒した)が、後にその眠りから目覚める。なお、小狼には意識を乗っ取られている間の記憶はない。しかし本当は乗っ取っているわけではなく、寧ろ羽根を集める為なら何の犠牲も厭わない写身(小狼)の本性を抑えていた。その媒介が小狼の見えない右目であり、その目は『小狼』につけられた眼帯の下の左目に己の心の半分を移し宿したものである。言葉遣いが小狼とは違い、もっと男らしいしゃべり方である。顔立ちも、小狼より凛々しい。現在、一行に加わり旅を続けている。目覚めて小狼が暴走した際、それを止めるのに「雷帝招来」の技を使ったことから、『カードキャプターさくら』の李小狼と異世界の同一人物か、若しくは同一人物かという議論が絶えない。
- 桜の場合の名前の呼び分けとは異なり、二重括弧括りの場合はこちらの『小狼』、括弧無しの場合は玖楼国の小狼を指す。他に様々な表記方法が為されているが、本記事上では、全て「『小狼』」に統一する。
[編集] 玖楼国(くろうこく)/クロウ国
周辺を砂漠に囲まれている。政治形態は王制。
- 桃矢(とうや)(声優:三木眞一郎)
- 玖楼国の若き王にして、桜の兄。桜のことを大切にしていて、そのせいか小狼をよく思っていない。初めて小狼を見たとき、彼に違和感を感じた。また、雪兎の幼馴染でもある。阪神共和国ほか各世界の桃矢は異世界の同一人物。
- 『カードキャプターさくら』にさくらの兄、木之本桃矢(きのもととうや)として登場。
- 雪兎(ゆきと)(声優:宮田幸季)
- 月の力を持つ、玖楼国の神官。桃矢の幼馴染。予見(さきみ)の力を持っている。小狼が桜の運命の人であることを知り、同時に桜たちに困難が待っている事も言い当てた。小狼と記憶を失った桜を、侑子の元へと旅立たせた。阪神共和国ほか各世界の雪兎は異世界の同一人物。
- 『カードキャプターさくら』に桃矢の同級生、月城雪兎(つきしろゆきと)として登場。
- 藤隆(ふじたか)(声優:川島得愛)
- 小狼の養父にして、各国を旅する考古学者。ある日、小狼を見つけてその後育てる。心を閉ざしていた小狼に桜と共に多大な影響を及ぼし、彼の知恵や知識はしっかりと小狼に受け継がれている。玖楼国には数年前に訪れ、そこにある遺跡で発掘作業をしてきたが、事故により、数年前に死去した。ラゴスタ号の藤隆(登場はアニメ版のみ)は異世界の同一人物。
- 『カードキャプターさくら』にさくらの父である大学の考古学教授、木之本藤隆(きのもとふじたか)として登場。
- 前王/サクラの父(声優:水島裕)
- 今は亡き桜と桃矢の父。藤隆の願いを認め、遺跡の発掘を許した。
- 外見やすでに死去している点など、本作で語られるクロウ・リードとの共通点も多いが、同一人物かどうかは不明。異世界の同一人物でも、ラゴスタ号の藤隆以外、その歳は近いため、(また、前王自体の名は明らかにされておらず、玖楼国の名からクロウの名を持つ者が、この本編より昔にこの国を興した可能性が高いため、)『カードキャプターさくら』の柊沢エリオルと異世界の同一人物の関係にあるとの見方もできる。
- 『カードキャプターさくら』に、小狼の先祖であるクロウカードを創った魔術師、クロウ・リードとして登場。
[編集] 日本国(にほんこく)/ニホン国
戦国時代頃の日本がモチーフと思われる。侑子たちのいる日本との関係は不明。
- 知世(ともよ)(声優:坂本真綾)
- 日本国の姫君。白鷺城の姫巫女で、結界を張る力を持っている。天照の妹で、冠名である「月読」(つくよみ)と呼ばれていた。殺生をやめない黒鋼を異世界へ旅立たせた。幼少の頃、両親を魔物や暗殺者によって殺されたために自我を失った黒鋼を鎮めた。ピッフル国の知世=ダイドウジ及び鳥カゴの国の知世姫は異世界の同一人物。
- 『カードキャプターさくら』にさくらの同級生、大道寺知世(だいどうじともよ)として登場。
- 蘇摩(そうま)(声優:甲斐田裕子)
- 白鷺城の忍者で、知世と天照に仕えている。まじめな性格で、忍者隊を従えている。桜都国の蘇摩は異世界の同一人物。
- 『聖伝-RG VEDA-』に、予言に示された『六星』の一人、蘇摩(そうま)として登場。
- 天照(あまてらす)(声優:笠原弘子)
- 日本国の帝で、知世の姉。かなりの実力を持っている様子。また、月読も冠名のため、天照も冠名ではないかと考えられる。
- 『聖伝-RG VEDA-』に六星の一人、乾闥婆王(けんだっぱおう)として登場。
- 黒鋼の父(声優:磯部勉)、黒鋼の母(諏訪姫)(声優:玉川紗己子)
- 父は諏倭国の領主、母は諏倭国の結界を守る巫女。しかし2人とも殺されてしまっている(→黒鋼の項参照)。
- 本作のオリジナルキャラクター。
[編集] セレス国
ファイの発言内容から寒冷な気候の国であると思われる。
- アシュラ王
- セレス国の王。ファイが逃げる理由となっている人物。今は水底に封印されている。今のところ、謎の存在。
- 『聖伝-RG VEDA-』に主人公である阿修羅の父、阿修羅王として登場。
- チィ(声優:名塚佳織)
- ファイが作った生命体。アシュラ王が目覚めたときにファイに知らせるため、今は形を変えている。
- 『ちょびっツ』に主人公(本須和秀樹)の持つ人型パソコン、ちぃとして登場。
[編集] 阪神共和国(はんしんきょうわこく)/ハンシン共和国
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 阪神共和国を参照。
[編集] 高麗国(コリョこく)/ナユタヤ国
古代朝鮮のような雰囲気を持つ国。政治形態は地方自治と中央統治が混ざっている様子。小狼たちは蓮姫(リョンフイ)という町を訪れた。 世界観は、『新・春香伝』に近い。
- 春香(チュニャン)/チュニャン(声優:伊藤静)
- 蓮姫に住む少女。男勝りで勝気な性格。秘術師(シンバン)であった母を殺した領主に憎しみを抱き、暗夜行使が来るのを待っていた。領主との戦いで苦戦を強いられた小狼を鏡を使った秘術で助ける。ピッフル国のドラゴンフライレーサーは異世界の同一人物。
- 『新・春香伝』に、主人公として登場。
- 春香の母/チェニャン(声優:山口由里子)
- 高麗国でも指折りの秘術師。薬を作ったり、不思議な力を持っていた。秘妖と互角に戦えるほどの力の持ち主だったが、民衆を虐げる今の領主に立ち向かって戦い、彼に殺されてしまう。
- 漫画版の名前は不明で、春香が呼ぶ際は母さん(オモニ)と呼ぶ。
- 『新・春香伝』に春香の母、明華(ミョンファ)として登場。
- 秘妖(キイシム)/キィシム(声優:勝生真沙子)
- 秘術師と同様に秘術を使える一族の中で、特に強い力を持つ女性(アニメでは秘妖の女王)。高麗国で彼女の右に出るものはいないとされる。過去に、春香の母と戦ったこともある。現領主により、秘術が込められた石で操られていたが、黒鋼がその石を壊したおかげで自由になる。その後、小狼との戦いに敗北した領主とその息子を秘妖の国へ連れ去った。
- アニメ版『魔法騎士レイアース』に、敵役デボネアとして登場。
- 領主(リャンバン)/タンバル(声優:大塚周夫)
- 蓮姫を治める領主。元は流れの秘術師だったが、1年前に桜の羽根を手に入れたことで得た強大な力を使い、時の領主を追い出して自らが領主となり、今に至る。春香の母親を殺した。息子とともに小狼との戦いで負け、秘妖の国に連れて行かれた。ピッフル国のドラゴンフライレーサーは異世界の同一人物。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 領主の息子/ブルガル(声優:梅津秀行)
- 前述の領主の息子。父の秘術と権力を利用して、民衆に理不尽な暴力を繰り返していたが、小狼との戦いの後に秘妖の国に連れて行かれた。ピッフル国のドラゴンフライレーサーは異世界の同一人物。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 暗行御吏(アメンオサ)/密偵衆(みっていしゅう)(声優:比嘉久美子、中川亜紀子、恒松あゆみ)
- 各国の領主が圧制を敷いていないか、監視するべく高麗国の政府が放った隠密。蓮姫に入ろうとしていたが、領主の秘術の影響で入ることが出来ず、入れたのは小狼たちによって平和が取り戻された後だった。ピッフル国の妹之山残、鷹村蘇芳、伊集院玲は異世界の同一人物。
- 『CLAMP学園探偵団』に探偵団員、妹之山残(いものやまのこる)、鷹村蘇芳(たかむらすおう)、伊集院玲(いじゅういんあきら)として登場。
[編集] 霧の国(きりのくに)
霧のかかった森の中に、ただ湖だけがあるという世界。湖の底にはミニチュアのような小さな町(作中では湖の国と表記)がある。ただ、この世界に桜の羽根はなかった。
- 光る魚/怪魚(声優:野沢雅子)
- 光る体で水底の町全体を照らす大きな魚。その鱗には、水に触れると蛍光塗料のように発光する力があった。原作では喋らなかったが、アニメでは桜に「お前は何故、何のためにここにいる」と問いかけた。
- 本作のオリジナルキャラクター。
[編集] ジェイド国
童話等の世界をモチーフとした、森林に囲まれた雪国。小狼たちはスピリットという町を訪れた。このころから飛王の介入が見え始める。
- カイル=ロンダート(声優:宮本充)
- 2年前にスピリットの町を訪れ、診療所を開いた医師。小狼達一行を自らの診療所に泊めた。評判のいい人物だったが、実は子供たちに暗示をかけて桜の羽根を狙っていた。飛王・リードと通じているらしく、スピリットの城の崩壊とともに死んだかと思われていたが、後にピッフル国に現れて再び桜の羽根を狙った。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- グロサム(声優:寺杣昌紀)
- スピリットの町の大地主。小狼一行が到着した際には村に入ることに難色を示した。気難しい性格だが、子供達の捕らわれたとみられる城に進入を試みるなど、誰よりも失踪した子供たちを心配していた。ピッフル国のドラゴンフライレーサーは異世界の同一人物。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 町長(声優:篠原大作)
- スピリットを治める老父。凶作と子供の失踪事件に心を痛めていた。ピッフル国のドラゴンフライレーサーは異世界の同一人物。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 自警団団員(声優:川田紳司)
- 何かと血気盛んなスピリットの自警団(のおそらくリーダー)。町の子供が桜と共に行方不明になった際、小狼たちを疑い同行した。ピッフル国のドラゴンフライレーサーは異世界の同一人物。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- 酒場の店主(声優:千田光男)
- スピリットの南の町にある酒場の店主。この酒場で桜の強運によって資金を稼いだ小狼たちは、この店主からスピリットの町の伝説を聞き、その制止を振り切ってスピリットに向かった。実は一連の事件が解決した後、カイルが失敗したこと(桜の羽根が戻ったこと)を飛王・リードに報告していた。ピッフル国のドラゴンフライレーサー(アニメ版には社長秘書として登場)は異世界の同一人物。
- 本作のオリジナルキャラクター。
- エメロード(声優:島本須美)
- 伝説に登場する姫。300年前に、桜の羽根の力で子供たちを自らの城に匿い、伝染病から救ったといわれている。小狼たちの訪れた時は幽霊として登場し、その姿は桜にしか見えなかった。
- 『魔法騎士レイアース』に、セフィーロ国を守る柱、エメロードとして登場。
[編集] シュトルム国 (アニメ版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] 桜都国(おうとこく)・桜花国(エドニスこく)/エドニス国
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 桜花国を参照。
- 星史郎(せいしろう)(声優:東地宏樹)
- 小狼に体術を教えた青年。桜都国では、新種の鬼児(おに)を統べる者として登場。回数限定の異世界を渡る能力を次元の魔女から授かり、代わりに右目を代価として渡したため、右目は義眼。伝説に語られる吸血鬼を狩ることを生業としており、自分を吸血鬼にした吸血鬼の昴流とその双子の神威を捜している。弟の封真とは別々に異世界を旅しているらしい。その封真はすでに双子と出会っている。桜の羽根を一つ持っている。
- 『東京BABYLON』で暗殺者集団を継ぐ青年、桜塚星史郎(さくらづかせいしろう)として登場。また『X』でも地の龍=七人の御使い側の人物として登場。
[編集] ツァラストラ国(アニメ版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] 偶像の国(ぐうぞうのくに)
密林の中の世界。言葉を喋るウサギらしき生物と遭遇した。そして小狼一行は、その生物たちを困らせている魔物を退治することになったが、魔物の正体は旋風であった。ただし、この国のウサギらしき生物は熱帯雨林のような場所に住んでいるのに体毛がふさふさしている等謎が多い。
[編集] 紗羅ノ国(しゃらのくに)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 紗羅ノ国を参照。
[編集] 修羅ノ国(しゅらのくに)・夜魔ノ国(やまのくに)・月の城(つきのしろ)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 紗羅ノ国を参照。
[編集] ピッフル国(ピッフルワールド)/ピッフルワールド
機械文化が発達しており、空中を飛ぶ乗り物「ドラゴンフライ」によるレースも盛んな国。技術力は普通の椅子に高性能のポリグラフを組み込むことが出来るほど。 ドラゴンフライレースの予選は原作版では上位20位以内までが決勝進出となっていたが、アニメ版では12位以上にに変更されている。
- 知世=ダイドウジ(ともよ=だいどうじ)(声優:坂本真綾)
- ドラゴンフライレースを主催する「ピッフル・プリンセス社」の社長。自社の発掘グループが発見した桜の羽根を、充電電池と言う名目でドラゴンフライレースの優勝商品とした。桜をドラゴンフライレースのヒロインに指名し、後に彼女とと友達になった。日本国の知世姫は異世界の同一人物で、彼女は知世姫から夢の中で桜の羽根の事や黒鋼の事を告げられた。また、鳥カゴの国の知世姫も異世界の同一人物。
- 『カードキャプターさくら』にさくらの同級生、大道寺知世(だいどうじともよ)として登場。
- 笙悟=アサギ(しょうご=あさぎ)(声優:檜山修之)
- ピッフル国の自警団を統べるリーダー。ドラゴンフライレースでは、いつも上位に名を連ねる。ドラゴンフライ機体名称は「イエロータイガー号」。阪神共和国の浅黄笙悟は異世界の同一人物。
- 劇場版『X』に、地の龍=七人の御使いの一人、浅黄笙悟(あさぎしょうご)として登場。
- 妹之山残(いものやまのこる)(声優:比嘉久美子)
- ピッフル国の隣国にあるメガカンパニー「イモノヤマ・カンパニー」の末弟。笙悟と共に不正をはたらく者の発見に力を注ぐ。かなりのフェミニスト。ドラゴンフライ機体名称は「フライングレディ号」。高麗国の暗行御吏は異世界の同一人物。
- 『学園特警デュカリオン』に長官として登場。他に『CLAMP学園探偵団』にも登場。
- 鷹村蘇芳(たかむらすおう)(声優:恒松あゆみ)・伊集院玲(いじゅういんあきら)(声優:中川亜紀子)
- 2人とも残の随行員。高麗国の暗行御吏は異世界の同一人物。
- 『破軍星戦記』に鷹村蘇芳(たかむらすおう)として、『20面相におねがい!!』に伊集院玲(いじゅういんあきら)としてそれぞれ登場。二人とも『CLAMP学園探偵団』にも登場。
- アナウンサー(声優:太田真一郎)
- レースの各所で実況を担当する黒服(ピッフル社員と思われる)のアナウンサー。漫画では、予選などのメイン実況をした青年、本戦出走場所の抽選や第二チェックポイントの現場実況をした少女、第三チェックポイントの現場実況をした少年が登場しているが、アニメには青年以外は登場していない。
- 青年風の男は『ANGELIC LAYER』でも実況として登場。少女は同じく『ANGELIC LAYER』の木崎珠代(きざきたまよ)、少年は『カードキャプターさくら』に山崎貴史(やまざきたかし)としてそれぞれ登場。
- ドラゴンフライレーサー(どらごんふらいれーさー)
- この国では、他の国で会った何者かが飛王・リードの刺客として送り込まれたことが事前に明かされており、ドラゴンフライレースの参加者に多数の異世界の同一人物が登場した。尚レーサーとして登場したカイル=ロンダートは、ジェイド国で登場した彼と同一人物。(レース後のパーティーで彼が桜の羽根を奪おうとしたときに、彼自身が明かした。よって、刺客は彼であると判明した。)
- 確認できる異世界の同一人物(ドラゴンフライレーサーの随行員も含む)とそのドラゴンフライ機体名称(判明しているもののみ「」内に記述)。
- (阪神共和国)空汰、正義、他自警団団員、蟹夫とモヒカンチーム団員(アニメ版のみ)
- (高麗国)春香「蓮姫号」、領主「ナユタヤ号」、領主の息子
- (ジェイド国)グロサム「レジェンド号(アニメではスピリット号)」、町長、酒場の店主、自警団団長
- (桜都国)龍王「龍牙号」、護刃、草薙、織葉「クローバー号」、絵里衣、健多朗「デウカリオン1号」、威「デウカリオン2号」
- (紗羅ノ国)鈴蘭、火煉太夫
- (シュトルム国) キーファ、シャルメ(どちらもアニメ版のみ)
- (その他)美幸
- 異世界の同一人物以外の補足
- (異世界旅行者)小狼「モコナ号」、桜「ウィング・エッグ号」、黒鋼「黒たん号」(ファイ命名)、ファイ「ツバメ号」(モコナ命名)、カイル=ロンダート「スノーホワイト号」
- (その他CLAMP作品)『聖伝-RG VEDA-』迦楼羅王「ガルーダ号」、『ANGELIC LAYER』三原王二郎「ウィザード号」
[編集] ポルトリア国(ラゴスタ号・亡霊の島)(アニメ版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] 城塞都市ビット(アニメ版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] 絵本の中の世界(アニメ版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] レコルト国
魔法が一般に認知され、学校で教えられているほど生活に浸透している国。箒で空を飛ぶだけでなく、列車までも魔力で空を飛ぶ。そこの図書館で、開いた人の記憶を次に開いた人に見せる「記憶の本」(実は桜の羽根の力が使われていた)により、小狼は黒鋼の過去(→黒鋼および知世の項を参照)を見る。
- 司書(声優:柚木涼香、中塚玲)
- 中央図書館にいる2人の司書。規律に厳しい。
- 『ANGELIC LAYER』に、強豪操縦者、城乃内最(じょうのうちさい)・斉藤楓(さいとうかえで)として登場。
[編集] ケルベ国(アニメ版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] 東京(砂の国)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 東京 (砂の国)を参照。
[編集] 鳥カゴの国(劇場版オリジナル)
ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-の異世界 劇場版&アニメ版オリジナルを参照。
[編集] 語られなかった世界
週刊少年マガジン本誌、マガジン増刊ワンダー等に掲載される短編。コミック巻末等に収録される。その時の国での余談や、まったく関連のない世界など設定はさまざま。
- マガジン増刊ワンダー掲載。コミック8巻収録:4人と1モコナの寿司に対するコメントが見られる。このうち小狼やファイのコメントはアニメオリジナルに引用された。
- 書き下ろし。キャラクターガイド収録:もしもピンチの時に言葉が通じなくなったら、という話。
- マガジン本誌掲載。コミック10巻収録:モコナが少年探偵役(かつ犯人)の話。
- マガジンSPECIAL掲載。コミック12巻収録:劇中の雑誌「マガニャン」についての話。
- マガジンSPECIAL掲載。コミック13巻収録:4人の寝相についての話。
- マガジンSPECIAL掲載。コミック15巻収録:4人と1モコナの怪談(あるいは怖い事)の話。
- 書き下ろし。キャラクターガイド2収録:黒鋼は実は牛乳が苦手であるという話。
[編集] その他
- 美幸(みゆき)
- 小狼たちの訪れた国のほとんどに一度は登場する隠れキャラ。といっても、隠れキャラゆえ名前が明かされている訳ではない。
- 通常はバタバタ走り回っているが、ピッフル国では空船レーサーとして登場し、レコルト国では魔法のほうきにまたがって登場した。
- 『不思議の国の美幸ちゃん』に主人公として登場。