ダイタクヘリオス
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性別 | 牡 |
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毛色 | 黒鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1987年4月10日 |
死没 | - |
父 | ビゼンニシキ |
母 | ネヴァーイチバン |
生産 | 清水牧場 |
生国 | 日本(北海道平取町) |
馬主 | 中村雅一 |
調教師 | 梅田康雄(栗東) |
競走成績 | 35戦10勝 |
獲得賞金 | 6億8995万2400円 |
ダイタクヘリオスは日本の競走馬である。主に短距離路線で活躍しながら、有馬記念のような長距離競走にも出走していた馬としては最末期の馬といえよう。父・自身・子と三世代続けて父内国産種牡馬として活躍する血統でもある。
なお、馬齢については、現役時代に合わせ当時の数え年で表記する。
目次 |
[編集] 戦績
3歳秋にデビューし3戦目の新馬戦で勝ち上がる(当時は同一開催の新馬戦に4回出走(4連闘)できた)と、5戦目の条件戦を勝ってオープン入りを果たす。なお、この勝利が生涯唯一の「1番人気で1着」であった。そして次走の阪神3歳ステークスでは2着と健闘する。
4歳になりシンザン記念2着と、安定した成績や父ビゼンニシキの悲願からクラシックの候補の一頭に名が挙がるも、距離が伸びたきさらぎ賞、皐月賞トライアルのスプリングステークスで惨敗したことで短距離路線に転向する。そして、春はクリスタルカップ優勝など安定した成績を残すが、秋のマイルチャンピオンシップでは初めて後手から進む事となり、惨敗する。
5歳になって中京競馬場で行われたマイラーズカップを5馬身差でレコード勝ちしたが、続く2戦で敗れたため、安田記念では10番人気であった。しかしこれを覆しダイイチルビーの2着に突っ込んで中穴をあける。その後CBC賞の2番人気5着をはさみ高松宮杯(当時は芝2000m)に出走し勝利など気分屋ぶりを発揮する。
5歳になってからの重賞勝利は2戦とも主戦騎手の岸滋彦が騎乗していない時であったため、岸の騎乗問題が一部で発生する。しかしマイルチャンピオンシップでは岸が騎乗しダイイチルビー・ケイエスミラクル・バンブーメモリーなどを抑えてGIの栄冠をつかむ。次走はスプリンターズステークスではなく有馬記念に出走する。距離が長すぎたが健闘し5着となる。
6歳になっても、マイラーズカップを60kgという酷量を背負いながらグレード制導入以後は初となる連覇で勝利。その後も相変わらずの気分屋で、3戦連続して馬券対象から外れた。しかし終わったと思われた矢先に毎日王冠を逃げ切ってレコード勝ちし、秋の天皇賞では3番人気になる。奇しくもその天皇賞では父ビゼンニシキのライバルであったシンボリルドルフの仔トウカイテイオーが出走し代理戦争の様相になる。しかしダイタクヘリオスはメジロパーマーと超ハイペースで逃げてレッツゴーターキンの穴馬券の裏立役者となり、トウカイテイオーも故障明けで実力を発揮できず共倒れとなる。次戦として前年制覇したマイルチャンピオンシップに出走。1番人気は4歳牝馬シンコウラブリイに譲るもレコードで連覇。その後はスプリンターズステークスに出走し久々の1番人気になるも4着。最後は連闘で有馬記念に出走し12着で引退した。
[編集] 主な勝ち鞍
- 1990年
- クリスタルカップ(GIII)
- 1991年
- マイラーズカップ(GII)、高松宮杯(GII)、マイルチャンピオンシップ(GI)
- 1992年
- マイラーズカップ(GII)、毎日王冠(GII)、マイルチャンピオンシップ(GI)
[編集] 特徴
35戦して1番人気に6回なるも、1着は条件戦の1回のみ、あとの9勝は全て2番人気以下でのもの、とムラ馬の気が強いところが多かった。
一般に、パドックや返し馬であんぐりと口を開けて気の悪さを見せているほうが走り、逆にいかにも落ちついていい動きをしている場合は走らない、と言われている。
[編集] 引退後
引退後は種牡馬となり、産駒のダイタクヤマトが2000年スプリンターズステークスを16頭立て16番人気で勝ち、オールドファンを懐かしがらせた上、同年のJRA賞では父が取れなかった最優秀短距離馬を受賞した。 種牡馬入り後は非常に穏和な生活ぶりを示し、気性の激しかった現役時代を知る繋養先の牧場スタッフが、思わず拍子抜けをするほどだったらしい。しかし、ある日放牧地で横たわっていた為、関係者が慌てて見に行くと横になって草を食べていたというこの馬らしいお騒がせエピソードもあったという。
また、よしだみほの馬なり1ハロン劇場では対戦が多かったダイイチルビーとのロマンスがネタとして扱われた。現実にはこの2頭の間に仔はいないが、競馬ゲーム「ウイニングポスト」にはファーストサフィーという名でスーパーホースの常連として登場している。
[編集] 血統表
ダイタクヘリオスの血統 Luthier系/Big Game 5×4=9.38%、Nearco 5×5= 6.25% | |||
父
ビゼンニシキ 1981 栗毛 |
* Dandy Lute 1972 鹿毛 |
Luthier 1965 黒鹿毛 |
Klairon |
Flute Enchantee | |||
Dentrelic 1965 栗毛 |
Prudent | ||
Relict | |||
ベニバナビゼン 1975 栗毛 |
*Minsky 1968 栗毛 |
Northern Dancer | |
Flaming Page | |||
カツハゴロモ 1971 鹿毛 |
* Sound Track | ||
* Wild Life | |||
母
ネヴアーイチバン 1971 黒鹿毛 |
* Never Beat 1960 栃栗毛 |
Never Say Die | Nasrullah |
Singing Grass | |||
Bride Elect | Big Game | ||
Netherton Maid | |||
ミスナンバイチバン 1959 黒鹿毛 |
* Harroway | Fairway | |
Rosy Legend | |||
* Style Patch | Dogpatch | ||
Style Leader F-No.8-g |
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