R.O.D READ OR DIE YOMIKO READMAN "THE PAPER"
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R.O.D READ OR DIE YOMIKO READMAN "THE PAPER"（アール・オー・ディー リード・オア・ダイ、ヨミコ・リードマン "ザ・ペーパー" ）は倉田英之によって執筆されたライトノベル小説作品。
目次 |
[編集] 作品概要
- 集英社スーパーダッシュ文庫の一シリーズとして、2006年現在、第11巻まで刊行されている。（第7・10巻は番外編）挿絵イラストは羽音たらくが担当。
- 大英図書館特殊工作部のエージェント、読子・リードマンと少女小説家、菫川ねねねが出会った頃の出来事が中心に描かれており、物語は未だ完結していない。
- 基本的にR.O.Dシリーズは、この小説版が原作である。そのため他メディア作品であるOVAやTVアニメ版と比べて、作者の世界観や大英図書館特殊工作部の内情が詳しく描写されている。
- また原作作品として他メディア作品とは一線を隔したパラレルワールド の体裁をとっている。小説版ではOVAで初めて読子と出会ったはずのナンシー・幕張が登場したり、ねねねとウェンディがこの時点で顔見知りになっていたりするなどの相違が見られ、多少OVAやTVアニメ版の設定とそぐわない部分がある。そのためにアニメ版でR.O.Dを知った者は違和感を持つ事がある。（これは、通常のアニメ化による「原作」と「アニメ作品」の関係とそう変わるものではない）
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 世界観
人類創世のころより数十万年の年月を生きているジェントルメンは、英国の大英図書館を根城に、西洋世界を陰から支配する支配者である。人類創世のころ、ジェントルメンの妻として一緒に暮らしていた女性がチャイナ（通称：おばあちゃん）であり、彼女は中国の読仙社を根城に、東洋世界を牛耳っている。ジェントルメンもチャイナも不死というわけではなく、少しずつであるが老化がすすみ、死が近づいている。ジェントルメンは完全な不老不死の体を得るためにグーテンベルクペーパーを手に入れ、世界を自分の思い通りに再び書き換えようとしているが、チャイナはそれを阻止しようとし、大英図書館と読仙社の間では激しい戦いが繰り広げられている。
なお、日本は大英図書館の管轄下にあるようである。
[編集] ストーリー
とある都立高校に世界史の産休教師としてやって来た読子・リードマンは、その高校に在学する天才少女小説家、菫川ねねねを偏執狂的なストーカーから救ったことで、ねねねに気に入られ、ねねねは何かと読子のもとを訪れるようになった。読子は所蔵する本のためにビルを１つ丸ごと借り切るほどのビブリオ・マニアで、紙を自在に操ることの出来る紙使いでもあった。本さえあればご機嫌のお気楽な読子だったが、時々、憂いに満ちた表情をすることがあることにねねねは気がついた。実は、読子はかつて最愛の恋人であるドニー・ナカジマを自らの手で殺害したというつらい過去を背負っていたのである。
ドイツでグーテンベルクが印刷した黒魔術書の1ページ（グーテンベルク・ペーパー）が発見されると、ジェントルメンは大英図書館特殊工作部の責任者、ジョーカーに対して、これを英国に運び込み、解読するよう命じる。ジェントルメンはそこに不老不死を実現する秘法が書かれていると考えたのである。ジョーカーは、読子をロンドンに召還し、グーテンベルク・ペーパーの輸送と護衛を命じる。一方、グーテンベルク・ペーパー解読のために、大英博物館に幽閉されていたファウストが解放される。ファウストはジェントルメンと同じように肉体が衰える時間が常人よりはるかに遅い体質を持っていたために、警戒されていたが、彼が何百年にもわたって蓄積した知識が是が非でも必要になったのである。
グーテンベルク・ペーパーをねらって、読仙社は精鋭部隊をロンドンに送り込むが、読子たちの活躍で撃退される。しかし、ファウストが読仙社に寝返ったため、ジョーカーは読子とナンシー・幕張を中国に潜入させて、グーテンベルク・ペーパー奪還を命じる。読子らの奮闘空しく、読子とナンシーは読仙社側に拘束され、業を煮やしたジェントルメンは最後の力を振り絞って自らの肉体を若返らせ、ジョーカーを名代に任命すると、自ら読仙社本部を急襲した。圧倒的なパワーで、読仙社を崩壊に導くジェントルメンだったが、彼の前にかつての妻・チャイナが立ちはだかる。そのころ、ジェントルメンの名代として最高権力を手にしたジョーカーもまた不穏な動きを見せ始めていた･･･。
[編集] 主な登場人物
- 読子・リードマン （よみこ リードマン）
- 大英図書館特殊工作部エージェント・高校非常勤講師。第16代ザ・ペーパーの異名を持ち、紙使いの中でも最強の実力を誇る。本を読んでいないと、精神が落ち着かないほどのビブリオ・マニア。読書と紙を使うこと以外はほとんどかまわない、まったくのダメ人間。また、速読は得意だが、文章を書く方はあまり得意ではないらしい。
- 菫川ねねね
- 13歳でデビューした天才少女小説家。読子に興味を覚え、読子の後を常に追いかけている。読子の転戦に従って、ウェンディと共に世界中を旅している。
- ジェントルメン 現(ヤングメン)
- 西洋世界の陰の支配者。不老不死の体を手に入れるため、グーテンベルク・ペーパーに固執している。現在、残った力を凝縮し肉体を若返らせ、単独行動中。生物に自分の細胞を植え付け進化させる能力を有する。
- チャイナ（おばあちゃん）
- 東洋世界の陰の支配者。ジェントルメンの暴走を止めるために、ジェントルメンとの対決を決意する。部下に慕われている。ジャントルメンより先に最後の力を振り絞って肉体を若返らせたため、外見は幼女。
- ジョーカー
- 大英図書館特殊工作部の責任者。貧民階級の出身で出世欲が旺盛。一見、人当たりが良く、友達思いにも見えるが、実はかなり利己的な性格である。ジェントルメンをだんだん疎ましく思うようになっている。ヤングメンの恐ろしさに核兵器を使ってヤングメンを殺そうとしたが、殺せるか確信が無いためやめた。
- ウェンディ・イアハート
- 大英図書館特殊工作部スタッフ見習い。イギリス人とインド人のハーフ。ジョーカーに秘書代わりに使われている。ねねねの面倒を見るよう命じられ、ねねねと一緒に行動している。
- 王炎 （おうえん）
- 読仙社の最高幹部、四天王の一人。長髪の美青年。紙使いで、物や人を本の中に閉じ込める能力を持っている。チャイナに絶対の忠誠を誓う。
- 凱歌 （がいこう）
- 読仙社の最高幹部、四天王の一人。人形の様に表情がない男。"歌"で紙を操る能力を持っている。王炎同様、チャイナに絶対の忠誠を誓う。
- ファウスト
- 外見は美少年だが、実際は数百年の年月を生きている。読子の生き様に興味を持ち、読子に求婚している。ジェントルメンとは過去に確執があるらしい。
- ナンシー・幕張
- 大英図書館特殊工作部エージェント。任務のないときは、オーストラリアでアンティークショップを経営している。透過能力を持ち、「ミス・ディープ」のコードネームを持つ。
- ドレイク・アンダーソン
- 元米国特殊部隊隊員の傭兵。大英図書館特殊工作部の依頼で、度々、読子の危機を救う。マッギーという娘を持ち、今は妻と別れ娘とも別居中。
- 五鎮姉妹 （ごっちんしまい）
- 責任感が強い頼れる長女 静（じん）、がさつでおつむの弱い次女 帆（ふぁん）、人を喰った様な性格の三女 薇（うぇい）、常に冷静に物事を見つめる四女 琳（りん）、おっとりしてドジっ娘の五女 茜（しー）の五つ子姉妹で、チャイナの親衛隊。それぞれ、文鎮を模した異なる5つの武具を使って戦う。
- ドニー・ナカジマ
- 大英図書館特殊工作部エージェント。第15代ザ・ペーパー。読子より5歳年上で、読子に読書の面白さを教えた人物。読子にとって最愛の恋人であり、紙使いとしての師匠でもあった。また、彼自身も読子を真剣に愛していた。しかし、何らかの事情で読子の手によって殺されたらしい。本を真に愛する人物で、優しい心の持ち主だった。
[編集] 関連項目
カテゴリ: ライトノベル | スーパーダッシュ文庫
