KNOPPIX
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KNOPPIXのデスクトップ画面 標準ではKDEを利用する |
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公式サイト: | www.knopper.net |
開発者: | Klaus Knopper |
OSの系統: | Linux |
ソースコード: | オープンソース |
最新リリース: | 5.0.1 / 2006年6月2日 |
カーネル種別: | モノリシックカーネル |
開発状況: | 開発中 |
KNOPPIX(クノーピクス)とは、CD-ROMまたはDVD-ROMからブート(起動)することに特化したDebianベースのLinuxディストリビューション。
[編集] 概要
インストールせずにCDまたはDVDから立ち上がるため、ハードディスクに変更を加えずにLinux環境でさまざまなコマンドやアプリケーションが使える。つまり、Windowsなど他のOSしかインストールされていないパソコンであっても、CD-ROMなどから起動するだけでLinuxが利用できることが最大の特徴である。パソコンに接続されたハードウエアの認識機能に優れており、ほぼ全てのハードウエアを自動設定できる。つまり、ビデオ・カードの種類などをユーザーが入力、選択する必要がない。ネットワークについてもDHCP環境にあれば、LANにつながっているだけで自動的に接続設定がおこなわれる。
元々はドイツのKlaus KnopperがDebianパッケージを元に開発しており、日本語版は独立行政法人産業技術総合研究所等が開発している。
1CD/1DVDブータブルオペレーティングシステムであるが、OpenOffice.orgなどのアプリケーションソフトが付属しており、また作成したデータはフロッピーディスクなどに保存できる。そのため、ウェブメールなどと組み合わせれば旅行先で自国語環境で簡単な仕事を行うことができる。
当初はCD版のみの提供だったが収録希望のアプリケーションの量にCD-ROMの容量では追い付かないため、4.0版以前に2回DVD-ROM版を提供した。4.0からは本家のKlaus KnopperがDVD-ROM版とCD-ROM版をほぼ同時に提供することを決定した。CD-ROM版が"light"(軽量版)なのに対してDVD-ROM版は"maxi"(大容量版)と位置付けられ、大量のアプリケーションが利用可能となっている。4.0版(DVD版)は2005年6月22日にLinuxTagで配布された。
各種のエミュレーション用ソフトウエア(エミュレータ)が利用できるという特徴もある。もっともエミュレータが利用しやすいOSとも言える。QEMUはKNOPPIX上、もしくはWindows上でKNOPPIXを起動でき、Cooperative LinuxをWindows上でインストールすることで、Windows上の一ウインドウとしてKNOPPIXが動作する。Xenと組み合わせた版であるXenoppixでは、KNOPPIX上でPlan 9やNetBSDが利用できる。
近年はUSB-KNOPPIXなる、USBメモリから起動させる方法を研究しているグループも存在し、1GBのメモリを使用すればCD版のすべての機能を利用することもできるようになっている。
[編集] 関連記事
[編集] 外部へのリンク
- 公式サイト(ドイツ語)
- 産業技術総合研究所・KNOPPIX(日本語)
- KNOPPIX-FAQ - 2ch-Linux-Beginners (日本語)
- ライブCDの部屋
- USB-KNOPPIX