G-BOOK
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G-BOOK(ジーブック)とは、トヨタ自動車が提供するテレマティクスサービス。トヨタ自動車のGAZOO事業部(現在のe-TOYOTA部)が中心となり、デンソー、ガズーメディアサービス(現デジタルメディアサービス)、トヨタコミュニケーションシステム、富士通などが開発した。ネットワークへの接続はDCMと呼ばれる専用の無線機、もしくは携帯電話を用いる。ただし、ユーザーがインターネット上の任意のウェブサイトに接続することは出来ない。カーナビゲーションシステム、GPS と連動してインターネット経由でサービスを提供する。運転中の利用を考慮し、端末での読み上げ機能が備わる。また、携帯電話やPDAに対応したサイトも用意されており、車を使用していない時でもそれらより利用できるようになっている。
操作画面を通じたコンテンツの閲覧に主眼をおいており、タウン情報の検索などをネットワークを通じて行うことができる。また、MIDI再生によるカラオケ機能も搭載している。ただし走行中はこれら画面上の表示は大幅に制限される。
走行中の利用に主眼をおき渋滞予測等の機能を持った本田技研工業のインターナビに大きく出遅れたため、その機能を追加したG-BOOK ALPHAというサービスも開始し、さらに無料プランも追加され巻き返しをはかっている。
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[編集] 機能
ニュースなどの情報や、現在位置付近の観光情報や渋滞情報、天気予報なども運転中に得ることができる。パソコンなどで目的地を検索・設定を行い、それをカーナビゲーションで受信して設定する機能もある。搭載された自動車の現在位置がカーナビゲーションのGPSにより把握できるので、トラブル時の救援や、盗難に遭った場合の追跡が可能。カーナビゲーションのハンズフリー通話機能を利用してオペレータと通話し、情報の検索や目的地の設定を依頼することもできる(搭載車種によりサービス内容は異なる)。
他に専用の電子メールアドレスが付与されメールの送受信を行うことも可能。またプロバイダなどの外部サーバーのメールも送受信できる。ただしメーラーが搭載されている訳ではなく、Webメール形式でメールの送受信を行う。
G-BOOK ALPHAではセンターより渋滞予測情報を取得し、それを利用した道案内をする機能などが追加された。
[編集] 採用メーカー
トヨタのみならず、ダイハツ工業、富士重工業、三菱自動車、マツダでも採用(あるいは採用が決定)されている。
[編集] DCM
Data Communication Moduleの略である。携帯電話の無線ネットワークに接続して無線通信をおこなう装置である。
G-BOOK専用DCMはデータ通信にKDDIのauと同じCDMA2000 1x(CDMA 1X)方式もしくはcdmaOne方式を使用し、最大144kbpsでのデータ受信が可能である。
G-BOOK ALPHA専用DCMでは、同様にCDMA2000 1xEV-DO(CDMA 1X WIN)方式により最大2.4Mbpsのデータ受信が可能となっており、DCMでの通信を使用したハンズフリー通話に対応している。 また搭載車種によってはDCM自体にGPS受信機能を搭載しており、盗難時の搭載機追跡や、エアバッグの展開と連動して発生地点の緊急通知を行う機能等を備えている。これはカーナビゲーションのGPS機能が常に使用できるとは限らないためである。
[編集] 外部リンク
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