FIA GT選手権
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FIA GT選手権(FIA GT Championship)は、国際自動車連盟(FIA)が管轄する、GTカーによるレースの名称。1997年より開催されている。
[編集] 概要
1996年一杯で国際ツーリングカー選手権(ITC)が終了することにより、FIAはそれまでBPRと言う団体が主催していたGTカーによる国際耐久シリーズをFIA直轄とし、1997年よりFIA GT選手権をスタートさせた。FIA直轄としては、1992年のSWC終了以来、5年ぶりの耐久レースの復活である。ITC終了で戦いの場を無くしていたAMG・メルセデスは、急遽GT1マシンを製作しこのシリーズにワークス参戦した。
初年度はメルセデスのほか、ポルシェ、BMW(マクラーレン)がワークス参戦した。ワークスが主流のGT1クラスにはセミプロトタイプとも言えるメルセデスCLK-GTR、ポルシェ911GT1、マクラーレンF1-GTR LMが参戦した。開催国も欧州以外に日本、アメリカを含む事実上の世界選手権と呼べるシリーズとなった。
しかし1999年にはGT1クラスが廃止されGT2(GTと改称)主流のレースとなり(クライスラー・ヴァイパーGTS-R、リスター・ストームなど)、翌2000年からはアジア・北米ラウンドがなくなり欧州ラウンドのみとなった。
2006年現在は、マセラティ・MC12、アストンマーチン・DBR9、シボレー・コルベットC6Rと言ったマシンが活躍している。伝統のスパ・フランコルシャン24時間レースもシリーズの1戦に加わっている。
[編集] 日本開催
1997年、1998年の2年間、鈴鹿1000kmがFIA GT選手権のシリーズの1戦として開催された。500kmが中心だった当時の選手権では異例の長距離レースであった。メルセデス、ポルシェ、BMWのワークスチームも来日し参戦している。1999年以降は鈴鹿1000kmはシリーズから外れた。1998年の優勝車メルセデスCLK-LMは、グループC時代と比べ遜色のないタイムで1000kmを走破している。