Do As Infinity
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Do As Infinity (ドゥ・アズ・インフィニティ) |
|
---|---|
出身地 | 日本 |
活動期間 | 1999~2005 |
ジャンル | J-POP |
レーベル | avex trax (1999~2005) |
メンバー | 伴 都美子 Vo. 大渡 亮 G. Cho. 長尾 大 Prog. G. Composer |
Do As Infinity(ドゥ・アズ・インフィニティ)は、日本の音楽グループ。 「DAI」もしくは「ドゥアズ」と略称される。台湾の標準中国語表記は大無限樂團。
1999年9月29日マキシシングル「Tangerine Dream」でデビュー。デビューからちょうど6年にあたる2005年9月29日をもって解散した。レーベルはavex trax。
目次 |
[編集] メンバー
- 伴都美子(ばん とみこ、Van、1979年1月9日 - ) - ヴォーカル
- 大渡亮(おおわたり りょう、Ryo、1971年4月4日 - ) - ギター・コーラス(大渡にはDo As Infinityとしてデビューする以前にPee-Ka-Booのギタリストとしてメジャーデビュー経験がある。現在は自身がボーカルとギターを務める3ピースバンドミサイルイノベーションの他、サポートギタリストとして大塚愛やAAA、Tamaらのライブなどで活動中)
- 長尾大(ながお だい、D・A・I、1971年3月28日 - ) - プログラミング・ギター・作曲
歌詞カードなどではDo As Infinity are Van Tomiko, Owatari Ryo, Nagao Dai and all supportersとクレジットされており、サポーター(DAIはファンのことをサポーターと称している)もメンバーの一員であると表現している。
長尾は2000年12月31日にベルファーレで行われた「avex NEW CENTURY COUNT DOWN 2000・2001 」でのライブを最後にフロントメンバーとしての活動を離れ、楽曲制作に専念した。長尾がフロントメンバーを外れた理由としてDo As Infinityのメンバーとしてのライブパフォーマンスやプロモーション活動と、作曲家長尾大としての楽曲製作を同時進行で進めることが困難であり、楽曲製作が滞ってしまう状態に陥ったためとされている。長尾がその後メンバーとしてファンの前に姿を見せたのは2002年9月に渋谷公会堂で行われたデビュー3周年記念公演(このLIVEは13thマキシシングル「under the sun/under the moon」購入者を対象に抽選で無料招待した)と、2005年11月25日に日本武道館で行われた、ラストライブでの2回目のアンコール時にゲスト出演という形で登場した時だけであった。フロントメンバーとしての活動を離れてからは楽曲の提供のみで、レコーディング時の演奏にもほとんど関与していなかった。
2004年には所属事務所・エイベックスエンタテインメント(当時アクシヴ)を離れ個人事務所TRUE SONG MUSICを設立。初めてフルプロデュースを手がけたアーティストAmasia Landscapeをはじめ、様々なアーティストへの楽曲提供を精力的に行っている(楽曲提供をしたアーティストは長尾大楽曲提供を参照のこと)。
[編集] バイオグラフィ
長尾はビルの夜間警備アルバイトをしながらギターでの楽曲製作に励む日々を送っていた。98年、雑誌に掲載されていたレコード会社の一覧を頼りに、30曲入りのデモテープを送付し始める。このテープにはデビュー曲となる「Tangerine Dream」や「Heart」、「SUMMER DAYS」、「Simple Minds」などが既に含まれていた。デモ楽曲がアクシヴ(現 エイベックスエンタテインメント)のスタッフの耳に止まって呼ばれたのを機に、長尾は連日のように完成した楽曲をアクシブに次々と持ち込むようになり、同社専属のクリエイターとしてデビューすることに成功する。チェキッ娘、YURIMARI、吉沢梨絵、hitomiなどへの提供を着実にこなし、浜崎あゆみへ提供した楽曲「TO BE」で一躍脚光を浴びるようになった彼自身が参加するユニットを作ることを、avex主導で決定したのがこのユニットの誕生のきっかけである。
熊本から服飾の専門学校に通うため上京していた伴は、中目黒でスカウトされた。スカウトした者の伝により1999年5月18日にavexの関係者が揃う渋谷のカラオケ店へ呼ばれ、長尾らが見守る中小野正利の楽曲を熱唱。この時点でDo As Infinityのボーカルは既に伴とは別の女性で内定していたが、伴に変更されることとなった。6月14日に伴のレコーディングの見学に呼ばれる形で大渡が参加し(大渡の加入はこの時点で既に決定していたが本人には自覚が無く、知らされたのは20日になってからである)ユニットとしての体制が整った。デビューに向け楽曲を製作していく中で、大渡が何気なく提案した路上ライブの実施をプロモーションの一環として決定。1999年8月15日から渋谷ハチ公前を中心に全国各地で路上ライブを展開。デビュー前に行われていたライブの終了後には「Tangerine Dream」と「Heart」が収録されたMDも無料配布されていた。レコーディングを中断してライブを行い、終了後はまたスタジオに戻って再びレコーディングするなど連日精力的にこなした結果、約3ヶ月後の1999年11月22日に路上ライブ通算100回を達成。記念公演は渋谷公会堂にて無料で行われ、この時に歌った音源は3rdマキシシングル「Oasis」に「Wings」が、ライブアルバム「Do As Infinity Live -Final-」にボーナストラックとして「Tangerine Dream」、「Raven」、「Oasis」が収録されている。1stアルバム「BREAK OF DAWN」発表後は全国各地でのイベント出演が中心となり、連日のように路上ライブを行うことはなくなった。2001年9月29日のデビュー1周年時に彼らの強い希望により渋谷ハチ公前にて路上ライブを実施。メンバーは10曲程度披露するつもりでいたが、人が殺到したため警察官が介入する事態となり全5曲で終了。彼らの路上ライブはこれが最後となった。
デビュー当時は楽曲製作とライブ出演を優先させるために地上波TVへの出演が殆ど無かったが、サポーターを中心にテレビ出演を求める声も高まったことから7thマキシシングル「Desire」のプロモーション時に地上波TVに登場。しかし「大渡はアルバムのレコーディングが最終段階のため多忙」という理由で伴が単独で出演し、ギター演奏には秋山智江を立てて行われた。当時のことを伴と大渡は「なぜかひとりで出てみろという話になった。なぜそういうことになったのかはわからない。」と後にテレビ番組で語っていたが、長尾がフロントメンバーを離れたことについての説明をつけるのが難しいというスタッフ側の判断で、最初は伴の単独出演にしたとされている。
3ヶ月連続リリースの第一弾となった8thマキシシングル「遠くまで」からは大渡も登場し、一気に露出を増やした。連続リリースと並行し、2001年5月には初のワンマンライブツアーを敢行。2002年に発表したベストアルバム「Do The Best」は出荷枚数100万枚突破を達成し、第17回日本ゴールドディスク大賞ロック&ポップ・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
2005年9月13日、デビュー日でもある9月29日に解散し、ラストライブを11月25日に日本武道館で行うことを発表。ラストライブの実施は当初考えられておらず、Do As Infinityとしてのパフォーマンスは2005年8月28日に行われたa-nation'05神戸公演で最後とするつもりであった。しかしその後「ラストライブは日本武道館で行いたい。」とメンバーが希望。急遽日本武道館でのラストライブを実施することを決定したが、解散日となる9月29日までの日本武道館の使用可能日程は限られていたため、解散後となる11月25日に一夜限りの復活という形でけじめをつけた。
[編集] 楽曲のクレジットについて
デビュー当初は"誰が書いてもD・A・I"のコンセプトのもと作詞・作曲とも「D・A・I」とされており実際の製作者の名前は具体的に表記されていなかったが、Do The B-Sideに収録された「BE FREE」以降は明確化された。作詞は伴、大渡によるものと、川村サイコのものがある。川村サイコは原田淳(avex 第4製作部 製作統括、デビュー当初からDAIを担当)と新地佳代子(Do As Infinity楽曲の仮歌を担当。本業はエステティシャン)の共同名義である。また「Heart」までディレクションを担当した鈴木直人も作詞している。 作曲は大渡が手がけた「徒然なるままに」(Do The B-Side収録)、「アザヤカナハナ」(GATES OF HEAVEN収録)を除き、長尾がすべて手がけた。また「アザヤカナハナ」はタイトルを「鮮やかな花」と改め、ミサイルイノベーション名義で大渡がセルフカバーしている。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] シングル
1st | 1999年9月29日 | Tangerine Dream | 12cmCD | |
2nd | 1999年12月8日 | Heart | 12cmCD | |
3rd | 2000年1月26日 | Oasis | 12cmCD | |
4th | 2000年2月23日 | Yesterday & Today | 12cmCD | |
5th | 2000年8月2日 | rumble fish | 12cmCD | |
6th | 2000年11月29日 | We are. | 12cmCD | |
7th | 2001年1月24日 | Desire | 12cmCD | |
8th | 2001年4月25日 | 遠くまで | 12cmCD | |
9th | 2001年5月30日 | Week! | 12cmCD | |
10th | 2001年6月27日 | 深い森 | 12cmCD | |
11th | 2001年9月5日 | 冒険者たち | 12cmCD | |
12th | 2002年2月27日 | 陽のあたる坂道 | 12cmCD | |
13th | 2002年7月31日 | under the sun/under the moon | 12cmCD(CCCD) | |
14th | 2002年10月30日 | 真実の詩 | 12cmCD(CCCD) | |
15th | 2003年6月11日 | 魔法の言葉 ~Would you marry me?~ | 12cmCD(CCCD) | CD+DVD |
16th | 2003年9月25日 | 本日ハ晴天ナリ | 12cmCD(CCCD) | CD+DVD |
17th | 2003年11月6日 | 柊 | 12cmCD(CCCD) | CD+DVD |
18th | 2004年12月5日 | 楽園 | 12cmCD | CD+DVD |
19th | 2005年1月19日 | For the future | 12cmCD | CD+DVD |
20th | 2005年7月27日 | TAO | 12cmCD | CD+DVD |
「魔法の言葉」以降に発売されたマキシシングルは、CDと楽曲のビデオクリップを収録したDVDを組み合わせた2枚組パッケージ及び、CDのみのパッケージの2種類でリリースされた
4thシングルまで、タイトルは実在する(した)ロックバンド名から採られていた。
[編集] アルバム
[編集] オリジナル
アルバムのタイトルは伴が3rdアルバム製作中に、3つのタイトルが偶然にもしりとりになっていることを発見。以降、意識的にしりとりが続けられた。(6thを製作する段階でしりとりにこだわると制約が生じることから、やめることも検討されたが結果的には最後まで貫く形となった。)
1st | 2000年3月23日 | BREAK OF DAWN | CD | |||||
2nd | 2001年2月21日 | NEW WORLD | CD | |||||
3rd | 2001年9月19日 | DEEP FOREST | CD | |||||
4th | 2002年12月26日 | TRUE SONG | CCCD | |||||
5th | 2003年11月27日 | GATES OF HEAVEN | CCCD | |||||
6th | 2005年2月16日 | NEED YOUR LOVE | CD | CD+DVD | CD+DVD+Tシャツ(2種類) | DVD-Audio | SACD |
BREAK OF DAWN~GATES OF HEAVENまでの5作品は2005年2月16日に生産期間限定の紙ジャケット廉価盤も発売されていた(仕様は全てCD-DA)
2006年3月15日にラストアイテムとして、初回盤のみに収録されたボーナス・トラックも完全収録したアルバム6作品と、6年間の歩みや過去のオフショット、路上ライヴ時代の映像を収録したDVD「Do The Works」をセットにした「Do The Box」を発売した。(シリアルナンバー入り1万セット限定仕様は全てCD-DA)
[編集] ベスト
ベストアルバム | 2002年3月20日 | Do The Best | CCCD | DVD-Audio | ||
ベストアルバム | 2004年3月31日 | Do The Best+DVD | CD+DVD | |||
裏ベストアルバム | 2004年9月23日 | Do The B-Side | CD | CD(2枚組)+Tシャツ | ||
シングルベスト | 2005年9月28日 | Do The A-Side | CD(2枚組) | CD(2枚組)+DVD | ||
ファン投票ベスト | 2005年9月28日 | Do The Best "Great Supporters Selection" | CD(2枚組) |
[編集] ライブ
2003年3月12日 | Do The Live | CCCD | |
2004年3月31日 | Do As Infinity LIVE IN JAPAN | CCCD | |
2006年3月15日 | Do As Infinity -Final- | CD |
[編集] DVD
PV集 | 2001年3月7日 | 9 | VHSビデオ | DVD |
ビデオシングル | 2001年4月25日 | 遠くまで | DVD | |
PV集 | 2001年9月27日 | 5 | VHSビデオ | DVD |
ライブビデオ | 2002年3月20日 | Do As Infinity LIVE TOUR 2001 ~DEEP FOREST~ | DVD | |
PV集 | 2002年12月11日 | THE CLIP SELECTION | DVD | |
ビデオシングル | 2002年12月26日 | 真実の詩 | DVD | |
PV集 | 2004年1月17日 | 8 | DVD | |
ライブビデオ | 2004年3月31日 | Do As Infinity LIVE IN JAPAN | DVD | |
ライブビデオ | 2005年3月2日 | Do As Infinity LIVE YEAR 2004 | DVD | |
ライブビデオ | 2005年9月28日 | Do As Infinity LIVE IN JAPAN2 | DVD | |
ライブビデオ | 2006年3月15日 | Do As Infinity Live -Final- | DVD(2枚組) | |
ライブビデオ | 2006年9月20日 | Do As Infinity 3rd ANNIVERSARY SPECIAL LIVE | DVD | |
ライブビデオ | 2006年9月20日 | Do As Infinity -Premier- | DVD |
この他にa+nationのライブを収めたDVDにDAIも何曲か収録されている。
[編集] キャンペーン特典
- SPECIAL CD(マキシシングル「真実の詩」、アルバム「TRUE SONG」、DVDシングル「真実の詩」の3作購入者対象、抽選1万名当選品)
- <収録曲>We are.(aco ver.~LIVE at Zepp Osaka on Dec.22.2002.) CCCD仕様
[編集] その他
- HARMONY~J-POP MEETS CLASSICS(DISC-5 Do As Infinity)(2002/11/25)
- avex official orgel collections Do As Infinity作品集(2003/01/29)
- Do As Infinity Instrumental collection"MINUS V"(2006/03/15)
[編集] その他
- 雑誌『Rec(Rhythem of echo)』Volume.04付録DVD(タイトルなし。完全撮りおろしインタビュー収録。)
- 持ち出し厳禁(TOUR2005「GATES OF HEAVEN」ライブ会場内グッズ売り場、およびavexの通販でのみ販売。トークDVD。)
[編集] その他の楽曲
ミサイルイノベーション、解散後の各ソロ楽曲についてはそれぞれの項目を参照のこと。
- again / TOMIKO VAN from Do As Infinity(オムニバスアルバム『song+nation』収録)
- Drive me nuts / Cyber X feat. Van
- EL Dorado / atami (Guest Vocal. tomiko van, Guest EG. ryo owatari)
- COME ON NOW! / NORTHERN BRIGHT(大渡亮ゲストコーラス参加)
- VIETIFUL WORLD / Vietiful Joe(E.G.大渡亮 A.G.長尾大)
- I miss you? / Do As Infinity for BLACK STONES(漫画NANAのトリビュートアルバム『Love for NANA』に収録。後に『Do The Best "Great Supporters Selection"』に再収録)
- Hold me... / 伴都美子(S.D.Preppy)(『SLOW DANCE ORIGINAL SOUND TRACK』に収録 後に伴のソロデビューアルバム『FAREWELL』に再収録)
- Trust(長尾が「Do As Infinity最後の楽曲」として製作した楽曲。デモ音源のみ[1])
Trustは長尾が解散にあたって発表したメッセージの中で、存在を明らかにした楽曲。CD化を望む声が多く、長尾自身も交渉にあたったが結局実現には至らず、2005年11月22日に公式ホームページ上でデモ音源を公開するだけとなった。このデモ音源に伴と大渡は参加しておらず、演奏は長尾によるアコースティックギターと道太郎によるベースのみで、ボーカルは長尾がプロデュースしているユニットI-luluの水島歌菜が務めた。
この他に、いくつかのオムニバスアルバムにリミックスヴァージョンが、ドラマ・アニメのサントラにアレンジヴァージョンが収録されている。
[編集] 書籍
- 苑(伴アーティストブック)雑誌『B-PASS』での連載「苑」をまとめたもの
- SUMMER DAYS(伴アーティストブック)
- Your "Truth"(「真実の詩」までに発表した彼らの作品をモチーフにした一般公募の短編小説集。ライブ写真も収められている)
- LOVE & PEACE(ライヴ写真集)
- Do As Infinitiy 20051125Budokan(ライブ写真集。購入者がインターネット上で、写真及び構成を全てセレクトして購入することが可能なオーダーメイド方式。2005年12月2日から3ヶ月間の期間限定販売。)
[編集] その他の活動
[編集] CM出演
- 花王 ヘアケアシリーズ「ラビナス」(2001~2002年 伴)タイアップ楽曲「シグナル」「翼の計画」「冒険者たち」「nice&easy」
- TOSHIBA 携帯電話「V302T」(2004年 伴)タイアップ楽曲「陽のあたる坂道」
[編集] TV・ラジオ番組
- 「MANIC MONDAY 」2000年4月~2004年9月(ベイエフエム)
- 「Do The Radio」2003年4月~2005年9月(JFN系全国ネット、番組のスタートと終了時期はネット局によって異なる。)
[編集] その他
- 東京プリンのPV集「画集」(DVD及びビデオで発売)のジャケットの題字を毛筆で執筆。(2001年9月 伴)
- 漫画『BEST 13 of ゴルゴ13』にコラム(インタビュー)を掲載。(2001年12月 伴・大渡)
- 「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ 2003」に出演。演奏楽曲は「Revolution」、「Help!」「Come Together」など(2003年10月2日 伴・大渡)
- テーマソングを担当した劇場版『犬夜叉紅蓮の蓬莱島』に伴が奏姫役、大渡が村人A役で声優として参加。(2004年12月)
- 舞台『美貌の青空~チェ・ゲバラ、魂の錬金術』にディーバ役で出演。(2005年8月 伴)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
解散後も公式HPは、BBSも含め全て閉鎖せずに公開している。
カテゴリ: 日本のバンド | エイベックス | Do As Infinity