DivX
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開発元: | DivX, Inc. |
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最新版: | 6.4.0(2006年10月現在) / |
対応OS: | Windows、Mac |
種別: | |
公式サイト: | DivX.com |
DivX(ディブエックス、ディビックス)とは米DivX, Inc.社がMPEG-4技術をベースに独自に開発したビデオコーデック。一部では「ディーアイブイエックス」「ダイブエックス」などと呼ばれている。
当初はオーディオ(音声)コーデックもあったが、近年のバージョンではビデオコーデックのみが提供されており、DivXといえばこのことを指すものと考えて問題ない。
目次 |
[編集] コンテナ形式
DivXはファイル形式AVIだけでなく、MOV、MP4、OGM、MKV、ASFなどに格納することもできる。
[編集] DivX Media Format
DivX6では新たにDivX Media Formatに対応した。DivXファイル、DivXコンテナなどと呼ばれている。拡張子は.divx、.div
DivX Media FormatはAVI2.0(OpenDML)を基に作られたファイルフォーマットで、XSUB字幕、対話式ビデオメニュー、複数音声、チャプターポイント、XTAGビデオタグなどをサポートしている。
[編集] 略歴
バージョン3.11がリリースされ、映画1本(2時間前後)の動画データをCD1枚分(約700MB)程度にまで圧縮できることで人気を集めた。しかしこのバージョンはマイクロソフト社の提供していたMS-MPEG4の海賊版であった。このバージョンではオーディオ・コーデックのDivX Audioも一緒に提供されていたが、これもマイクロソフト社製のオーディオ・コーデックであるWMAの海賊版であった。
その後、マイクロソフト社のコードを使用せず独自に開発したビデオ・コーデックがバージョン4としてリリースされた。このバージョンからオーディオ・コーデックは含まれなくなっており、現在においてもこの構成は引き継がれている。
当初は一個人の開発成果として公開されたものであったが、人気の高まりに伴い2000年に会社が設立され、現在はDivX, Inc.社(旧称DivX Network)の商品となっている(基本部分については無償で提供されており、インストールするとその時点から一定期間はDivX Proと呼ばれる拡張機能の部分が試用中として共に動作する)。2005年9月29日(日本時間)にはこのDivX, Inc.社創立5周年を記念して、通常は同社サイト上で販売されているDivX Proのライセンスキーの無償配布が行われた。→ウィキニュース
また、一時期DivX, Inc.社はOpenDivXとして、DivXの開発をオープンソース・プロジェクトとする動きも見せたが方針転向した。この時のプロジェクト参加者の一部がオープンソースにこだわってたちあげたプロジェクトで開発されたものがXvidである。
当初のバージョンの海賊版騒ぎや、高圧縮率故にインターネットなどで違法に配信される動画に好んで使われたことや、無料で配付されていたDivX Pro(有償版とは異なる)にスパイウェアが含まれていた事から「DivX=違法なもの」といった否定的な認識を持つ人も多いが、現在のバージョンにおいてDivXそのもの、あるいはDivXの使用そのものについて違法性があるわけではない。またDivX, Inc.社はMPEG LAからライセンスを取得している。
近年では一部のDVDプレーヤーやネットワーク・プレーヤーがAVIに格納されたDivXの再生をサポートするなど、パソコン上で使用できる一ビデオ・コーデックという枠を超えた広がりを見せはじめている。
[編集] DivX Stage6
2006年8月2日からDivX Stage6と呼ばれるDivXを利用した動画共有サイトのベータサービスが開始された。YouTubeと違い、高画質な動画を共有出来るため、主に2chやブログなどで、大きな反響を呼んでいる。Stage6の人気が続けば、DivXコーデックの更なる普及が期待できるだろう。但し、Stage6ではYouTubeが利用された初期のように日本のテレビドラマやアニメなど著作権動画などが多数アップロードされるなどといった問題が残っている。