CLAMP
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CLAMP(クランプ)は日本の女性漫画家集団である。
目次 |
[編集] 概要
関西の同人グループとして活動を始め、1989年、サウス3号の『聖伝-RG VEDA-』で商業デビュー(同年の『月刊ウィングス』9月号より連載開始)。2001年に、『カードキャプターさくら』で第32回星雲賞(コミック部門)を受賞した。現在は、週刊誌で2作品(『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』(週刊少年マガジン、講談社)『xxxHOLiC』(週刊ヤングマガジン、講談社))と月刊誌で1作品(『月刊ニュータイプ』で『こばと。』(月刊ニュータイプ、角川書店))を連載している。代表作としては他に『CLAMP学園探偵団』『魔法騎士レイアース』『ちょびっツ』などがある。
メディアミックスには熱心で、アニメ化の回数は日本の漫画家としてはトップクラスである。また海外にもファンは多く、『カードキャプターさくら』や『ちょびっツ』などは諸外国語に翻訳され、各地で人気を博している。ちなみにアシスタントはおらず、ストーリー担当の大川緋芭を除いた3人で全てを描いている。
メンバー全員『ジョジョの奇妙な冒険』の大ファンで、最近になり、原作者の荒木飛呂彦本人と交流があったらしい。但し活動初期の同人活動は主に『ジョジョ』の2次創作だったというのは誤りである。少なくとも1987年の結成後、80年代中には『ジョジョ』の同人誌は発行されていない。
"CLAMP"(英)の意味は「鎹(留め金)」及び「ジャガイモの山」である。
[編集] 作風
初期は社会全体を表現する作風だったが、初期以降は社会よりも個人の心を描写するようになった。また、キャラクターの醜と美をはっきりと描き分けるのも特徴である。尚、2000年代以前は美を前面に押し出した耽美的作風で『幻魔大戦』や『帝都物語』の影響が多く見られた。また、2000年頃を境にトーンの使用率が激減した。それ以前はかなりトーン率が高い画風だったが、トーンよりも見やすい線画を極めるようになった。他にも、パラレルワールドの多用(『ジョジョの奇妙な冒険』の影響)や、「物事は偶然ではなく必然で動く」「死んだ者が生き返ることは、決して無い」という思想、東京タワーがキーとなる土地であること、武道を得意とするキャラクターがよく登場することが挙げられる。
また、作品中に於いては、主人公が魔法や超能力を持っていながらあくまでその非現実的能力は日常においては使わず、必要な時にだけ使うという考え方、つまり、特別な力を持つ自分自身を特別な存在だと思わず自分が身を置く世界は魔法などの非日常世界ではなく日常だという考え(この考えは『東京BABYLON』の作中で、霊能力に溺れる3人の少女に対して星史郎が説教している)をほぼ貫徹している。
[編集] メンバー
2006年現在のメンバーは以下の女性4人。4人とも2004年に商業デビュー15周年を期に改名した。
- 大川緋芭(おおかわ あげは)(旧名:大川七瀬)
- いがらし寒月(いがらし さつき)(旧名:五十嵐さつき)
- 猫井椿(ねこい つばき)(旧名:猫井みっく)
- 1969年1月21日、京都府出身。
- 血液型はO型。
- もこな(旧名:もこなあぱぱ)
過去には、中森かずえ、秋山たまよ、聖りいざ(のちに伊庭竹緒へ改名)、七穂せい、日鷺総司、お・きょん、大海神哉、井上譲などが在籍していた。なお、商業デビュー時点では、現メンバーの4人に前記のうち秋山たまよ、聖りいざ、七穂せいの3人を加えた7人がメンバーであった。
[編集] 作品リスト
[編集] 商業デビュー以前
- 『新宿純愛物語』 (『魔王伝』 1987/07/19)
- 『孔雀明王陀羅尼』 (『孔雀王』 1987/11/03)
- 『よいこの聖闘士大百科』 (『聖闘士星矢』 1987/12/13)
- 『POTATO CLUB』 (『キャプテン翼』 1988/04/17)
- 『銀河英雄伝説殺人事件』 (『銀河英雄伝説』 1988/05/01)
- 『聖伝~DISCO VERSION~』 (オリジナル 1988/06/16)
- 『必勝!田中芳樹先生攻略法』 (『創竜伝、銀河英雄伝説』 1988/07/10)
- 『アーシアンと遊ぼう!ピンポンパン』 (『アーシアン』 1988/08/13)
- 『SHOTEN ~笑点~』 (オリジナル 1988/10/10)
- 『カルラ盆踊り!』 (『カルラ舞う!』 1988/10/23)
- 『SHOTEN2』 (オリジナル 1988/12/25)
- 『風雲!サムライトルーパー城』 (『鎧伝サムライトルーパー』 1989/01/15)
- 『SHOTEN3』 (オリジナル 1989/03/21)
- 『聖伝傑作集』 (オリジナル 1989/03/25)
- 『Break Shot Instruction』 (『ブレイクショット』 1989/04/19)
- 『SHOTEN 別冊』 (オリジナル 1989/05/03)
- 『I wanna be a only one - SHOTEN4』 (オリジナル 1989/08/13)
- 『私の秘密兵器』 (『天空戦記シュラト』 1989/10/29)
- 『SHOTEN5』 (オリジナル 1989/12/23)
- 『ハート2分の巨人の星』 (『巨人の星』 1990/07/22)
- 『SHOTEN6』 (オリジナル 1990/11/11)
- 『神曲 - Divina Commedia in Devilman』 (『デビルマン』 1991/04/21)
[編集] 商業デビュー以後
太字の作品は、アニメ化、または映画化された作品。括弧内は連載時(コミックス描き下ろしは初版発行時)の出版社・連載(発行)年。
- 『デライド -界境天秤の月-』 商業誌ベースでの単行本1冊目(実は黒歴史か?)
- 『聖伝-RG VEDA-』 (新書館 1989年-1996年)
- 『20面相におねがい!!』 (角川書店 1989年-1991年)
- 『東京BABYLON』 (新書館 1990年-1993年)
- 『学園特警デュカリオン』 (角川書店 1991年-1993年)
- 『白姫抄』 (光文社 1992年)
- 『CLAMP学園探偵団』 (角川書店 1992年-1993年)
- 『X』 (角川書店 1992年-、休載中)
- 『新・春香伝』 (白泉社 1992年)
- 『REX 恐竜物語』(原作: 畑正憲) (角川書店 1993年)
- 『不思議の国の美幸ちゃん』 (角川書店 1993年-1995年)
- 『魔法騎士レイアース』 (講談社 1993年-1995年)
- 『魔法騎士レイアース2』 (講談社 1995年-1996年)
- 『わたしのすきなひと』 (角川書店 1993年-1995年)
- 『もこなおうじょのえほん~おはなばたけのぎゃくしゅう~』 (角川書店 1994年)
- 『水都の四兄弟 創竜伝・外伝』 (角川書店 1994年)
- 『Wish』 (角川書店 1995年-1998年)
- 『カードキャプターさくら』 (講談社 1996年-2000年)
- 『CLOVER』 (講談社 1997年-、休載中)
- 『すき。だからすき』 (角川書店 1999年-2000年)
- 『ANGELIC LAYER』 (角川書店 1999年-2001年)
- 『合法ドラッグ』 (角川書店 2000年-、休載中)
- 『ちょびっツ』 (講談社 2000年-2002年)
- 『かきょうのちきゅうせいふくにっき』 (2002年)
- 『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』 (講談社 2003年- )
- 『xxxHOLiC』 (講談社 2003年- )
- 『ソエルとラーグ モコナ=モドキの冒険』 (講談社 2004年)
- 『こばと。』 (小学館 2005年(当時のタイトルは『こばと(仮)』) → 角川書店 2006年-)
[編集] 漫画以外の活動
- イラストレーション
- 『創竜伝』(文庫版) (講談社 1993年- 、原画集が2004年に刊行)
- 『CLAMP学園怪奇現象研究会事件ファイル』 (角川書店 1996年)
- 『おしろい蝶々』 (角川書店 2001年)
- 『呪の血脈』 (富士見ミステリー文庫 2004年)
- 『撲殺天使ドクロちゃん です』 (メディアワークス 2006年)
- 『モンスターコレクション』(富士見書房)
- 『アクエリアンエイジ』(ブロッコリー)
- 『ディメンション・ゼロ』(ブロッコリー)
- 『魔女館へようこそ』(青い鳥文庫2006年)
- 『三国志大戦』(アーケードゲーム)
- 案・メインキャラクターデザイン
- 『スウィート・ヴァレリアン』 (講談社 2004年)
- 『コードギアス 反逆のルルーシュ』(TVアニメ 2006年)※キャラクターデザイン原案
- CD、DVD
- 『CLAMP IN WONDERLAND』 (アニメイトフィルム 1994年)
- 『CLAMPAZAR』 (ビクターエンタテインメント 2005年)
- エッセイ
- 『いがらし寒月のしまりすのほおぶくろ』 (『月刊ニュータイプ』(角川書店)連載)
- ネットラジオ
- 『小麦粉砦の小市民』(CLAMP-PLA.NET 2006年- )