CA Inc.
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CA Inc.は、ニューヨーク州に本社を置くコンピュータソフトウェア企業。1976年、コンピュータ・アソシエイツ(Computer Associates International, Inc.)としてチャールズ・ワングが創設した。
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[編集] 歴史
CAは1976年、Queens College の卒業生チャールズ・B・ワングによってコンピュータ・アソシエイツ(Computer Associates International, Inc.)として設立された。その歴史を通してニューヨーク州に本拠を置いている。
同じコンピュータ・アソシエイツという名前のスイスの会社が開発した CA-Sort というソフトウェアがCAの販売した最初の製品である。1980年、アメリカCAは非常に好調で、スイスCAを買収することとなった。
1981年、株式公開を果たし、現在もニューヨーク証券取引所(ティッカー:CA)で取引されている。
1990年代初期、急速に拡大するCAは本部をガーデンシティからアイランディアに移転させた。ロングアイラインド高速道路の北に面した場所である。ニューヨーク州からアイランディアの大きな土地区画について無税の提案を受けてのことであった。
ワングは会長兼CEOとして20年以上務め、2002年に退職した。後任は長年の同僚サンジェイ・クマールである。
2004年4月、会計上の不祥事が大々的に報道され、クマールはCEOを辞任。5月には臨時CEOとしてケン・クロンが任命された。最終的に2004年11月、IBM取締役の John Swainson をCEOに任命。
同年、同社はIngresデータベースをオープンソース化し、MySQLやPostgreSQLよりも強力であると宣伝した。2005年、CAはIngres部門を Ingres Corporation として分離した。
CAは世界第5位の規模の独立系ソフトウェア会社であり、16,000人の従業員を抱えている。
今日、CAはアメリカ合衆国だけでなく世界中、六大陸にオフィスがある。例えば、イギリス、ドイツ、フランス、インド、中国、ラテンアメリカ、イスラエル、オーストラリアなどである。
米国本社は2006年2月1日にコンピュータ・アソシエイツから CA Inc. に改称した。日本法人は、2006年6月1日から日本CAに改称。
[編集] 買収
CAはソフトウェア業界の様々な市場に進出するためにいくつもの買収を行ってきた。
- 2006年
- Wily Tech (3億7500万ドル) - CAのアプリケーション管理ソフトウェアを強化する目的で買収
- Control-F1 Corporation - CAのサービスデスクの強化を目的として買収
- Cybermation Inc. (7500万ドル、全額現金) - 顧客のワークロード自動化に寄与するため
- 2005年
- iLumin Software Services - ストレージ管理製品
- Qurb - スパム対策ソフトの強化
- Tiny Software - ファイアウォール製品
- Niku (3億5000万ドル) - IT管理ソリューション
- Concord Communications (3億5000万ドル) - ネットワーク管理の強化
- eHealth, Spectrum, netViz などの製品シリーズがある
- 2004年
- Netegrity (4億3000万ドル) - アクセス制御ソリューションの強化
- PestPatrol - 対スパイウェア・ソリューションの大手
- Miramar - デスクトップDNA配置管理製品
- 2003年
- Netreon - SAN Designer 製品
- SilentRunner
- 2000年
- Sterling Software
- Cayenne Software
- Applied Management Systems Inc.
- Sterling Software
- 1999年
- Platinum Technology International (35億ドル)
- 1998年
- QXCOM
- Viewpoint DataLabs International - 三次元モデリング技術
- Realogic, Inc.
- 1997年
- AI Ware, Inc.
- Avalan Technology, Inc.
- 1996年
- Cheyenne Software - ArcServeストレージ製品
- 1995年
- Legent Corporation
- 1994年
- The ASK Group, Inc. - Ingres DBMS を獲得
- 1991年
- On-Line Softare, Inc.
- 1989年
- Cullinet (3億3300万ドル)
- 1988年
- Applied Data Research (1億7000万ドル)
- 1987年
- UCCEL (7億8000万ドル)
[編集] 論争
2000年、創設者チャールズ・ワング、共同創設者ラッセル・アーツ、代表取締役サンジェイ・クマールに対して、1998年度と1999年度の収入を5億ドル以上水増しして株価を不正に高くしたとして集団訴訟が起こされた。1995年に設定されたストックオプションは、CAの株価がある水準を超えると一定株式数に権利が発生するようになっていた。1998年にその水準を超えたため、3人の取締役はCAの株から10億ドルを受け取っている。以降、CAに対して4件の集団訴訟が起こされている。
2004年、新経営陣は米国証券取引委員会との合意に達し、同社の犯罪によって犠牲となった株主に補償金として2億2500万ドルを支払った。前CEOサンジェイ・クマールと前営業部門統括スティーブン・リチャーズは詐欺などで大陪審に正式に起訴され、2006年4月に有罪を認めた[1]。司法妨害で告発されたトーマス・M・ベネットは2006年6月に有罪を認め、10月に判決の予定である[2]。
[編集] 外部リンク
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