AOR
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AORとは、Adult Oriented Rock(アダルト・オリエンテッド・ロック)、またはAlbum Oriented Rock(アルバム・オリエンテッド・ロック)の略であり、音楽のジャンルの一つ。日本では、前者の“大人向けのロック”の意味で使われる場合が多い。
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[編集] 日本とアメリカでの使われ方の違い
AORの最初の使われ方は、ピンク・フロイドやイエスなどの、シングルではなくアルバムを重視したスタイルのロックを指すAlbum Oriented Rockの略であった。アメリカでは現在もこの意味で使われている。
ちょうどAORが使われだした1980年前後では、プログレッシブ・ロックをアメリカ流にアレンジしたアメリカン・プログレ・ハードと呼ばれるジャンルが出現した時期でもあった。カンサスやボストンといったバンドが代表的なアメリカン・プログレ・ハードであるが、アルバム中心主義でありながら聴いていて心地よい落ち着いたサウンドであったため、「大人向けロック=Adult Oriented Rock」と解釈されて日本に輸入された。
その後、日本ではこの意味での独自の解釈が進み、現在ではボズ・スキャッグスやTOTO、クリストファー・クロスといった大人向けポップ/ロックアーティストのジャンルとして定着している。なお、アメリカのビルボード誌では、このジャンルはAdult Contemporary(AC)と呼ばれる。
[編集] 代表的 AOR シンガー
- ボズ・スキャッグス
- ボビー・コールドウェル
- ジノ・バネリ
- スティーブン・ビショップ
- クリストファー・クロス
- ランディ・ヴァンウォーマー
- デビッド・パック
[編集] 代表的 AOR グループ
[編集] 代表的 AOR シンガー・グループ(日本)
(注)日本においては、AORに近い音楽ジャンルとしてシティ・ポップスがあるが、同じものとまではいえない。