A・J・バーネット
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A・J・バーネット(Allan James "A.J." Burnett , 1977年1月3日 - )は、トロント・ブルージェイズの投手。 先発ローテーションの一角を担う速球派右腕である。以前から逸材と言われていたが、制球力に難があるのが悩みであり、制球力を磨けば将来の大投手になると期待されている。また、コンスタントに時速100マイル前後の速球を投げ込むことができ、100マイルや101マイル、さらには102マイルはざらに出せるという投手である。
[編集] 略歴
1995年にニューヨーク・メッツから8巡目で指名を受け、その後、アル・ライターと交換トレードでフロリダ・マーリンズへ移籍。1999年にメジャーデビューを果たす。2001年5月12日のサンディエゴ・パドレス戦でノーヒットノーランを達成。9四死球を出しながらのノーヒッターとなった。この時、バーネットは129球を投じたが、ストライクは半分の65球しかなかった。
2005年は、12勝12敗、防御率3.44という成績で終えた。 話題となったのは、2005年5月31日のピッツバーグで行なわれたピッツバーグ・パイレーツとの1戦。 バーネットが先発したが、その際、PNCパークのスピードガンが時速104マイル(167km/h)を記録。 これまで世界最速であった、サンフランシスコ・ジャイアンツの元守護神ロブ・ネンやニューヨーク・ヤンキースのランディ・ジョンソンの持つ時速102マイル(164km/h)を更新したのか、と騒がれた。 しかし、球場関係者がスピードガンを調整したところ、時速99マイル(159km/h)程度に落ち着いたことや、バーネットが前回の先発予定試合を右ヒジの炎症で回避したことから、疑問の声が多く、世界最速新記録には認定されていない。 しかし、バーネット本人や、ドントレル・ウィリスなどの元チームメイトは、バーネット最速の意見を崩していない。
2006年、5年総額5500万ドルという破格の契約でブルージェイズに移籍。しかし、キャンプ中より肩の違和感を訴え、公式戦2試合目にして右肩痛により長期離脱を余儀なくされる(ただし、MRIや医師の診断によると、肩の異常は認められていない)。仮病説等もあるほどで、地元トロントではすでに「チーム史上最悪の契約」と称されるまでになっている。
[編集] 年度別成績
年度 | チーム | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 試合 | 先発 | セーブ | イニング | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 四球 | 奪三振 |
1999 | FLA | 4 | 2 | 3.48 | 7 | 7 | 0 | 41.1 | 37 | 23 | 16 | 3 | 25 | 33 |
2000 | FLA | 3 | 7 | 4.79 | 13 | 13 | 0 | 82.2 | 80 | 46 | 44 | 8 | 44 | 57 |
2001 | FLA | 11 | 12 | 4.05 | 27 | 27 | 0 | 173.1 | 145 | 82 | 78 | 20 | 83 | 128 |
2002 | FLA | 12 | 9 | 3.30 | 31 | 29 | 0 | 204.1 | 153 | 84 | 75 | 12 | 90 | 203 |
2003 | FLA | 0 | 2 | 4.70 | 4 | 4 | 0 | 23.0 | 18 | 13 | 12 | 2 | 18 | 21 |
2004 | FLA | 7 | 6 | 3.68 | 20 | 19 | 0 | 120.0 | 102 | 50 | 49 | 9 | 38 | 113 |
2005 | FLA | 12 | 12 | 3.44 | 32 | 32 | 0 | 209.0 | 184 | 97 | 80 | 12 | 79 | 198 |
2006 | TOR | 10 | 8 | 3.98 | 21 | 21 | 0 | 135.2 | 138 | 67 | 60 | 14 | 39 | 118 |
Total | ' | 59 | 58 | 3.77 | 155 | 152 | 0 | 989.1 | 857 | 462 | 414 | 80 | 416 | 871 |