鹿島神流
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鹿島神流(かしましんりゅう)とは、日本の武術の流派。
剣術を基本とし、抜刀術、薙刀術、柔術、棒術、杖術、槍術、手裏剣術などを自在に使いこなす、攻防一体の武術である。昭和時代に今武蔵といわれた國井善弥が有名である。
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[編集] 歴史
松本備前守を流祖とし、國井家に代々伝わった家伝の武術であるという。だが、確実なのは、國井善弥が鹿島神流第18代を名乗った以降のみである。
- 國井善弥は若い頃に馬庭念流を修行しており、鹿島神流剣術の構えや技に馬庭念流に似たものが多い。
- 第12代の國井大善は直心影流剣術を修行したとも伝えられており、鹿島神流剣術の「基本太刀」の内容は、直心影流の「法定之形」に似た内容である。
- 鹿島神流柔術の基本である「霊気の法」は大東流合気柔術や合気道の「合気あげ」に非常に似ている。
- 鹿島神流の師範家の系譜が直心影流剣術と一致する。
という点により、直心影流起源の國井家に伝承されてきた剣術と、國井善弥が修行してきた馬庭念流に、國井善弥がさらに技法を加えて体系付けたと思われる。
[編集] 剣術
[編集] 基本太刀
- 袈裟斬り(けさぎり)
- 足払浮舟(あしばらいうきふね)
- 斬割(きりわり)
- 割突(わりつき)
- 位太刀(くらいだち)
[編集] 裏太刀
- 面太刀付(めんたちつけ)
- 袈裟太刀付(けさたちつけ)
- 胴太刀付(どうたちつけ)
- 下段籠手止(げだんこてどめ)
- 虚太刀籠手斬(きょたちこてぎり)
- 続飯付(そくいづけ)
- 見切剣中体(みきりけんちゅうたい)
- 直体中剣(なおりたいちゅうけん)
- 袈裟斬袖摺(けさぎりそですり)
- 燕飛剣(えんびけん)
[編集] 相心組太刀
- 組太刀斬止(くみたちきりどめ)
- 組太刀正眼(くみたちせいがん)
- 組分割突(くみわかれわりづき)
- 組太刀返籠手(くみたちかえしごて)
- 組分倒打(くみわかれたおしうち)
[編集] 実戦組太刀
- 突返(つきかえし)
- 斬割(きりわり)
- 続飯太刀(そくいたち)
- 早抜不動剣(はやぬきふどうけん)
- 袖摺正眼(そですりせいがん)
- 下段籠手打 (げだんこてうち)
- 燕返(つばめがえし)
- 逆袈裟(ぎゃくけさ)
- 鍔競倒(つばぜりたおし)
- 巻太刀追込(まきたちおいこみ)
[編集] 合戦太刀
- 先手突上(せんてつきあげ)
- 先手返小手(せんてかえしごて)(先手正眼破?)
- 先手突返(せんてつきかえし)
- 先手柄倒(せんてつかだおし)
- 先手燕飛剣(せんてえんびけん)
- 上段抜打(じょうだんぬきうち)
- 下段抜打(げだんぬきうち)
- 不動剣(ふどうけん)(不動倒し?)
- 袈裟潰(けさつぶし)
- 無二剣(むにけん)