項梁

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項梁（こうりょう　？ - 紀元前208年）は中国秦代末期の武将、反乱指導者。陳勝・呉広の乱を引き継ぎ、秦に対する反乱を組織的な物としたが、秦の章邯将軍に敗死した。項羽の叔父（『史記』には末の叔父とあるが、項伯もまた末の叔父とある）

項梁は楚の英雄項燕将軍の末子である。人を殺して復讐を逃れて、甥の項羽と共に呉に入った。項梁はこの地で現地の人達の信望を受け、秦の賦役に対する人夫の割り当てや葬式の取り仕切りなどを行い、それと同時に人材の見極めを行っていた。

紀元前209年、陳勝らが挙兵して秦の支配体制が動揺すると、会稽の郡守の殷通は「先んずれば人を制すと言う。わしも秦に対して反乱を起こすことに決めた。」と言い、項梁に桓楚と言う当時の親分的人物を探し出して共に自分の旗下の将軍になる事を要請した。項梁は殷通に「桓楚の居場所は自分のおいの項羽しか知らない」と言い、項羽を郡庁舎に来させた。殷通の前に出た項羽は先んじて殷通を一刀両断に切り捨て、項梁は郡守の印を奪って、自ら会稽郡守となった。

同年の12月、陳勝が秦の章邯に敗北し、逃げる途中で部下に殺されると、召平は陳勝の使いだと偽り、項梁に対し出兵を促した。項梁はこれを受けて当地の8000の精兵を率いて出発した。途中で陳嬰、黥布などの軍を合わせて大軍となった項梁軍は、勝手に陳勝の後をついで楚王となっていた景駒とその腹心秦嘉を攻めて敗走させた。

反秦軍の領袖となった項梁は居巣からやってきた70歳過ぎた老人范増の献言を入れて、旧楚の懐王の孫である心と言う羊飼いをやっていた人物を連れてきて、祖父と同じ名前の懐王(後の義帝)として楚王とした。

項梁は武信君と名乗り、北に秦軍と戦い、撃破した。しかし勝ち続いた項梁は次第に慢心するようになり、これを宋義に諌められたが聞かずに、定陶と言う場所で章邯に攻められて敗死した。宋義は項梁の軍中から出る途中で、旧友で斉の使者の高陵君・顕に出会う。彼が斉の使者として項梁の所に行く途中だと聞いて、項梁は必ず敗れるから行かないほうが無難だと忠告していた。