鎌倉山 (仙台市)
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鎌倉山(かまくらやま)は、宮城県仙台市青葉区作並にある山である。標高520メートル。奥羽山脈の東の山地帯にある。
鎌倉山は孤立して盛り上がり、山頂は丸いが山腹の傾斜がきつく、特に南面は安山岩からなる約百メートルの絶壁になっている。頂上への登山道はない。山の麓には、鎌倉山と広瀬川にはさまれて、国道48号が東西に走る。
国道48号は昔の関山街道、作並街道で、古くからこの道を往来する人にとって目立つ山であった。江戸時代には作並村の名所として「安永風土記書出」に記された。
鎌倉山には地名説話が二つある。一つは後三年の役のとき、源義家に従った鎌倉景政がこの山に陣を敷いて戦ったというもの。もう一つは、源頼朝(鎌倉殿)が奥州藤原氏を征討するときに通ったというもので、作並温泉の開湯伝説とも関連付けられる。いずれも史実とは思われず、こちらの鎌倉は神奈川県の鎌倉とは別個に命名されたと考えられる。