近衛忠煕

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近衛忠煕（このえただひろ、文化5年7月14日（1808年 9月4日)－明治31年（1898年）3月18日）は、幕末の公卿。公武合体派として活動した。翠山と号す。父は近衛基前、母は徳川宗睦の娘・琴姫。薩摩藩と関係が深く、忠熙の正室島津興子は薩摩藩主島津斉興の養女である。また、島津斉彬の養女天璋院は、忠煕の養女となった後、将軍徳川家定に嫁した。子に近衛忠房がいる。

安政4年(1857年)、左大臣となるが、徳川氏後継者争いで一橋派に属したため、安政の大獄により失脚し、落飾謹慎する。

文久2年（1862年）に復帰して関白内覧を務めるが、翌年尊王攘夷派の台頭により関白を辞した。

[編集] 官歴

※日付＝明治5年12月2日までは旧暦

1816年（文化13）2月26日、元服し、従五位上に叙位。禁色と昇殿を許される。　　3月1日、左近衛権少将に任官。　　3月28日、従四位下に昇叙し、左近衛権少将如元。 8月23日、左近衛権中将に転任。　　12月28日、正四位下に昇叙し、左近衛権中将如元。
1817年（文化14）3月7日、従三位に昇叙し、左近衛権中将如元。　　12月21日、権中納言に転任し、左近衛権中将如元。
1819年（文政2）8月17日、権大納言に転任。
1821年（文政4）8月11日、正三位に昇叙し、権大納言如元。
1823年（文政6）3月16日、従二位に昇叙し、権大納言如元。
1824年（文政7）1月7日、左近衛大将を兼任し、左馬寮御監を兼帯。　　6月4日、正二位に昇叙し、権大納言・左近衛大将・左馬寮御監如元。　　6月28日、内大臣に転任し、左近衛大将・左馬寮御監如元。
1834年（天保5）6月5日、従一位に昇叙し、内大臣・左近衛大将・左馬寮御監如元。　　9月22日、左近衛大将・左馬寮御監を辞す。
1840年（天保11）4月14日、東宮（のちの孝明天皇こと、統仁親王）傅を兼任。
1846年（弘化3）2月13日、東宮傅を去る。
1847年（弘化4）6月15日、右大臣に転任。
1857年（安政4）1月4日、左大臣に転任。
1858年（安政5）9月４日、内覧宣下。左大臣如元。　　10月19日、内覧を辞す。
1859年（安政6）3月28日、左大臣を辞す。　　10月19日、落餝。
1862年（文久2）6月7日、還俗し、従一位に叙す。　　6月23日、関白宣下、内覧宣下、藤原氏長者宣下、一座宣下。
1863年（文久3）1月23日、関白･藤原氏長者・一座を辞す。内覧如元。　　3月25日、内覧を辞す。
明治某年某月某日、勲一等に叙す。
1898年（明治31）3月18日、薨去。享年91
1904年（明治37）3月17日、贈正一位。