賀陽宮邦憲王

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賀陽宮邦憲王(かやのみやくにのりおう;慶応3年7月2日(1867年7月2日) - 明治42年(1909年)12月8日)は日本の皇族、神宮祭主。久邇宮朝彦親王第二王子で、母は家女房泉亭静枝子。幼名を巌麿王また巌宮とも。明治33年(1900年)賀陽宮創立。

明治7年(1874年)3月15日、名を巌麿王とするが、明治19年(1886年)7月21日邦憲と改名する。王は第二王子であるが、兄王は生後間も無く逝去している為実質長男であり、久邇宮の継嗣であったが生来病身の為、弟の邦彦王に家督を譲った。明治24年(1891年)父の朝彦親王が薨去しこれを受けて邦彦王は久邇宮を継承、邦憲王は結婚を控え京都に一家を構えるにあたり新たな宮家設立を明治天皇に請願し勅許を得、明治25年(1892年)11月17日、結婚に先立ち賀陽宮の称号を賜う。賀陽宮の名は、朝彦親王邸の榧の木に由来する。翌日の11月26日従一位侯爵醍醐忠順の長女醍醐好子と結婚する。明治28年(1895年)伊勢神宮祭主に就任。明治33年5月9日賀陽宮家を創立(これは、先の25年の時点で称号としての賀陽宮ではあったが王家には非ず、久邇宮家の一員であった事を意味する。)。明治42年(1909年)12月、42歳で薨去する。

王には好子妃との間に一男二女がおり、第一王女由紀子女王は大正14年(1915年)4月30日子爵町尻量基に降嫁する。第一王子恒憲王は賀陽宮を継承し、第二王女佐紀子女王は大正11年(1922年)7月19日に山階宮武彦王と結婚・懐妊するが、翌年の大正12年(1923年)9月1日、横須賀市の別邸に避暑のため滞在中に関東大震災で全壊した建物の下敷きとなり、腹の子と共に薨去、この事件が原因で武彦王は昭和62年の逝去まで精神に異常をきたしてしまったことも知られる。