薬局方
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薬局方(やっきょくほう)は、医薬品に関する品質規格書で、医薬品や生薬が収載されている他、試験法や純度の基準、剤形などが記されている。
国または地域ごとに制定されており、多くは公定書である(アメリカでは民間団体が作成)。日本国においては、特に指定されていない限り「日本薬局方」(略称「日局」)を指す。 日本薬局方(JP)、米国薬局方(USP)、英国薬局方(BP)、ヨーロッパ薬局方(EP)が主な薬局方とされる。他の国々はこれら薬局方を参考に、伝統医薬品類(特にアジア地域)を加え、国情に合わせて作成している。 近年は、日米欧の薬局方の国際調和を進めているが、合意に達した部分は少ない。
[編集] 日本薬局方
日本薬局方の構成は通則、生薬総則、製剤総則、一般試験法及び医薬品各条からなり、収載医薬品については日本国内で繁用されている医薬品が中心となっている。薬事法第41条に基づき、医薬品の性状及び品質の適正を図るため、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、厚生労働大臣が定め、公示するものとされている。 初版は明治19年6月に公布され、医薬品の開発、試験技術の向上に伴って改訂が重ねられている、かつては10年に一度改正されていたが、現在は5年に一度改正されている(この間に2回、追補版が出る)。現在は平成18年に第十五改正日本薬局方が公示されている。