花鳥風月 (アルバム)
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花鳥風月 | ||
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スピッツ の 企画アルバム | ||
リリース | 1999年3月25日 | |
録音 | - | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | 54分33秒 | |
レーベル | ポリドール | |
プロデュース | スピッツ | |
チャート順位 | ||
売上枚数 | ||
オリコン:累計売上42.5万枚 |
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スピッツ 年表 | ||
99ep (1999年) |
花鳥風月 (1999年) |
Recycle Greatest Hits of SPITZ (1999年) |
『花鳥風月』(かちょうふうげつ)はスピッツの企画アルバムで、B面、インディーズ作品、提供曲のセルフカヴァーなどの入手困難楽曲を1枚にまとめた作品である。
[編集] 概要
- スピッツのメジャーデビュー8周年記念日にリリースされたスペシャルアルバム。
- 初回限定盤はブック仕様で特別対談と称された解説書が付属していた。
- この解説書の最後には「このアルバムが一番という人がいたら悲しいけど、ベストアルバムが一番といわれるよりはいいか(笑)」と記されている。皮肉にもこのコメントが載せられた直後にベストアルバムは本人たちの意思とは別にリリースされてしまうことになり、グループで最も高い売り上げを記録してしまうことになる。
- 本作のみに収録の作品も多くあり、現在では入手困難なインディーズ盤「ヒバリのこころ」からの楽曲も収録されている。
- 仮タイトルは「スピッツ/裏街道」であった。
[編集] 収録曲
- 流れ星
アマチュア時代からライブでは披露され、「名前をつけてやる」の頃にはレコーディング候補にもなっていたが、ボツになり、一旦は辺見えみりへと提供された曲。草野の口から「自分たちでCDにすることは無いだろう」と語られていたことや提供された歌手が辺見だったことに多くのファンが落胆していたが、本作で待望の新録初収録と言う形になりファンを喜ばせた。後にシングルカットされる。 - 愛のしるし
当時人気絶頂であったPUFFYに提供した楽曲。本来は「フェイクファー」の収録候補であったが、PUFFYに提供と言うことで見送られる。もともとPUFFYに提供してもシングル化の予定はなかったが、結果的にシングルになり大ヒットした。詞はPUFFYを想定して書いている。 - スピカ
仮タイトルは「粉のように」。「フェイクファー」のレコーディングで最も初期に録音された楽曲。本来は「運命の人」かこの曲が先行シングルの予定であったが、アルバムのコンセプトと合わなくなってきたためにお蔵入りになる。しかし、その後タイアップが付き、「楓」と両A面でシングル化される。CYCLE HITには未収録となったが、人気の高い楽曲である。後に椎名林檎がカヴァーする。 - 旅人
「渚」のB面。「インディゴ地平線」のセッションで最初に録音された楽曲。後にケリー・チャンがカヴァーする。 - 俺のすべて
「ロビンソン」のB面。当時ロビンソンはポップすぎてシングルにはどうかということであったが、この曲がA面でも嫌だということで結果的にロビンソンがA面となる。 - 猫になりたい
「青い車」のB面。最終段階まではこの曲をA面にする構想でシングルジャケットも猫の置物をモチーフに作られている。B面曲とはいえ、ファンには屈指の人気を誇り(特に女性ファン)、後につじあやのにもカヴァーされる。 - 心の底から
「裸のままで」のB面。ライブではこの当時観客の反応が悪かったためか一度きりの披露であった。メンバー自身歌詞がクサすぎて恥ずかしかったと語っている。 - マーメイド
「惑星のかけら」のB面。同名アルバムのセッションで録られたものだが、「波のり」とこの曲を迷った末に「波のり」が収録されたためにアルバム化の機会を逃す。しかし、予想外にライブでは定番レパートリーとなりファンから『「マーメイド」はどのアルバムに入ってますか?』と訪ねられるほどであったという。 - コスモス
「日なたの窓に憧れて」のB面。仮タイトルは「ベルモンド」。リリース当時は一度もライブで披露されたことのない報われなかった曲。曲としてはミニアルバム「オーロラになれなかった人のために」の延長であると語っている。 - 野生のチューリップ
遊佐未森に提供した楽曲のセルフカヴァー。流れ星同様にアマチュア時代からのレパートリーで「名前をつけてやる」のセッションでは録音までされていたがコンセプトに合わないためにお蔵入りされていた。完全なアウトテイクで本作で初CD化となった。 - 鳥になって
「魔女旅に出る」のB面。元々はスピッツの最初に商品となった楽曲で自主制作ソノシートのA面に収録されていた。アマチュア時代の代表曲で「鳥になっちゃう日」なるイベントも複数回開催していた。ちなみに当時のソノシートのB面は「UFOの見える丘」であるが、こちらは現在までCD化されていない。 - おっぱい
インディーズ盤「ヒバリのこころ」に収録されていた初期を代表する曲。メジャーデビュー後もライブでは何度か披露されていたために再商品化の要望が高く、インディーズ盤にプレミアがついてしまったこともあり収録される運びとなった。当時は2000枚作っても余っていたと言う。ちなみに初期の頃はこの手の曲が多く宝島社系の雑誌では評価が高い「惑星S・E・Xのテーマ」という楽曲もある。Mr.Childrenの桜井和寿がこの曲を絶賛している。 - トゲトゲの木
同じくインディーズ盤「ヒバリのこころ」より収録。レコーディングを前提に演奏した初めての曲であると語っている。河口湖での強行合宿で録音された。
[編集] 参考資料
- アルバム初回盤に付属の特別対談
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