航空交通管制官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
航空管制官(こうくうかんせいかん、英:Air Traffic Controller)は、航空交通管制業務を行う者のことである。世界的には、民間企業の場合と公的機関に所属している場合とがあるが、民間企業であっても公的な性格は強い。
[編集] 日本
日本では国家資格者であり、国土交通省航空局か陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊のいずれかに所属する国家公務員である。自衛隊に所属する航空管制官は自衛官であり、養成教育は航空自衛隊(第5術科学校)が一括して実施、技能試験を国土交通省の試験官が実施している。
国土交通省に所属する航空管制官は一般職の国家公務員として任用され、自衛隊に所属する航空管制官は特別職の国家公務員として任用されている。それぞれについて採用試験が異なる。海空自衛隊においては入隊後の教育(研修)期間中に航空管制部門への配属が決定し、陸上自衛隊においては、希望する隊員に対して適性試験を実施して選抜を実施している。
国土交通省に所属する航空管制官は、全国4ヶ所にある航空交通管制部(札幌・東京・福岡・那覇)や、全国の空港に勤務し、主に空域の交通管理をすることにより円滑な航空機の運航を支える。計器飛行方式(IFR)で飛ぶ航空機は、必ず航空管制官の指示を受けて飛行することが義務付けられている。
航空交通管制は、飛行場管制、進入・ターミナルレーダー管制、着陸誘導管制、航空路管制の5種類に分類されることが航空法施行規則で定められている。