義足
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義足（ぎそく）とは、下肢切断者が装着する人工の足である。
病院で医師の処方・リハビリ計画に基づき、義肢装具士が製作する。
歩行能力を得るための「機能的義足」と、外観を取り戻すための「装飾用義足」に大別される。費用については健康保険、身体障害者手帳あるいは、労働災害や戦傷による助成・給付を受けることができる。なお装飾用は歩行機能がないため、その対象とはならない。希望者は自費作成することがある。
機能的義足は、「殻構造義足」と「骨格構造義足」の2つに分類できる。骨格構造義足には、ピラミッドアダプターと呼ばれる世界共通の規格がある。交換が容易で、高機能なパーツが多数存在することから、近年主流になっている。
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[編集] インターフェイス
ソケットの形式は、切断肢の高さ・形状から決定される。身体との接合素材には、綿で作られた断端袋（厚手の靴下のようなイメージ）が用いられてきた。近年では、吸着式と呼ばれる空気の陰圧を用いて直履きするタイプや、シリコーンを用いたものが普及しはじめている。一方、殻構造義足は構造がシンプルでわかりやすいことから、古くからのユーザーには根強い人気がある。
ソケットは、短期においては体調・体重変化、長期には加齢による肉体の変化により、いずれ不適合となる。とくに切断直後の形状・周径はどんどん変化するため、訓練用義肢は短期間で不適合になるのが一般的で、更生用義足は切断肢の安定を見計らって製作されることになる。
[編集] 分 類
切断肢がどれだけ残存しているかによって義足に求められる性能なども変化する。 断端までの長さによって細かな差があるが、残存する関節を基準とした分類が存在し、
- 足指を切断した患者が用いる足指義足、
- 足(foot)を切断した患者が用いる中足義足、
- 足首関節で切断した患者が用いる果義足、
- 脛を切断した患者が用いる下腿義足、
- 膝関節で切断した患者が用いる膝義足、
- 大腿部を切断した患者が用いる大腿義足、
- 股関節で切断した患者が用いる股義足、
- 骨盤を切除した患者が用いる骨盤義足がある。
- 足指義足や中足義足は足袋の形をしたものが多い。
一般に残存している部分が少ない程歩行能力獲得までに時間がかかる。特に膝の有無による影響は大きい。
[編集] 課 題
長期間（数ヶ月以上）にわたり、快適に装着し続けるためには本人の自己管理能力が問われる。
- 義足の非装着時には弾力包帯（伸縮性のある包帯）を巻くことで、断端に常に一定の圧迫をかけ、形状変化を最小限にする努力が必要である。これを怠ると軟部組織が肥大し、義足装着できなくなることがある。
- 糖尿病患者は人工透析の影響による浮腫により、断端形状の収縮・肥大といった変化が問題となる。
- 体脂肪は,断端を不安定にする原因となる。また過剰な肥満に伴う体重変化は断端周径を大きく変化させ、不適合の原因となりやすい。
- 2006年現在、団塊世代のメタボリックシンドロームが注目されている。進行すると、糖尿病、閉塞性動脈硬化症といった末梢血管障害を発症し、これに起因する切断は増加してくることが予想される。
これらから、自己管理能力に問題がある患者、物理法則を無視した自己中心的な患者は、適合・完成までに難渋する傾向がみられる。本人の感覚評価によらず、適合を客観的に判断する、明確なガイドラインの設定が求められる。
仮に切断肢が安定しない場合は、退院後も定期的に病院で調整を続けることが必要になる。また、歩行能力が獲得されない場合は車椅子の使用、もし片脚が健在の場合松葉杖を利用しての片脚歩行を検討する。近年では断端への負担を減らすためにサドルに座る形で用いる義足もある。
[編集] その他
地雷被害者により義足の需要が増えており、各国の義足メーカーが無料で発展途上国の地雷被害者に対し無料奉仕している。
[編集] 外部リンク
- 川村義肢株式会社 義肢装具・福祉用具の総合商社
- 中村プレイス義肢装具メーカー。島根県太田市にある。
- オズールグループ アイスランドに本社を置く、義肢装具メーカー
- (株)佐藤技研創業50年以上の義指・義手・義足の専門メーカー。
- ナブテスコ㈱マイコン制御のインテリジェント膝継手のメーカー。
- 愛和義肢製作所装飾義足・足部・足指のオーダーメイド専門製作所。
- 社会福祉法人福島更生義肢製作所義肢・義足・装具のオーダーメイド製作所。福島県福島市にある。
- 大腿義足初心者のための情報提供ページ体験談を中心にした義足製作、業界への要望等。
