網走交通バス

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網走交通バス　1990年代半ばまで稼動していた日野RV

網走交通バス（あばしりこうつう - ）は北海道網走郡大空町（旧東藻琴村）を中心に運営するバス会社。東急グループに所属。

[編集] 概要

同社のルーツは戦前、東藻琴地区の入植者の足として北海道庁が建設した殖民軌道である。実際の管理は沿線利用者らで組織する運行組合が行ったが、戦後、運行組合は並行するバス路線を買収し、旅客はバス、貨物は軌道と、客貨分離を実施した。1950年に会社組織として東藻琴交通会社が設立された（後に網走交通株式会社）に社名変更）。このような経緯から、同社はバスとともに東藻琴村営軌道の受託運行も行っていた。東藻琴村営軌道はもっぱら貨物輸送を行っていたが、1960年に自走客車（レールバス）が導入され、同社によって旅客輸送が再開されたものの、1965年に廃止された。バスはかつて東藻琴～川湯温泉、東藻琴～美幌～北見なども運行し、一時は三菱鉱業が美唄、夕張の旧炭鉱地区で運行していた美鉄バス（旧美唄鉄道）を傘下に収めたが、川湯線は1990年代半ばに、美幌線は2004年に相次いで休廃止され、現在運行しているのは旧村営軌道を網走まで延長した路線のみである。

[編集] 沿革

1935年 9月　藻琴～東藻琴間で殖民軌道が開通。藻琴線運行組合が管理する。
1937年10月　東藻琴～末広間が開通。
1938年 1月　藻琴～山園間（25.4km）が全通。
1948年11月　藻琴線運行組合が北見バス（現北海道北見バス）より東藻琴～藻琴間の路線バス運行権を買収し、バス事業を開始。
1949年12月　末広～東洋沢間（7.4km）の東洋沢支線（軌道）が開通。
1950年 6月　藻琴線運行組合がバス事業を分離して東藻琴交通会社を設立。翌月よりバス運行を開始し、殖民軌道の運行も受託する。
1953年10月　殖民軌道が東藻琴村営軌道となる。運行は引き続き東藻琴交通に委託。
1959年 4月　網走交通株式会社に商号変更。（バス、トラック、石油、砕石、不動産等の事業会社）
1961年10月　東藻琴村営軌道の藻琴～東藻琴間廃止。
1962年 5月　東急グループに入る。
1962年 8月　東藻琴村営軌道の末広～東洋沢間廃止。
1965年 9月　東藻琴村営軌道の東藻琴～山園間廃止。網走交通による軌道運行受託が終了。
1972年11月　乗合バス、ワンマン化。
1985年 1月　美鉄バスを買収し子会社化。
2002年 3月　美鉄バスを清算。
2002年 6月　バス部門を分社化し、網走交通バス株式会社設立。

[編集] 本社・営業所

本社　　　　網走郡大空町東藻琴北1区
千歳営業所　千歳市豊里2丁目9-2

[編集] 路線

網走線

原紺商店～バス会社前～北区～東小学校～藻琴駅～網走バスターミナル～網走駅
- 平日5.5往復、土曜・日曜・祝日・学校休校期間3往復

山園線

バス会社前～原紺商店～宮前～末広～藻琴山温泉～山園
- 平日2往復、土曜・日曜・祝日・学校休校期間は運休

[編集] その他

網走線網走行は整理券番号が16番から始まる。これは川湯線があった時の名残で、運賃表には現在も川湯からの運賃が表示されている。
網走バスと経路重複（藻琴駅～大橋商店前～網走バスターミナル～網走駅間）、停留所ポール共用区間（駒場8丁目～網走バスターミナル～西7丁目間）があるが、定期券・回数券は乗車した会社の物のみ使用可能。大橋商店前は網走バスつくし団地中央と同一場所。網走バスが網走駅方面行のみ停車する桂町2丁目には停車しない。
貸切バスは、ハイデッカー車がバスセンターカラー、スーパーハイデッカー車が自社カラー（ハマナスカラー）となっている。このほか、旧美鉄バスから引き継いだ車に東急カラー、契約車に専用カラー（読売旅行・農協観光）がある。
テレビ番組等で、珍しいバス停留所名として紹介されている「○○さん前」は、網走線に2箇所、山園線に5箇所ある。停留所補修時に一部で「○○宅前」「○○（呼び捨て）」としているが、車内放送は「○○さん前」で変更はない。