竹井博友

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竹井 博友（たけい ひろとも、1920年10月9日 - 2003年7月29日）は、昭和・平成期の日本の実業家。不動産会社・地産グループ総帥。また徳間書店の事実上の創業者でもある。

[編集] 人物

1920年10月9日、栃木県黒磯町（現・那須塩原市）に生まれる。明治大学政治経済学部を卒業後、読売新聞社（現・読売新聞東京本社）に入社。社会部記者などを歴任。読売争議の際には急進的な組合側の急先鋒となっていた。その後、読売新聞を退社して「日東新聞社」、「アサヒ芸能新聞社」（現・徳間書店）のオーナーを務める。

1952年、「大阪讀賣新聞」を創刊。1975年には「中部讀賣新聞」を創刊した。いずれも「読売の大番頭」であった務台光雄の命を受けて、暗躍したもの。このため、「務台（読売）の黒子役」とも言われている。のち、報知新聞社取締役、読売不動産社長を歴任。

一方、1951年、竹井産業を設立して不動産業に進出。1965年商号を地産と改め、以降全国各地のビジネスホテル・「チサンホテル」やゴルフ場「チサンカントリークラブ」、「アルコート」ブランドのマンション分譲を行い、中堅不動産会社に育成した。

地産グループは拡大方針を採り、地産トーカンなどいくつもの企業買収等を繰り返し膨張を続けたが、その殆どは株の買い占めであった。バブル期にファミリー企業のミヒロファイナンスと木鶏の２社で株投機を盛んに行い、仕手グループの有力な資金源となっていたが、1991年6月に東京地検特捜部に33億円の所得税法違反（＝脱税）容疑で逮捕され、1992年4月、懲役4年、罰金5億円の実刑判決を受け、収監された。
なお、信用の失墜した地産はバブル崩壊もあり、2002年8月東京地裁に会社更生法の適用を申請して事実上倒産している。

脱税事件を巡る裁判の途中、高野山へ修行し、得度して以降は心泉と号していた。書画、陶芸はプロ級。晩年はヨガの呼吸法を研究していた。