福島弁
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福島弁(ふくしまべん)は、主に福島県中通り地方で使用されている方言である。福島市のある県北地方と郡山市のある県中地方、白河市のある県南地方では厳密に言えば異なる。また、浜通り地方(茨城弁の影響)、会津地方(独自方言)も文化圏が違うため、異なった方言と考えられる。
[編集] 福島弁の例
- ~してくなんしょ -> ~して下さい(しての丁寧語)
- ~してくんにがい -> ~してくれませんか
- ~してがんしょ -> ~していきなさい 用例:ちっと休んでがんしょ -> ちょっと休んでいきなさい
- ~しらんしょ -> ~しなさい 用例:はやぐ寝らんしょ -> 早く寝なさい
- ~しらんな -> ~しないでね、(~するな、~すんな、より柔らかいニュアンス)用例:ほだごどしらんな -> そんなことしないでね
- さすけねぇ -> 差し支えない、問題ない
- えんがみた -> ひどい目にあった
- ごせやぐ -> 腹が立つ 用例:ごせやげるなぁ
- かつける、かづける -> ~(誰々)のせいにする。
- ~だんべ、~だべ -> ~だよ
- ~だべした -> ~じゃないですか、~でしょう(相手に同意を求める)
- んだ、ほだ -> そうだ ほでね(否定)そうではない
- んだべした、ほだべした -> (当然)そうじゃないですか、(当然)そうでしょう
- ~だばい、~だっぱい -> ~でしょう 用例:そうだばい -> そうでしょう。(郡山市近辺で用いられる。安積開拓に、福岡の久留米から入植した影響による合成語と考えられる。)
- あっぱとっぱする -> いっぱいいっぱいになる
- さみない -> 寒いね
- ~だない -> ~だね
- ずない -> 大きい
- 「せっかくどうもない」「かえってどうもない」 -> 「おせわさまです」「こちらこそ」的な対話のニュアンスで用いる
- でれすけ ->ばか、なまけもの
- ほだ -> そうだ
- ほだげんちょも -> そうだけれども
- つかっちゃ(は)ー、やっちぐねー(ではー) -> 疲れたー、やりたくない(だるい)
- ~してはわがんね -> ~してはいけない
- ぼっこれ -> (道具などが壊れて)役立たず
- ぼっこれた、ぼっこっちゃ -> ぶっ壊れた
- たるひ -> つらら
- 手わすら -> 手すさび
- べコ、ベゴ -> 牛
- 水わっしゃ -> 水遊び
- おんつぁ(ま) -> おっさん、おやじ、おじさん
- ばっぱ(さま) -> 婆(さま)
- ぢっち(さま) -> 爺(さま)
- ~さあるがな、~のがな -> ~にあるもの、~のもの
- はねる -> 走る
- はねくら(べ)、はねっくら(べ) -> 徒競走、競走
- こわい -> 疲れた
- おんつぁざげす->あほ・ばかの最上級
- はー ->(語尾に良く付く、なぁ、のニュアンス)んだはー、べしたはー
- にしゃ -> お前
- あんにゃ(さま) -> 兄
- しゃで -> 弟
- ばっち -> 末っ子、末子
- かんぷら(いも) -> じゃがいも
- はだいも -> さといも
- とーみぎ -> とうもろこし
- まで -> (仕事が)ていねい
- はらくっちー -> 腹いっぱいだ
- あっぽ -> うんこ