相模人形芝居
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相模人形芝居(さがみにんぎょうしばい)は、相模国(神奈川県)に伝わる 3人遣いの人形芝居である。
江戸時代から明治時代にかけ、厚木を中心とする相模川流域、小田原を中心とする酒匂川流域、甲州街道沿いの津久井牧野などで活動があったが、現在は厚木市、小田原市、平塚市、南足柄市で活動が続けられている。
[編集] 概要
浄瑠璃に合わせて人形をあやつりながら演じる、江戸時代に近松門左衛門と竹本義太夫によって大いに発展した人形浄瑠璃の一つである。使われる人形は、胴体部になる肩板に首を差し込み、これに手と足を付け衣装を付ける。3人遣いとは、主遣いが人形の首と右手、左遣いが人形の左手、足遣いが人形の両足をあやつって演技するものである。江戸時代の中期に阿波の人形使いによって伝えられたといわれる。
[編集] 文化財指定
厚木市の「林座」「長谷座」および、小田原市の「下中座」の人形芝居は重要無形民俗文化財に、また平塚市の「前鳥座」と南足柄市の「足柄座」については、神奈川県無形民俗文化財に指定されている。