然別湖
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然別湖(しかりべつこ)は、北海道十勝支庁管内の鹿追町北部の大雪山国立公園内にある湖。標高810mと、北海道で一番標高の高い場所にある湖である。古代の火山の噴火口の陥没によって生成されたカルデラ湖とも、火山の噴火により川が堰き止められて生成された火山性堰止湖とも言われている。周囲は12.6km、最大深度は108mである。なお、冬季間は結氷する。また、湖には、「弁天島」(べんてんじま)と呼ばれる小さな島があり、小さな鳥居が立っている。
サケ科イワナ属の淡水魚で、この湖に陸封されることで固有種となったオショロコマの亜種(または別亜種)であるミヤベイワナ(北海道の天然記念物に指定)が生息していることで有名であり、名物となっている。
流入河川は北東部から流れてくるヤンベツ川。流出河川は南西部から流れ出す然別川(トウマベツ川)である。然別湖の周辺には、東雲湖(しののめこ)と駒止湖(こまどめこ)という2つの小さな湖がある。
周囲は、白雲山(1,187m)や、「くちびる山」と呼ばれている天望山(1,173m)などの東大雪山系の山々に囲まれている。
その他、湖には、放流され自然繁殖したニジマス、サクラマス、ワカサギ、ウグイなどが生息している。
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[編集] 交通
根室本線・石勝線の新得駅から北海道拓殖バスの然別湖畔行き利用。鹿追営業所経由で約70分、終点下車。また、根室本線帯広駅からも同じく北海道拓殖バスの然別湖畔行き(音更町役場前・鹿追営業所経由)が出ている。なお、鹿追町の瓜幕(うりまく)地区から然別湖畔を経て上士幌町の糠平温泉地区を結ぶ北海道道85号鹿追糠平線のうち、然別湖畔温泉より先の山田温泉付近から幌鹿峠(ほろかとうげ)を経て糠平温泉までの間の区間は、冬季間は通行止めとなる。
[編集] 温泉
湖の西岸に2軒の近代的な温泉ホテルが並ぶ然別湖畔温泉が、また、ヤンベツ川の上流には1軒宿の山田温泉がある。各宿泊施設では、然別湖に生息するミヤベイワナ(鹿追町内の民間養魚場で養殖されたもの)などを使った各種料理を夕食時に味わうことができる。また、然別湖畔温泉には2軒の温泉ホテルがある。そのうちの1軒では館内に3つの美術館があり、宿泊客以外でも自由に見学することができる。
[編集] 観光・レジャー
然別湖畔温泉のホテルには然別湖ネイチャーセンターがあり、年間を通じて、様々なネイチャー(自然)体験・アウトドア体験のプログラムを楽しむことができる。また、冬季には、然別湖氷上コタンまつりが開催され、イグルー(氷の家)内に作られた氷上露天風呂などが観光客の人気を集めている。
[編集] 外部リンク
[編集] 関連記事
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