極夜
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極夜(きょくや)とは、日中でも薄明かりか、太陽が沈んだ状態が続く現象のことをいい、厳密には太陽の光が当たる限界緯度である66.5度を超える南極圏や北極圏で起こる現象のことをいう。ただし、極圏に位置していなくともアラスカやカナダ、グリーンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの一部の地域では日中の数時間だけ太陽が昇る季節があり、この地域で起こる現象のことも極夜と呼ぶ場合もある。
南極圏や北極圏で毎年冬至前後に起り、南極圏では毎年5月末から約2ヶ月、北極圏では毎年11月末から約2ヶ月の間この現象に見舞われる。そのため特に暗い日としてこれらの地方では冬至のことをミッドウィンターと呼ぶ。
地球の自転軸は、公転軌道面に対して約23.5度傾いており、この傾きが季節によって一日中太陽の昇らない極夜を極圏に作り出している。
また、極夜の時期はオーロラが最も綺麗に長く見ることのできる時期とされ、他にも極成層圏雲やダイヤモンドダストを観測することができる。