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桝席(ますせき、升席とも)は、大相撲の本場所および巡業での観客用席の1つ。座布団の上に座る席である。かつては芝居もこの形式の席が一般的であったが、明治になって、歌舞伎座が椅子席を採用してから、芝居の世界では、地方の劇場を除いてはもちいられなくなった。
桝で喫煙可能だった時代には、独特の灰皿(四角の木箱で、中に水が入っている)が設置されていたが、禁煙化されてからはなくなっている。
[編集] 桝席の問題点
- 4人または2人で1つの桝を利用するが、現在の日本人の体格では狭すぎるとされる。(桝席利用者からは、3人でも狭いという意見が多数出ている)
- 1人用桝は、現在わずかしかない。かといって1人で4人桝を利用しようとすると、料金が高くつく。観客数の減少に歯止めをかける改革によって、「2人桝」券が少数だが販売されている。
- 相撲茶屋がいい桝席を持っているため、チケットぴあ等で桝席を買っても観にくい席しか取れないのが現状である。
- そもそも桝は前方にしか配置されていないので、椅子でかつ前方で見たいという要望には応えられずにいる。しかし、あえて桝で観戦するというシチュエーションを楽しむという側面も否定できない。