桜田淳子
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桜田 淳子(さくらだ じゅんこ 本名:東 淳子 あずま じゅんこ 1958年(昭和33年)4月14日 - )は日本の元女優、歌手である。秋田県秋田市出身。強度の近眼。サンミュージック所属(活動当時)。
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[編集] 経歴
[編集] 歌手として
国本学園卒業。1972年(昭和47年)、日本テレビのオーディション番組「スター誕生!」で番組史上最高の25社からプラカードが上がり、優勝。1973年(昭和48年)、「天使も夢見る」にて歌手デビュー。同世代の山口百恵・森昌子と合わせて花の中三トリオ(当時)と呼ばれた。『わたしの青い鳥』のヒットで、日本レコード大賞最優秀新人賞、日本歌謡大賞放送音楽新人賞を受賞。
続く4曲目の『花物語』からはヒットチャートのベストテン常連となり、『はじめての出来事』はオリコン・ヒットチャート第1位を獲得。その後も『十七の夏』『夏にご用心』『気まぐれヴィーナス』『しあわせ芝居』『サンタモニカの風』など数々ヒットを飛ばし、トータルで18曲をチャートのベストテンに送り込んでいる。1975年(昭和50年)のオリコン・シングルレコード売り上げ年間第一位、ブロマイドや各種人気投票でも女性歌手部門で一位になるなど、文字通りのトップアイドルであった。
また、8時だョ!全員集合等に出演した際は、コントにも非凡な才能を見せる。優れた演技力は早くから注目されており、間もなく女優へ転身。数多くの映画、舞台、テレビドラマに出演した。レコード、映画、舞台、テレビ、エッセイ等の分野で受賞したキャリアは、芸能界でも屈指の超エリート的存在であった。
[編集] 合同結婚式
1992年(平成4年)、世界基督教統一神霊協会(統一教会)の合同結婚式に参加し、そのような様子を全く見せなかっただけに往年のファンを驚かせた。数々の問題が指摘されている統一教会(統一協会)の合同結婚式に参加したことで批判を受けるとともに、霊感商法への関与が報道された(本人や統一教会側は否定している)ことで、ファンに留まることなく多くの日本中の人々の話題を集めた。この件を機に事実上芸能界を追放・罷免され、結婚後は敦賀市、西宮市に居住とのことだったが、2004年(平成16年)9月に東京都に移住。現在は3児の母。
[編集] 現状
芸能活動を行いやすい東京都に移住したことを受けて、「芸能界復帰を目論んでいるのでは」と一部のマスコミが報道したが、本人は芸能界復帰の意思を見せておらず、現在もその可能性は無さそうである。しかし14年間の沈黙を破り、2006年11月24日に集英社より桜田本人著のエッセイ集「アイスルジュンバン」が発売された。この本には結婚後の空白の14年間の出来事を書いているが、統一教会の件には一切触れておらず、「合同結婚式に出席してあれだけ世間を騒がせておいて統一教会のことを書かないのはいかがなものか?」、「広告塔としての責任がないのか?」「森昌子へのライバル心?」「森昌子が復帰したので芸能活動を再開したいのでは?」とさまざまな憶測が報道された。本については賛否両論である。
小顔でスタイルが良く、当時の若い女性が憧れた体型であった。花の中三トリオ時代は森昌子、山口百恵よりも背が高くスタイルが良かったためグラビア写真のオファーが殺到したが頑なに拒んでいた。
[編集] 音楽
[編集] 代表曲
- わたしの青い鳥(1973年8月25日) - 日本レコード大賞最優秀新人賞受賞
- 花物語(1973年11月5日) - 初のオリコン・ベストテン入り
- はじめての出来事(1974年12月5日) - オリコン・第1位獲得
- 十七の夏(1975年6月5日) - 日本レコード大賞大衆賞受賞
- 夏にご用心(1976年5月25日) - 日本歌謡大賞放送音楽賞受賞
- 気まぐれヴィーナス(1977年5月15日) - 日本レコード大賞候補ノミネート
- しあわせ芝居(1977年11月5日) - 日本レコード大賞金賞受賞
- リップスティック (桜田淳子)(1978年6月5日)
- サンタモニカの風(1979年2月25日) - 日本歌謡大賞プロデューサー連盟賞受賞
- 化粧 (桜田淳子)(1981年1月1日)
[編集] シングル
- 天使も夢みる(1973年2月25日)
- 天使の初恋(1973年5月25日)
- わたしの青い鳥(1973年8月25日)
- 花物語(1973年11月5日)
- 三色すみれ(1974年2月25日)
- 黄色いリボン(1974月5月25日)
- 花占い(1974年8月25日)
- はじめての出来事(1974年12月5日)
- ひとり歩き(1975年3月5日)
- 白い風よ(1975年5月10日)
- 十七の夏(1975月6月5日)
- 天使のくちびる(1975年8月25日)
- ゆれてる私(1975年11月25日)
- 泣かないわ(1976年2月25日)
- 夏にご用心(1976年5月25日)
- ねえ!気がついてよ(1976年8月25日)
- もう一度だけふり向いて(1976年12月5日)
- あなたのすべて(1977年2月25日)
- 気まぐれヴィーナス(1977年5月15日)
- もう戻れない(1977年9月5日)
- しあわせ芝居(1977年11月5日)
- 追いかけてヨコハマ(1978年2月25日)
- リップスティック (桜田淳子)(1978年6月5日)
- 20才になれば(1978年9月5日)
- 冬色の街(1978年12月25日)
- サンタモニカの風(1979年2月25日)※ナショナルエアコンCMイメージ曲
- MISS KISS(1979年5月25日)
- パーティーイズオーバー(1979年8月25日)
- LADY(1979年11月25日)
- 美しい夏(1980年4月21日)
- 夕暮れはラブソング(1980年7月21日)
- 作詞:岡本おさみ、作曲:深町純、編曲:深町純
- 神戸で逢えたら](1980年10月21日)
- 化粧 (桜田淳子)(1981年1月1日)
- 玉ねぎむいたら…(1981年5月1日)※ドラマ「玉ねぎむいたら…」主題歌
- ミスティー(1981年6月5日)
- This is a Boogie(1981年9月21日)
- 窓 (桜田淳子)(1982年8月5日)
- 作詞:犬丸秀、作曲:犬丸秀、編曲:青木望
- 眉月夜(1983年9月5日)
[編集] 出演
[編集] 映画
- スプーン一杯の幸せ (松竹 1975年)
- 花の高二トリオ・初恋時代 (東宝 1975年)
- 男はつらいよ 葛飾立志篇 (松竹 1975年)
- 遺書・白い少女 (松竹 1976年)
- 若い人 (東宝 1977年)
- 愛情の設計 (松竹 1977年)
- 愛の嵐の中で (東宝 1978年)
- 病院坂の首縊りの家 (1979年)
- 動乱 (東映 1980年)
- イタズ (東映 1987年)
- 海へ see you (東宝 1988年)
- 善人の条件 (松竹 1989年)
- 花の降る午後 (松竹 1989年)
- オーロラの下で (東映 1990年)
- 白い手 (東宝 1990年)
- 曼荼羅 若き日の弘法大師 (東宝東和 1990年)
- お引越し (ヘラルド 1992年)
[編集] ドラマ
- てんつくてん(1974年、日本テレビ)三波伸介、森昌子等と共演。
- あこがれ共同隊(1975年、TBS)郷ひろみ、西城秀樹等と共演。
- かたぐるま(1978年、日本テレビ)
- 愛の教育(1980年、TBS)
- 玉ねぎむいたら…(1981年、TBS)
- 街~若者たちは今(1982年、NHK)
- はらぺこ同志(1982年、TBS)
- 外科医 城戸修平(1983年、TBS)
- 25歳たち~危うい予感(1984年、日本テレビ)
- 許せない結婚(1985年、TBS)
- 季節はずれの蜃気楼(1985年、NHK)
- 澪つくし(1985年、NHK朝の連続TV小説)
- 独眼竜政宗(1987年、NHK大河ドラマ)
- ニューヨーク恋物語(1988年、フジテレビ)
- 池中玄太80キロ 3(1989年、NTV)
- 世にも奇妙な物語 『ゴミが捨てられない』(1990年、フジテレビ系)
- 男と女のミステリー『プアゾンの匂う女』(1991年、フジテレビ系)
- 世にも奇妙な物語 『8時50分』(1991年、フジテレビ系)
[編集] CM
- 井関農機「さなえ」
- 江崎グリコ(マカナッツチョコ、コメッコ、パリポアイス、知床しぶき)
- 尾崎商事「カンコー学生服」(1974 - 1977年)
- 東洋証券
- 強力わかもと
- 中一コース
- エスエス製薬(エスタック、ブロン)
- ビクター純白カラーテレビ
- 小林製薬(ハナエ・モリ芳香剤)
[編集] 舞台
- おはん長右衛門(1978.10 東京宝塚)
- おはん長右衛門(1980.03 新歌舞伎座)
- アニーよ銃をとれ(1980.10 新宿コマ)
- 大奥最後の日(1983.05 帝劇)
- アニーよ銃をとれ(1983.09 シアターアップル)
- 細雪(1984.02 東京宝塚)
- リトルショップ・オブ・ホラーズ(1984.08 博品館)
- 細雪(1985.05 東京宝塚)
- 細雪(1985.08 大坂国立文楽)
- エドの舞踏会(1986.02 東京宝塚)
- 細雪(1986.03 名古屋中日)
- 十二夜(1986.07 日生)
- アニーよ銃をとれ(1986.10 シアターアップル)
- 女坂(1988.01 東京宝塚)
- 細雪(1988.05 東京宝塚)
- 細雪(1989.01 大坂国立文楽)
- 野田版・国姓爺合戦(1989.11 銀座セゾン )
- 細雪(1990.10 東京宝塚)
- 細雪(1990.11 名古屋中日)
- 楡家の人びと(1991.05 東京宝塚)
- 墨東綺譚(1991.11 帝劇)
[編集] テレビ出演
- 出演1回目(1982年10月4日(月))テレフォンショッキングの記念すべき第1回目に出演、お友達紹介は土居甫。
- 出演2回目(1987年6月30日(火))渡辺謙から紹介を受けて出演、お友達紹介は世良公則。
- 出演3回目(1989年1月25日(水))三田村邦彦から紹介を受けて出演、お友達紹介は小林稔侍。
- 出演4回目(1991年10月1日(火))十周年記念週間に放送第1回目の特別ゲストとして出演。
[編集] 受賞歴
- 1973年度
- 1974年度
- NHK『紅白歌合戦』出場 以降9年連続出場(~1982年)
- 1975年度
- 1976年度
- 日本テレビ音楽祭 敢闘賞受賞
- 全日本歌謡祭 ベストアクション賞
- 日本歌謡大賞放送音楽賞
- 1977年度
- 1978年度
- 日本レコード大賞 金賞「しあわせ芝居」
- 1980年度
- 文化庁芸術祭大衆芸能第2部門 優秀賞「アニーよ銃をとれ」の演技
- 1986年度
- 昭和六十一年度芸術選奨 大衆芸能新人賞
- 1987年度
- 第13回菊田一夫演劇賞 演劇賞 舞台「女坂」の演技
- 1988年度
- 第62回キネマ旬報 助演女優賞 映画「イタズ」の演技
- 第12回第日本アカデミー賞 助演女優賞 映画「イタズ」の演技
- 第43回毎日新聞映画コンクール 助演女優賞 映画「イタズ」の演技
- 報知映画賞 助演女優賞 映画「イタズ」の演技
- 日刊スポーツ映画賞 助演女優賞 映画「イタズ」の演技
- 1990年度
- 第14回日本アカデミー賞 助演女優賞 映画「花の降る午後」の演技
- 報知映画賞 助演女優賞 映画「花の降る午後」の演技
- 日刊スポーツ映画賞 助演女優賞 映画「花の降る午後」の演技
- 1991年度
- 第12回日本文芸大賞 ルポルタージュ賞 シルクロード探検ルポ「神様がくれた贈り物」
- 1993年度
- 第67回キネマ旬報 助演女優賞 映画「お引っ越し」の演技
- 第48回毎日新聞映画コンクール 助演女優賞 映画「お引っ越し」の演技