東尋坊
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東尋坊(とうじんぼう)は、福井県坂井市三国町安島に位置する観光地。海食によって海岸の岩肌が削られ、高さ25m程度の絶壁が続いている。地名の由来は、ここから突き落とされた平泉寺(勝山市)の僧の名前による。北緯36度14分16秒東経136度07分31秒(世界測地系、日本測地系では北緯36度14分5秒東経136度07分41秒)。
[編集] 地層
東尋坊は、今から約1200~1300万年前の新生代第三紀中新世に起こった火山活動で、マグマが堆積岩層中に貫入して冷え固まってできた火山岩が、日本海の波による侵食を受け地上に現れたものとされている。
東尋坊の火山岩は白色の斜長石の班晶や暗緑色の普通輝石・紫蘇輝石の班晶を含む安山岩で、マグマが冷えて固まるときにできた五~六角形の柱状の割れ目(柱状節理)がよく発達している。
この柱状節理の規模の大きさが地質学的に極めて貴重であるとされ、昭和10年(1935年)に国の名勝・天然記念物に指定された。
[編集] 東尋坊と自殺
ここ東尋坊は自殺の名所としても有名だが、地元では各所に自殺をためらわせる句碑や看板を設置してイメージダウンを避ける努力をしている。また、公衆電話にテレホンカードを常備し、家族や民間団体など誰かに相談ができるようになっている「救いの電話」を設置し、自殺を思いとどまらせるようにしている。
かつては、飛び降りても簡単に死なないことをアピールするために敢えて飛び込みを実演する者もいた。
[編集] 外部リンク
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