悪魔の赤ちゃん
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悪魔の赤ちゃん It’s Alive! |
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監督 | ラリー・コーエン |
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製作総指揮 | ピーター・パクストン |
製作 | ラリー・コーエン |
脚本 | ラリー・コーエン |
音楽 | バーナード・ハーマン |
撮影 | フェントン・ハミルトン |
編集 | ピーター・ホネス |
公開 | 1974年10月 |
上映時間 | 91分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
次作 | 悪魔の赤ちゃん2 |
allcinema | |
IMDb | |
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悪魔の赤ちゃん(原題It’s Alive!)は、1974年、アメリカのラーコ・プロが製作したホラー映画。
目次 |
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
お産に立ち会っていた医師たちが、生まれてきた赤ん坊に虐殺される。この赤ん坊の異常出産の原因は、新開発のピルを続けて飲んでいたためらしいと示唆されており、薬の研究者たちは発覚を恐れ、ひそかに赤ん坊を殺そうと企む。警察は付近に大捜査網を展開、遂に凶暴化した赤ん坊を発見する。数多くの犠牲者を出しながらも、下水道内に追い詰められた赤ん坊は、警察の集中砲火で無惨にも撃ち殺される。
[編集] 赤ちゃんによる大量殺人テーマ
作品の主役ともいえる突然変異をした赤ん坊のデザインが秀逸である。丸い愛らしい体形の中に鋭角的な爪や歯、つりあがった大きな目というコントラストは、全身がはっきり映るショットは少ないながらも、実に印象的だ。それに加えて、凶暴なモンスター・ベビーが、両親の前ではただの赤ん坊と同じになるという設定が、モンスターに深みを与えることに成功していた。
モンスター・ベビーの製作はリック・ベイカーが担当し、フルスケールのモデルとズームアップ用のモデルを手で操るという単純な手法で撮影され、カットを細かく割り仕組みが判らないようにしている。だがこれが幸いし、どこにモンスターが隠れているのか判らないという恐怖感が盛り上がり、映画の緊張感を持続させていた。余談だが、映画製作開始の頃はベイカーがつくったスーツの中に、猫かニワトリを入れて動かそうという冗談みたいなプランもあったという。
原題の「It’s Alive!」は、モンスター映画ファンにはおなじみの「フランケンシュタイン」(1931年)の中の有名なセリフから採られたもの。赤ん坊の父親が、自らをフランケンシュタイン博士につい例えてしまうシーンも劇中にある。映画は「シアトルでまた生まれた」というセリフで不気味な余韻を残して終了するが、後にこの言葉通り「悪魔の赤ちゃん2」(1978年)、「悪魔の赤ちゃん3 禁断の島」(1986年)と2本の続編が生み出された。作品が公開された1974年は世界的にオカルト・ブームが巻き起こり、その流れを受けヒットを飛ばすことに成功した。
[編集] キャスト
- ジョン・ライアン
- シャロン・ファレル
- アンドリュー・ダガン
- ガイ・ストックウェル
[編集] 関連項目
カテゴリ: アメリカ合衆国の映画作品 | ホラー映画 | 1974年の映画