建国大学

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建国大学は、かつて存在した「満州国」の首都・新京（長春）にあった国務院直轄の国立大学。略称は建大。1938年5月に開学、1945年8月満州国崩壊に伴い閉学した。本科（政治学科・経済学科・文教学科）と予科が置かれ、官費により学費は無料であった。また、全寮制で日本系・満州（中国）系・朝鮮系・蒙古（モンゴル）系・ロシア系の学生が寝食を共にし寮を「塾」と称した。

総長（学長）は国務総理だが、実質的な責任者は副総長（日本人）であった。民族協和の実践を目指したが満州国と同様の矛盾を抱えていた。反満抗日活動を行った中国人学生は検挙され、日本人学生は学徒出陣で兵員徴収された。

建大出身者には満州国崩壊後にシベリア抑留に遭った者、国共内戦や朝鮮戦争で戦った者、文化大革命で迫害された者など悲劇的な運命をたどった者も少なくない。

[編集] その他

• 旧制旅順高校の愛唱歌『北帰行』の原歌詞には建大、一高、旅高の語が登場する。作者の宇田博は建大予科を退学後、旅高に入学したが退学処分となり一高を卒業した。
• 安彦良和の漫画『虹色のトロツキー』では、建大に編入した一人の青年が主人公として描かれている。
• 建大前期（予科）修了者、又は後期（本科）卒業者は、日本の司法試験（旧司法試験）において第一次試験が免除される。また、2005年度までの公認会計士試験・不動産鑑定士試験においても第一次試験が免除された。（司法試験法第四条第一項第四号の規定により司法試験第一次試験を免除される者に関する規則、公認会計士試験第一次試験を免除する者を定める公告）

[編集] 関連事項

• 満州国・関東州の高等教育機関
• 旧外地の高等教育機関