帰一教会
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帰一教会(きいつきょうかい、ユニア教会、ユニエート教会、東方帰一教会、東方典礼など)は古代からの東ヨーロッパや中東のキリスト教の教会で用いられる典礼を使いながらローマ・カトリック教会での相互聖餐関係にある教会。東方カトリック教会ともいう。自権者Sui iuris(単立教会)でありながらカトリックに帰属するにいたったという意味でユニエイトという概念ができた。これはもともとは自称であり、カトリック教会でも20世紀初めまでは使われたが、東方正教会で多く蔑称として使われた用語でもあり、現在教皇庁がこの用語を使うことはない。
なお日本ハリストス正教会においては「ユニエート教会」と呼称・表記する事が多いが、蔑称として用いる意図はなく、自らの「カトリック性(普遍性)」を自認する事から「東方典礼カトリック」と呼ぶ事を避けるべき立場にある事情や、「ローマカトリック教会に『帰る』」という認識を西方教会と共有するかのような「帰一教会」という呼称を避けるべき立場にあるという事情などによる。
西方のカトリック(ラテン典礼)の司教は教皇に直属するが、東方典礼カトリックの司教は教皇に直属せず、アレキサンドリア(コプト)、アンティオキア(シリア、メルキト、マロン教会)、アンティリアス、バグダッド(カルデア教会)、ベイルート(アルメニア・カトリック)、ダマスカス六つのカトリック東方総大司教座の一つ、または東方大司教座のひとつに属する。ビザンチン(ギリシャ)典礼の教会はこれらの東方総大司教座ではなく、それぞれの大司教座に属するが、教皇直属の司教座も存在する。
近世以降、東方正教会などでウクライナやトランシルヴァニアを中心にローマ教皇の支配を認めて、元の教会から離れるものがでた。この帰属の変化は、宗教上、教会政治上、政治的などさまざまな理由による。
東方正教会からの帰一教会は多く正式名称をギリシャ=カトリックという。対して東方正教会ではこれをユニエイトと呼ぶ。東方正教会からみた帰一教会は、自教派から出た異端であり、現在も東方正教会の一部の教会では、ローマとの和解の条件に帰一教会の解消と東方正教会への復帰を挙げるものがある。
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