市野々王子
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| 市野々王子 | |
|---|---|
| 所在地 | 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町市野々993 |
| 位置 | -- |
| 主祭神 | 天照大神、天忍穗耳尊、鵜葺草葺不合尊、金山彦命 |
| 社格等 | 旧末社（熊野那智大社）、村社 |
| 創建 | 不明 |
| 本殿の様式 | -- |
| 例祭 | 1月12日 |
| 主な神事 | -- |
市野々王子（いちののおうじ）は和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある神社。熊野九十九王子のひとつ。
目次 |
[編集] 概要
市野々王子の創建は明らかではないが、古くから熊野那智大社の末社であって、修造費用が同社によって負担されていたことが古文書から判明する。中世熊野詣の参詣記にその名が見られることから、遅くとも中世までには確立されていたものと考えられており、藤原宗忠の参詣記（『中右記』）には「一野」、修明門院の参詣記には「一乃野」の名で登場し、近世に市野々王子または若女一王子の社名が定着した。
また、那智参詣曼荼羅図に、二瀬橋のすぐ手前に描かれている小社があるが、これが市野々王子であろうと推定されている。曼荼羅図にもあるように、多くの参詣者が往来したところから、かれらを相手に市が立ったことが社名の由来であるという。
社地については諸説あり、もとから現在地にあったとする説と、100mほど北側の文明の岡という場所が旧社地であり、それが近世に移設されたものだとする説がある。文明の岡には、明治期まで金毘羅社があったが、1873年（明治6年）に市野々王子が王子神社の社名で那智大社から独立した際に合祀されている。
[編集] 境内社
- 地主八咫烏神社 —— 祭神は建角耳命（たけつのみのみこと）。伝承によれば、市野々は八咫烏の子孫が住む土地であるという。
- 王子神社
[編集] 杉屋社
杉屋社（すぎやしゃ）は、市野々王子社地の北にある文明の岡の比定地。お杉屋（-すぎや）とも。社殿の礎石と、天照大神が地上に降り立った跡とされる影向石（ようどういし）なる石が残されている。『紀伊続風土記』によれば那智山の末社があったという。
[編集] 交通機関
- 熊野交通バスで「井関」または「市野々小学校」バス停下車後、徒歩にて住宅地内の旧道に入り、市野々小学校の100mほど南側
[編集] 参考文献
西 律、1987、『熊野古道みちしるべ：熊野九十九王子現状踏査録』、荒尾成文堂（みなもと選書1）
[編集] 関連項目
- 紀伊山地の霊場と参詣道
- 熊野信仰
- 熊野古道 - 中辺路
- 九十九王子
