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宰衡(さいこう)とは、前漢末期に王莽が就いた官職のこと。
王莽は、周の元勲で太宰(たいさい)を名乗っていた周公旦と殷の元勲で阿衡(あこう)を名乗っていた伊尹の功績を足し合わせた以上の功績があるので、それに見合った称号を彼に与えて頂きたいとの上書が当時の政府に多数提出され、両者の称号から一字ずつ取った、「宰衡」の称号が彼に与えられた。
件の上書を書き、提出したのは、王莽の支持者及び王氏一族の息のかかった者が殆んどであった。それだけ、外戚である王氏一族の威光が全国に広まり且つ王莽の人気取り政策が成功していた事の証左であろう。