天井桟敷の人々
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天井桟敷の人々 Les enfants du Paradis |
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監督 | マルセル・カルネ |
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製作 | フレッド・オラン |
脚本 | ジャック・プレヴェール |
出演者 | アルレッティ ジャン=ルイ・バロー |
音楽 | モーリス・ティリエ ジョセフ・コズマ |
撮影 | ロジェ・ユベール マルク・フォサール |
公開 | 1945年3月9日 ![]() 1952年2月20日 ![]() |
上映時間 | 190分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
allcinema | |
IMDb | |
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天井桟敷の人々(Les enfants du Paradis)は、第二次世界大戦中、ナチスドイツ占領下のフランスにて制作された映画作品。「犯罪大通りLe Boulevard du Crime」と「白い男L'Homme Blanc」の二幕構成になっている。1946年、ヴェネチア国際映画祭で特別賞を受賞。1979年、セザール賞特別名誉賞を受賞。同年フランス映画史上ベストワンに選ばれる。
日本でも、1980年、キネマ旬報日本公開映画外国映画史上ベストワンに選ばれた。
尚、寺山修司が主宰していた劇団「天井桟敷」は、この映画に登場する、天井桟敷で芝居を鑑賞する人々の姿から着想を得たとされている。
[編集] 登場人物
- ギャランス(アルレッティ):落ち目の女芸人。バチストに誘われ、無言劇団「ヒュナンビル座」へ。後にモントレー伯爵と結婚。
- バチスト(ジャン=ルイ・バロー):主人公。無言劇団「ヒュナンビル座」座長の息子。
- フレデリック・ルメートル(ピエール・ブラッスール):無職の俳優。女たらし。無言劇団「ヒュナンビル座」に入団する。後に他の劇団に移籍する。
- ピエール・ラスネール(マルセル・エラン):表では代筆業を営み、裏では盗みを繰り返す男。
- ナタリー(マリア・カザレス):無言劇団「ヒュナンビル座」の女優。バチストに心惹かれている。ギャランスに嫉妬の感情を抱く。
- モントレー伯爵(ルイ・サルー):無言劇団「ヒュナンビル座」の公演でギャランスに心奪われる。かなりのお金持ち。
- 古着商ジェリコ(ピエール・ルノワール)
- 盲人"絹糸"(ガストン・モド)
- アンセルム・ドビュロー(エチエンヌ・ドゥクルー)
- エルミーヌ夫人(ジャンヌ・マルカン)
- アヴリル(ファビアン・ロリス)
- ヒュナンビル座座長(マルセル・ペレ):無言劇団「ヒュナンビル座」の座長。バチストの父親。
- スカルピア・バリーニ(アルベール・レミー)
バチストの息子(ジャン=ピエール・デルモン):バチストとナタリーとの間の子供。
[編集] ストーリー
舞台は1800年代のパリ。犯罪大通りのにぎわいから、物語は始まる。
- (第一幕)パリの雑踏の中、女芸人ガランス(アルレッティ)はフレデリックに会う。軽くあしらうガランス。しかし、フレデリックは彼女に心奪われていた。無職の彼は、無言劇の劇団に自分を雇ってもらえるよう頼むが、断られてしまう。ギャランスは、とある代筆屋へ顔を出す。彼女は、自分が出演する出し物の客が伸び悩んでいることを、店主で友人のラスネールに話す。ラスネールは表では代筆業をしながら、裏で盗みを繰り返していた。二人は外出先で無言劇「ヒュナンビル座」の街頭劇を観る。隅で座っている俳優バチスト(ジャン=ルイ=バロー)が気になるギャランス。そんな中、無言劇に夢中になっていた客の財布をラスネールが盗んでしまう。ギャランスは盗みの濡れ衣を着せられそうになるが、バチストのパントマイムによって罪を逃れる。バチストの所属する一座では、無言劇の上演最中に仲間割れが起き、主役が一座を脱退。俳優フレデリックが代役を見事につとめ、大成功を収める。
- (第二幕)ギャランスは、伯爵夫人となった。おしのびでバチストの舞台を観に行き、フレデリックと再会。フレデリックは無言劇団を辞め、他の劇団へと移っていた。
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