国際化学オリンピック

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国際化学オリンピック（こくさいかがく–、International Chemistry Olympiad, IChO）は毎年行われる高校生を対象とした化学の知識や問題を解く能力を競う国際大会である。東欧の3か国の提唱により、1968年に第一回大会がチェコスロバキアで行われた。日本は2003年のギリシア（アテネ）大会から参加している。1か国あたり、最大4人の選手が参加できる。

目次 1 代表選抜 2 試験 3 日本人金メダリスト 4 成績 5 主催国 6 関連する国際科学オリンピック 7 その他の関連項目 8 外部リンク

[編集] 代表選抜

2003年–2005年度は、それぞれの前年度の全国高校化学グランプリの成績優秀者で、なおかつ高校一年生か二年生の生徒の中から4名が選出されていた。2006年度からは、前年度の全国高校化学グランプリで約8名の代表候補を選び、その翌春に代表選抜合宿を行って理論試験により代表4名を選ぶようになった。

[編集] 試験

理論の部と実験の部がある。理論の部は5時間で5–8問の大問を解く試験であり、実験の部は5時間で2–3問の問題を解く試験である。

問題は事前に公開される運営委員会の定めたシラバス(理論・実験)の範囲から出題される。また、開催年の1月末に準備問題が公開され、その準備問題に関連している問題なら、シラバスのレベルを超えていても出題される。

大学教養以上の学力が要求され、高校レベルの知識では太刀打ちできないが、過度な試験対策を防ぐため各国で選出された50人以下に対しては2週間以上の公式トレーニングを行ってはいけないとされている。

理論試験60%、実験試験40%の割合で計算した点数で順位がつき、上位から約1割に金メダル、次の約2割に銀メダル、その次の約3割に銅メダルが授与される。また、メダルのない者のうち、試験の大問を1つでも満点を取った者には敢闘賞が授与される。

たいていの場合、理論試験の出来が結果を決める。

[編集] 日本人金メダリスト

• 川崎瑛生（武蔵高等学校）2004年
• 今村麻子（神戸女学院高等学部）2006年

[編集] 成績

歴代の日本代表の成績は

• 2003年（ギリシア） – 銅2敢闘2
• 2004年（ドイツ） – 金1銅3
• 2005年（台湾） – 銀1銅3
• 2006年（韓国） – 金1銀3

である。

[編集] 主催国

• 1968年 第1回 – チェコスロバキア – プラハ
• 1969年 第2回 – ポーランド – カトヴィッツェ
• 1970年 第3回 – ハンガリー – ブタペスト
• 1971年　– 化学オリンピックは開催されなかった。
• 1972年 第4回 – ソビエト連邦 – モスクワ
• 1973年 第5回 – ブルガリア – ソフィア
• 1974年 第6回 – ルーマニア – ブカレスト
• 1975年 第7回 – ハンガリー – ヴェスプレーム
• 1976年 第8回 – ドイツ民主共和国 – ハレ
• 1977年 第9回 – チェコスロバキア – ブラティスラバ
• 1978年 第10回 – ポーランド – トルン
• 1979年 第11回 – ソビエト連邦 – レニングラード
• 1980年 第12回 – オーストリア – リンツ
• 1981年 第13回 – ブルガリア – ブルガス
• 1982年 第14回 – スウェーデン – ストックホルム
• 1983年 第15回 – ルーマニア – ティムショハラ
• 1984年 第16回 – 西ドイツ – フランクフルト
• 1985年 第17回 – チェコスロバキア – ブラティスラバ
• 1986年 第18回 – オランダ – ライデン
• 1987年 第19回 – ハンガリー – ヴェスプレーム
• 1988年 第20回 – フィンランド – エスポー
• 1989年 第21回 – ドイツ民主共和国 – ハレ
• 1990年 第22回 – フランス – パリ
• 1991年 第23回 – ポーランド – ルージ
• 1992年 第24回 – アメリカ合衆国 – ピッツバーグ＆ワシントン
• 1993年 第25回 – イタリア – ペルージャ
• 1994年 第26回 – ノルウェイ – オスロー
• 1995年 第27回 – 中国 – 北京
• 1996年 第28回 – ロシア連邦 – モスクワ
• 1997年 第29回 – カナダ – モントリオール
• 1998年 第30回 – オーストラリア – メルボルン
• 1999年 第31回 – タイ – バンコク
• 2000年 第32回 – デンマーク – コペンハーゲン
• 2001年 第33回 – インド – ムンバイ
• 2002年 第34回 – オランダ – フローニンゲン
• 2003年 第35回 – ギリシャ – アテネ
• 2004年 第36回 – ドイツ – キール
• 2005年 第37回 – 台湾 – 台北
• 2006年 第38回 – 韓国 – 慶山
• 2007年 第39回 – ロシア連邦 – モスクワ
• 2008年 第40回 – ハンガリー – ブタペスト
• 2009年 第41回 – イギリス
• 2010年 第42回 – 日本

[編集] 関連する国際科学オリンピック

• 国際数学オリンピック
• 国際情報オリンピック
• 国際物理オリンピック
• 国際生物学オリンピック
• 国際天文学オリンピック
• 国際言語学オリンピック

[編集] その他の関連項目

• 全国高校化学グランプリ

[編集] 外部リンク

• http://icho.csj.jp/
• http://www.icho.sk/
• http://icho2006.kcsnet.or.kr/
• http://icho.chem.ntnu.edu.tw/
• http://www.icho.de/
• http://www.35icho.uoa.gr/
• http://www.chem.rug.nl/icho34/