名古屋東照宮
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名古屋東照宮(なごやとうしょうぐう)は、愛知県名古屋市中区丸の内に鎮座する神社。
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[編集] 由緒
尾張藩初代藩主徳川義直が、父徳川家康の三回忌である元和4年(1618年)に大祭を行い、翌元和5年(1619年)、名古屋城内三の丸に取り込んだ亀尾天王社(現在の那古野神社)の隣地に東照宮を勧請し、家康の神像を祀ったのが創祀である。三之丸東照宮とも呼ばれた。
明治9年(1876年)、名古屋鎮台が城内に置かれたのを機に、天王社とともに旧藩校明倫堂跡地である現在地に遷座した。
昭和20年(1945年)5月14日の空襲により、義直以来の本殿、主要建造物を焼失したが、昭和29年(1954年)建中寺より義直の正室春姫(高原院)の御霊屋を移築して社殿とした。この御霊屋は慶安4年(1651年)に万松寺境内に建てられ、大正3年(1914年)に建中寺へ移築されたものであった。昭和35年(1960年)に愛知県重要文化財に指定されている。
[編集] 祭神
- 徳川家康公
[編集] 例祭
江戸時代を通じて、例祭である東照宮祭は天王社の天王祭、若宮八幡社の若宮祭とならんで名古屋三大祭とされた。中でも東照宮祭は、天保年間(1830年~1844年)までに名古屋最大の祭となり、戦前まで「名古屋祭」と言えばこの東照宮祭を指していたという。
東照宮祭には山車が出るのが通例であった。これは、創建した元和5年(1619年)に、大八車に西行の人形を乗せて出したのが始まりとされ、宝永4年(1707年)までに9台の山車が作られるにいたった。現在は、東区筒井町の「湯取車」がただ1台現存する。
現在の例祭日は、毎年4月16日と17日である。
[編集] 交通
- 名古屋市営地下鉄鶴舞線・丸の内駅下車、京町通を東へ行き、長島町通を左折。徒歩5分。
- 名古屋市営バス:「名古屋駅」停留所より幹名駅1系統(休日は名駅14系統)に乗車。「外堀通」停留所下車すぐ。