吊り広告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
吊り広告(つりこうこく)とは、鉄道車両内に、通路に沿って吊り下げる横長の長方形の紙による広告のこと。広告内容によって、掲示期間は各々の契約期間によりまちまちであるが、半永久的な掲示はなく、契約期間が経過すると、他の広告と置き変わる。
材質は薄い紙である場合が多く、通常、表面は平らであるが、まれに表面にモノを貼り付けてあるケースもある。
雑誌広告(月刊誌、週刊誌)が比較的多いが、その鉄道の沿線にある店舗や催し物の広告、新刊書(文庫・ノベルス・単行書など)、大学入学試験、食品、飲料、家電製品、音響製品、医薬品、不動産(マンション、分譲住宅など)等の広告など、内容は多岐にわたっている。
特に満員電車で立っている場合には、本を読むこと等ができず、他にすることもないため、見るとはなしに見ることが多く、そのため、意図せずにその広告を記憶にとどめていることも多い。したがって広告効果はかなりあると予想される。
また、網棚の向こうにある広告(サイズはほぼ同じだが、通常は厚紙である)と異なり、その前にものが置かれて見えなくなるということがないため、その点において優位性がある。
[編集] 掲示場所
電車の天井から吊るすものは「中吊り(なかづり)」窓の上のものは「窓上(まどうえ)」などと慣例的に呼ばれる。
一般的に中吊りのほうが掲出料は高い。窓うえは、ポスターの裏面にボール紙を貼って補強して貼る車両も、広告枠にプラスチックの留め具がついていて、ポスターを固定するタイプの車両もある。
ボール紙で裏貼りする場合、その裏貼り料金が必要である。
ドアの脇など、車内の壁面の広告は、社によりことなる。透明アクリル板の下にはさむタイプの場合は中づり用ポスターがそのまま使用できる。
アクリル板を使用しない場合、ボール紙で裏貼りして紙に強度を持たせて掲出する。