単位円
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数学において単位円(たんいえん、unit circle)とは、半径が 1 の円のことである。解析幾何学(いわゆる"座標幾何" )では特に原点(すなわち x 軸と y 軸の交点) (0, 0) を中心とするものをいう。これは、原点からの距離が 1 であるような点の全体が描く軌跡のことと言っても同じことである。
単位円はしばしば S1 で表される(これは n 次元の球面 (sphere) という概念の n = 1 の場合という意味合いを含む)。
- S1 = {(x, y) ∈ R2 | (x2 + y2)1/2 = 1}.
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[編集] 三角関数
単位円上の任意の点の座標は、ある弧度 θ (0 ≤ θ < 2π) により正弦関数と余弦関数を用いて
- (cos θ, sin θ)
と表される。これは三角関数の定義そのものである。詳しくは三角関数の項を参照されたい。
[編集] ガウス平面上の単位円
- {z ∈ C | |z| = 1} = {exp(iθ) | 0 ≤ θ < 2π}
となる(exp は自然対数の底 e を底とする複素変数の指数関数)。これは、複素数の通常の積に関して閉じていて群を成し、円周群 (circle group) などと呼ばれることがある。これはまた 1 次元のユニタリー群と呼ばれるリー群であり、U(1) と記される。
[編集] 単位円板
中身の詰まった単位円として単位円板 (unit disc) D2 は
- D2 = {(x, y) ∈ R2 | (x2 + y2)1/2 ≤ 1}
で定義され、位相幾何学などで用いられる。
[編集] 性質
- 単位円・単位円板は、ユークリッド平面における通常の位相に関してコンパクトである。特に円周群は複素数平面において絶対値の定める通常の距離に関して、コンパクトな位相群である。
- 任意の自然数 n に対して円周群はただ一つの位数 n の部分群をもつ。それは 1 の n 乗根の全体であり、 1 の原始 n 乗根で生成される巡回群である。