北伊豆地震
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北伊豆地震(きたいずじしん)は1930年11月26日午前4時2分に発生した直下型の大地震。地震の規模はマグニチュード7.2。前震が非常に顕著に見られる地震だった。
[編集] 前震
- 1930年2月~5月、伊東沖で群発地震。
- 1930年11月7日、前震が始まる(2回)。
- 1930年11月13日、有感地震も起き始める。
- 1930年11月16日、約200回の地震。
- 1930年11月25日、約700回の地震。
- 1930年11月26日、北伊豆地震本震。
[編集] 被害状況
静岡県伊豆半島で震度6を観測し、272人が死亡、572人が負傷した。家屋全壊は2165戸、半壊5424戸、全焼75戸。山崩れや崖崩れも多数発生し、丹那断層や姫之湯断層が動き地上に断層面が露出した。
東海道本線(現御殿場線)の新線(現東海道本線)用に建設中の丹那トンネル函南口では、トンネル先端がまさに丹那断層付近に到達したところで、大量の出水に工事は困難を極めていた。多くの水抜坑、迂回坑が掘られていたが、これらに断層面が現れた。この地震で工事関係者は3名死亡した。
[編集] 宏観異常現象
- 本震前日の11月25日午後5時頃から本震当日の11月26日午前5時頃まで各地で発光現象が観測された。