前島
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前島(まえじま)は、沖縄県渡嘉敷村に属する島。渡嘉敷島の東約7kmに位置している。
戦前はカツオ漁が盛んであり、200人ほどの住民がいた。戦後になり開拓も進み、水道などのインフラも整備されていったが、台風の被害によって、住民は沖縄本島に集団移住した。
現在は無人島であり、船便の定期航路はないが、釣り、ダイビングなどのスポットとして有名であり、訪れる人は今もなお多い。
[編集] 無防備都市宣言
前島は無防備都市宣言の成功例とされ、無防備都市宣言運動の中で必ず取り上げられる。しかし、当時この島は戦術・戦略的には全くと言っていいほど意味のない土地であり、当初から米軍の占領目標に入っていなかった。渡嘉敷島などを占領すれば、前島を無視して直接沖縄本島に砲撃が出来る。事実、前島と同じように日本軍が配備されていなかった神山島は米軍が上陸・占領し、砲兵2個大隊(155mm加農砲24門)により那覇・小禄方面への砲撃を行っている。
ちなみに、米軍は前島に艦砲射撃を行っており、住民1人が死亡している。