共同電話
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共同電話(きょうどうでんわ)は、通信設備の増設が加入者の増加に対応できなかった場合に、同時通話の確率が低いことを利用して電話交換機の出線を有効活用するため複数の加入者で加入者線を共同利用する固定電話サービスである。
通信網の整備の遅れている地域では、多く利用されている。
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[編集] 共同電話の種類
単独電話と同じように、自動式・共電式・磁石式があり、回線切り替えが加入者側か局側か、個別電鈴呼び出しの可否、秘話機能の有無、等によって分類される。1回線に接続される電話機の数によっても区分される場合もある。
[編集] 日本での状況
日本では、日本電信電話公社による規定により、共同電話を以下のように区分している。
- 甲種 : 加入者側に手動回線切り替え器が無いもの。
- 乙種 : 加入者側に手動回線切り替え器が有るもの。
- 秘話 : 電話番号が個別に割り当てられ電鈴による個別呼び出しが可能な、他の加入者の通話は聞こえないもの。
- 普通 : 電話番号が個別に割り当てられ電鈴による個別呼び出しが可能な、他の加入者の通話がそのまま聞こえるもの。
- 簡易 : 電鈴による個別呼び出しが出来ない、他の加入者の通話がそのまま聞こえるもの。
一つの加入者線に接続される電話機の数が、2・3~4・5~10のものの3種類がある。
電話普及の初期には、施設設置負担金(電話加入権)や月額の基本料金が安いため一般的なものであった。
しかし、1950年になると、4号電話機の登場に伴い、回線の増強が容易になった為、電電公社でも共同電話より単独電話の普及に力を入れるようになった。結果、電話回線は1世帯1回線の時代に突入し、共同電話は急速に数を減らしていった。
2005年現在、少数ながら加入者が存在する。なお、新規加入は既に廃止されている関係から、提供している電気通信事業者は東日本電信電話(NTT東日本)と西日本電信電話(NTT西日本)のみである。
既に、乙種は電話の自動化完成に伴い、全廃されている。また、簡易共同電話も現存しないが、この方式は、メカニズム的には単独電話加入回線における親子電話と同じである。
[編集] 自動式甲種普通2共同電話
1本の局線とコンデンサを介して接地された呼び鈴との接続を2組用意し、交流を流す局線を選択することにより電話機の個別に呼び出す。
オフフックにより2つの局線間の直流ループを形成しどちらか一方を接地することによって、ダイヤル信号送出・通話のとき電話機を区別して動作する。もう一方の加入者が通話している時には、その音声がそのまま聞こえる。
[編集] 自動式甲種秘話2共同電話
秘話のための自動切替器を装備したものである。同じ加入者線の加入者と通話する場合、電話番号112の共同加入者通話受付を利用して秘話を解除する。
[編集] 制限
既に全廃される事が前提とされており、その為、様々な制限が課せられている。
付加サービスのほとんどが提供されていない。
設置場所の変更は不可能である。また、屋内配線・電話機が単独電話と形式が異なるが、そのための自営通信設備の接続が認められず、現在も事業者提供(レンタル)とされている。
共同電話の相手がいなくなったり、機器の保守が不可能となったりした場合には、提供事業者の都合として単独電話に変更とすることが認められている。